衆院長崎3区補選も終盤を迎えた4月26日夜、長崎市内の居酒屋。カウンターの一番奥に、自民党を離党した谷川弥一前衆院議員(82)の姿があった。
地物のイワシの刺し身や、好物のらっきょうの漬けものをあてに、生まれ育った長崎県五島市の酒造所で造られた芋焼酎の水割りのグラスをかたむける。
「おいしいねぇ」とかみしめるように言った。表情には少しの疲れと寂しさが見える。
店の奥に置かれた小さなテレビから、補選の様子を伝えるニュースが流れた。
谷川氏はグラスを置き、補聴器を調整しながら食い入るように画面を見つめた。
「もう変えんば」。声の主は、2021年衆院選で接戦を演じた立憲民主党の山田勝彦前衆院議員(44)だった。
「政治を変える」と訴える、かつてのライバルの姿を見ながら、谷川氏は「ちっ」と舌打ちをして「何を変えるのかまったく分からん」。そして、グラスを見ながら、こうつぶやいた。
「議員を辞めたのは今年の1月だったのに、かなり昔のことのようにかんじるなぁ」
2024年04月30日
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