2017年06月05日
【宮城県】環状交差点 | 日本で一番設置箇所数が多い県【ラウンドアバウト】
今回は道路ネタです。ラウンドアバウトというものについて、記事にしたいと思います。
・1.はじめに
・2.ラウンドアバウト(環状交差点)とは
・3.宮城県内のラウンドアバウト(環状交差点)
・4.諸外国のラウンドアバウト(環状交差点)
まず、ラウンドアバウト(環状交差点)について、簡単に説明したいと思います。ラウンドアバウトとは、平たくいうと、昔のロータリー交差点の変化球版です。
「ロータリー交差点」と「ラウンドアバウト」との違いは、「ラウンドアバウト」は、円形の平面交差部のうち、主に、環道、中央島、エプロン、路肩、分離島、流出入部及び交通安全施設を有し、環道において車両が時計回り(右回り)に通行し、かつ進入する車両によりその通行を妨げられない交通が確保できる構造であるものを示します(下図参照)。
現在、国内で導入されてつつあるラウンドアバウトは、交差点の総流入交通量が10,000台/日未満の交差点が対象の目安となっています。また、環道の交通量と流入部の交通容量の関係は下図を目安としています。
なぜ、このようなものを導入することになったかというと、東日本大震災のときの教訓のため、信号が必要な平面交差点について、ラウンドアバウト化するという取組がなされていました。
普通の信号交差点の場合、停電になった場合、信号が使えないので、交通網が混乱してしまいます。
また、コレは私の持論ですが、「平面交差点の場合は、信号無視等で側面に衝突して、重大事故になってしまいますが、ラウンドアバウトは、車両が衝突しても交差角が急であるため、重大事故にならない」、「信号交差点をラウンドアバウト化することで、信号機の設置費用の節減、その後の電気代の節約になる」、「ラウンドアバウト部でかならず速度を落とさなければならず、走行速度の低下につながる」ことが考えられます。
ちょっとした問題は、自転車の扱いです。日本では自転車は軽車両と見なされるため、車と同じく、環道内を一方通行で時計回りに走行しなければなりません。いろいろな場所で自転車の挙動をみましたが、自転車利用者が車と同じく時計回りで走る方はみたことありません。ほとんどの方が歩道を逆走していました。恐らく、今後問題となるのは、自動車と自転車との衝突事故だと考えます。
↓ラウンドアバウトに関する専門書です。
下の表は、国土交通省の資料です。国内のラウンドアバウト(環状交差点)がどのくらいあるか、表にしたものです。宮城県が飛び抜けて多いです。ただし、もともとロータリー交差点だったものをラウンドアバウト化したものが多いのが実情です。
私が知っている場所の交差点を以下に示します。
まずは、仙台市青葉区桜ヶ丘のラウンドアバウトです。
次に、仙台市太白区ひより台のラウンドアバウトです。
続いて、泉区向陽台のラウンドアバウトです。
最後に、名取市相互台のラウンドアバウトです。
宮城県内のラウンドアバウトは、既設のロータリー交差点をラウンドアバウト化したものが多いのですが、長野県等に目を向けると、五差路の平面交差点のラウンドアバウト化した交差点があります。
また、次項で掲載する「諸外国のラウンドアバウト」のように、高速にパーキングやスマートIC内の交差部をラウンドアバウトとして整備した例があります。下の写真は、その例です。
日本では最近本格導入されつつありますが、他の国ではすでに導入している場所が無数にあります。ラウンドアバウトと聞くと、真新しいものに聞こえますが、古くからあるものです。
イギリス ロンドンのラウンドアバウト
ケニア ナイロビのラウンドアバウト
オーストラリア ゴールドコースト近くのラウンドアバウト
ブラジル サンパウロのラウンドアバウト
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