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2024年04月30日

公民権停止となった谷川弥一氏 派閥に捨てられた「離島のドン」は今

衆院長崎3区補選も終盤を迎えた4月26日夜、長崎市内の居酒屋。カウンターの一番奥に、自民党を離党した谷川弥一前衆院議員(82)の姿があった。
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地物のイワシの刺し身や、好物のらっきょうの漬けものをあてに、生まれ育った長崎県五島市の酒造所で造られた芋焼酎の水割りのグラスをかたむける。

 「おいしいねぇ」とかみしめるように言った。表情には少しの疲れと寂しさが見える。

 店の奥に置かれた小さなテレビから、補選の様子を伝えるニュースが流れた。

 谷川氏はグラスを置き、補聴器を調整しながら食い入るように画面を見つめた。

 「もう変えんば」。声の主は、2021年衆院選で接戦を演じた立憲民主党の山田勝彦前衆院議員(44)だった。

 「政治を変える」と訴える、かつてのライバルの姿を見ながら、谷川氏は「ちっ」と舌打ちをして「何を変えるのかまったく分からん」。そして、グラスを見ながら、こうつぶやいた。

 「議員を辞めたのは今年の1月だったのに、かなり昔のことのようにかんじるなぁ」



2024年04月29日

日本保守党の飯山陽氏、落選に「力が及ばなかった。それだけのこと」 衆院東京15区補選  百田尚樹氏は決意

 自民党が全敗した28日の衆院3補欠選挙。東京15区(江東区)は投票率が伸び悩む中、9候補が乱立した混戦を抜け出したのは立憲民主党新人だった。諸派「日本保守党」は初めて臨んだ国政選挙で勝利を飾れず、擁立した麗沢大客員教授の新人・飯山陽さん(48)は事務所で「力が及ばなかった。それだけのことです」と肩を落とした。
 ただ最終的には2万4264票となり、東京都の小池百合子知事が支援した無所属新人の乙武洋匡さんの1万9655票を上回り、4位となった。

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 飯山さんは既存政党を批判しつつ、日本保守党代表で作家の百田尚樹氏や同党共同代表の河村たかし名古屋市長らの知名度を生かし、主に保守層をターゲットにした選挙戦を展開した。
 飯山さんは「私たちの陣営は一番多くの有権者の方に聞いていただけた。それは間違いなくあると思う」と振り返りつつ、「なぜ負けたのかというと、それはもう私達には組織がなかった、その一言に限られる」と語った。
 選挙期間中は百田氏らとともに選挙区各地を遊説。百田氏は結果について「応援してくれた多くの人の思いを背負っていかなくては」と述べた。
 一方で、「今後の選挙においても自民票、保守層の受け皿となるか」との質問に、百田氏は取材対応した時間が開票中であることを理由に「それはちょっとまだわかりません。今回の票数がしっかりと出ておりません」と語った


2024年04月28日

「あんたらのATMじゃねーぞ」自民党「氷代」廃止するはずが100万円アップの500万円バラマキ…政党交付金160億円がムダすぎる

政治資金パーティーの裏金事件を契機に、岸田文雄首相が本部長となって発足した自民党の「政治刷新本部」。2024年1月25日に「中間取りまとめ」が出され、そこでは派閥が所属議員に配る、いわゆる「氷代」や「もち代」の廃止が盛り込まれていた。
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2024年04月27日

「私から電話があったことをおっしゃらないでください」森喜朗元首相が、岸田首相「事情聴取」の全容を明かした!

「総理は早く結論を出して(4月8日からの)訪米にそなえたい気持ちが強かったのでしょう。だから、私にも真実を確認するためにやむをえず電話をかけてきて、それで済んだ、という形をつくろうとしたのだと思います」
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 4月18日、森喜朗元首相が都内の事務所でノンフィクション作家の森功氏のインタビューに応じた。

 その中で森元首相は、自民党の政治資金パーティを巡る裏金問題について、4月上旬に岸田文雄首相から電話で聴取をされた際のやり取りについて詳細に明かした。

「岸田総理からの電話は、『例の問題について、森先生の話を聞いたかどうか、質問が集中しますので、含みおいてください』というような内容です」

「私が裏金作りを始めたと言っているのは誰なんだ」
 岸田首相は、これまでマスコミ各社の取材などに対し、森元首相には、裏金作りへの関与について、直接尋ねたと説明してきた。

 しかし今回、森功氏が、「(岸田首相から)『キックバックを知っていたか』、あるいは『裏金システムそのものを作ったのではないか』という質問はなかったのですか」と確認すると、森元首相は「はい」と認め、上記のように詳しい内容に踏み込んだやり取りはなかったと答えた。

 岸田首相としては気遣ったつもりかもしれないが、調べる立場の自民党総裁として事実関係をきっちり問いただすべきだろう。森元首相は次のように補足した。

「ただ岸田総理も、私の関与がなかったことについては、だいたい分かっているんです。電話があったのは訪米前が初めてではありません。私に聞けと野党が騒ぎ始める前から、総理には『私の会長時代には、派閥ぐるみの裏金作りなどありませんでした。それは私がいちばんよく知っています』と話してきました。(中略)もし国会に呼ばれたら、『森が裏金作りを始めたと言っているのはいったい誰なんだ』と言いたいです」

2024年04月26日

「密告を奨励するとは…」医療・介護関係者が怒りの集会 マイナ保険証「通報」依頼した河野太郎氏を批判 11 時間

 「マイナ保険証」の普及を進め、現行の健康保険証を廃止する政府方針に反対する集会が25日、国会内で行われ、医療・介護施設関係者ら200人以上が参加した。
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 野党各党の国会議員があいさつし、河野太郎デジタル相が自民党国会議員に配布した文書への批判が集中した。文章はマイナ保険証が利用できない医療機関があった場合、マイナンバー総合フリーダイヤルに通報するよう、支援者への呼びかけを依頼する内容だ。
 宮本徹衆院議員(共産)は「文書を読むと『マイナンバーカード保険証の利用率が低迷しています。その原因は、医療機関の受付での声かけにあると考えられます』とある。利用率が低いのはトラブルだらけだから。医療機関のせいにして密告を奨励するとは、とんでもない」と批判した。

 また、参加者は保険証廃止に反対する約42万筆の署名を、集会に出席した国会議員らに託した。

2024年04月25日

自民が下野する政権交代は再現されるか

<今の政治の状況は自民党が民主党に政権を渡した2009年の総選挙の時に酷似しているが、違うのは自民党に代わる受け皿が割れていること>
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失敗をしたわけでもないのに、何をやっても盛り上がらない岸田政権。決着しない自民党の裏金問題。これまで旧民主党の残党に国政は任せられないと思い込んできた日本人も、「自民党でも大同小異。ならば」と、そろそろ考え始めるかもしれない。
衆議院議員の任期は来年10月末に切れる。現状は、2009年8月の総選挙で自民党が181議席を失い、民主党(193議席も増やした)に政権を渡した時に酷似している。その時と違うのは、自民党に代わる受け皿が割れていること。やるのなら、派閥を解消して液状化した自民党が割れ、小池百合子東京都知事や野田佳彦元首相などを核に、野党の一部と新党をつくらなければなるまい。その時間と資金はあるのか。

日本の政治は歌舞伎に似ている。日銀と役人がしっかりしていれば、日本という一座は回る。今の日本は、賃金は上昇、雇用は良好。国民はコロナ後の景気回復で忙しく、歌舞伎を見に行く時間がない。看板役者=首相も地味なので、行く気もしない。

だから、自民党の裏金問題は本質的にむなしいのだ。どの国でも政治にはカネがかかる。政治家は政策で選べ、人柄で選べと言われても、街頭にポスターが貼ってなければ、誰が地元の候補者なのかも分からない。そして至る所にポスターを貼るだけでも、人員とカネがかかる。

政治資金は集め方、使い方について、先進国ならどこでも厳しい規制があるのだが、問題はいつでも起きる。日本の場合、今回のように問題が表面化すると、政治資金規正法を少しだけ改正し、違反の責任者を仕立て上げて処罰した格好を取り、謝罪し、その上で選挙という「禊(みそぎ)」をやって一件落着。改正された規制をくぐるべく、新たな手法を開発する──。

2024年04月24日

乙武氏陣営に選挙妨害 暴行容疑から切り替え、男送検―警視庁

 衆院東京15区の補欠選挙(28日投開票)で、演説中の乙武洋匡氏(48)の陣営スタッフへの暴行容疑で男が逮捕される事件があり、警視庁は23日、公選法違反(選挙の自由妨害)容疑に切り替え、男の身柄を送検した。捜査関係者への取材で分かった。
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 公選法違反罪で有罪が確定した場合、確定から5年間、選挙権と被選挙権が停止される。

 捜査関係者によると、男は、職業住居不詳の村上昌平容疑者(41)。21日午後7時40分ごろ、東京都江東区のJR亀戸駅前の演説会場で、乙武氏陣営の男性スタッフを突き飛ばしたとして、暴行容疑で現行犯逮捕された。スタッフは軽傷だった。

 警視庁はその後の捜査で、陣営スタッフへの暴行が選挙の妨害行為に当たると判断した。村上容疑者は当時、酒に酔っていたとみられる。

 同補選では9候補者が乱立し、混戦状態となっている。




2024年04月23日

衆院補選の警備、島根県警は岸田首相に最大規模の動員…泉代表へ押し寄せた人に「危ないので下がって」

28日投開票の衆院3補選は21日、選挙期間中唯一の「選挙サンデー」を迎えた。与野党の一騎打ちとなり、岸田首相と立憲民主党の泉代表がそれぞれ応援に入った島根1区(松江市など)では、島根県警による厳重な警備態勢が敷かれた。
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21日午後、松江市の商業施設駐車場で、岸田首相が選挙カーの上で自民候補への支持を訴えていた。県警は演説を聞きに来た人に対し、金属探知機で不審物を所持していないか確認し、柵で囲われたスペースに誘導。選挙カーと聴衆との間は約20メートルの間隔が空けられた。警察犬や不審人物に職務質問をする専門の班も出動した。

 一方、同じ時間帯に島根県安来市で行われた泉代表の街頭演説でも、多くの警察官が配置された。泉氏は立民候補と一緒に聴衆に近づいて握手を交わし、押し寄せる人たちに警護担当の警察官が「危ないので下がって」と注意する一幕もあった。
 2022年7月の安倍晋三・元首相銃撃事件や昨年4月の岸田首相襲撃事件を受け、全国の警察が警備態勢を強化している。県警は今回、警視庁や大阪府警などからの応援も含め過去最大規模の警察官を動員。いずれの会場でもトラブルはなかったという。

 岸田首相の演説会場で手荷物検査を受けた松江市の会社員男性(49)は「事件が起きたことを考えれば当然の対応だと思う。チェックを受けた人しか周囲にいない方が、演説を安心して聞くことができる」と話した。


2024年04月22日

ホームラン確信した大谷翔平、立ち止まって打球の行方見つめる…日本選手歴代最多176号は8試合ぶり一発

【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの大谷翔平(29)が21日(日本時間22日)、ロサンゼルスの本拠地ドジャースタジアムで行われたメッツ戦で、メジャー通算176号となる本塁打を放ち、松井秀喜氏(ヤンキースなど)を抜いて日本選手として歴代最多となった。記録サイトのベースボール・リファレンスによると、大リーグで10年間プレーした松井氏は1236試合に出場して5066打席で175本だったのに対し、7年目の大谷は打者として725試合目、2979打席目で176本に到達した。
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 この日は2番指名打者で出場。記念すべき一発となった今季5号2ランは、三回一死一塁で回ってきた第2打席で飛び出した。メッツ先発右腕のハウザーの2球目、真ん中のスライダーをとらえると、打球は右中間へ。打った瞬間、本塁打を確信したとみられる大谷は、立ち止まって打球の行方を見つめた後、ゆっくりと走り出した。ダイヤモンドを回り、ホームを踏む際に手をたたいた。打球速度110マイル(約177キロ)を記録する痛烈な当たりで、飛距離は423フィート(約129メートル)だった。

 12日に松井氏の記録に並んでから、8試合ぶりの一発だった。なかなか本塁打が出ない中で、大谷は前日、「次の1本を打ちたいという気持ちはもちろんあるけど、記録は特に気にはしていない。いいアットバット(打席)をこなしていくことの方が大事」と、打席ごとにしっかりと集中していく姿勢を強調していた。

2024年04月21日

マイナ保険証“洗脳計画”GWに政府ゴリ押し 厚労相「利用率にかかわらず廃止」発言は大炎上

民意無視のゴリ押し発言が大炎上だ。武見敬三厚労相が18日の参院厚労委員会で「利用率にかかわらず、12月に現行の健康保険証を廃止し、マイナ保険証に一本化する」との考えを表明。この答弁を野党議員らがSNSで紹介すると、瞬く間に拡散され、〈国民の声を聞こうとしない〉〈なぜ使われないか、本気で考え直したほうがいい〉など批判の声が広がっている。
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そりゃそうだ。3月のマイナ保険証の利用率は5.47%。トラブル続きで、昨年4月の6.3%を一度も超えられないまま。利用率低迷の理由は単純で、国民が必要性を感じていないからだ。無用の長物を四の五の言うなと押し付けるなんて「この国は独裁国なのか」と言いたくなるが、やり口までかの国に似てきた。

政府は5月から7月までの3カ月間を「マイナ保険証利用促進集中取組月間」と位置づけ、厚労省・デジタル庁の広報予算と政府広報予算を総動員。テレビCMやデジタル広告をジャンジャン流し、利用を呼びかける。マイナ保険証の「国民大洗脳計画」である。
「昨年度の補正予算で組んだ『マイナ保険証の周知広報とコールセンター設置』の事業費41億円を使い、若者・高齢者とターゲット別にCMを制作。4月25日の『日本健康会議』のイベントでマイナ保険証利用促進宣言を行い、CMを初披露する予定です」(厚労省保険局医療介護連携政策課)

CMには俳優の内藤剛志、タレントの王林、芸人のなかやまきんに君を起用。恐らくGWには、やたらと目にすることになりそうだが、今から人気者3人にミソをつけないかと心配になる。それだけ国民のマイナ保険証への不信感は根深い。

■湯水のごとく税金を使っても「死に金」に

また、厚労省は集中取組月間中にマイナ保険証の利用者数を増やした診療所には最大で10万円、病院には最大で20万円の一時金を用意する。

昨年度の補正予算で計上した「医療機関への利用促進支援」事業費217億円を利用するロコツなニンジン作戦である。

「マイナ保険証が真に国民の利便性を高める制度なら税金を使わずとも、利用率は自然と増えるはず。現状9割以上の国民が『不要』と感じているのに、ムリに押し付けようと湯水のごとく税金を使ってもムダ。完全な死に金となり、国民生活には一銭の足しにもなりません。国民の利便性よりも政権のメンツを優先させているだけ。カネの力で異論を押し潰すのは、まさに独裁政権さながらです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

マイナ洗脳計画に支配されるほど、日本の民意は廃れていないと信じたい。
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