2016年01月08日
三陸道(仙塩道路) | 4車線化完了について | 事業費約240億円の内訳を知りたい(追記:内訳が判りました)
1.はじめに
平成28年1月07日木曜日の河北新報の記事で、三陸道(仙塩道路)の4車線化完了の記事がありました。記事によると、仙台港北−利府JCT間の上下4車線の運用は3月末以降ですが、利府JCTに向かう下り線は3月中に前倒しして2車線での利用を始める予定とのことです。
この区間は、朝夕の渋滞が酷く、私も早く4車線化してくれないかと思っていた区間です。
2.河北新報の記事の内容
上記、4車線化に関する河北新報の記事の内容をそのまま記載いたします。
<三陸道>仙台港北−利府中 4車線化完了へ
2015年度中の4車線化が予定される三陸自動車道仙台港北−利府中インターチェンジ(IC)間(7.8キロ)の工事現場が6日、報道機関に公開された。道路建設はほぼ終え、中央分離帯移設や多賀城ICの新設が進んでいる。
東日本高速道路東北支社によると同区間のうち、整備中の区間は仙台港北IC−利府ジャンクション(JCT)の4.7キロ。事業費約240億円で、12年4月に着工した。利府JCT−利府中ICの3.1キロは既に4車線化した。
仙台港北−利府JCT間の上下4車線の運用は3月末以降だが、利府JCTに向かう下り線は3月中に前倒しして2車線での利用を始める予定。東北支社仙台工事事務所の大築正明所長は「この区間は朝夕に渋滞が発生していた。4車線化で利便性が高まり、復興にも寄与できる」と話した。
三陸道の4車線化計画は仙台港北−桃生豊里間(52.6キロ)で進む。仙台港北−利府中ICの完成で、残りは石巻北−桃生豊里間(12.1キロ)となる。同区間は15年度内の完成予定だったが16年度に延期された。
<工事で一部通行止め>
三陸道の4車線化工事のため、東日本高速道路東北支社は12日正午〜13日午前6時、仙台港−利府塩釜インターチェンジ(IC)間と、仙台北部道路利府ジャンクション−利府しらかし台IC間を全面通行止めにする。
4車線化完了は大変喜ばしいことですが、上記の記事をみて、私少し驚きました。事業費に関してです。
3.仙塩道路の事業費
まず、「えっ!」と思ったのは、事業費が高すぎることです。私の記憶では仙台港北ICから利府中IC間7.8kmの区間で、4車線化事業の費用は200億円未満と記憶していました。
しかし、新聞記事によれば、仙台港北ICから利府JCT間4.7kmの区間の拡幅で240億円です。随分乖離があります。気になって仕方なかったので、少し整理することにしました。
整理した結果は以下のとおりです。
国の再評価時の費用は、7.1kmで188億円です。国土交通省の再評価結果(平成27年度事業継続箇所)仙塩道路(PDFファイル)の資料で確認しました。
実際の事業費は、記事の数字を参考にしています。kmあたりに換算すると約2倍です。参考までにお隣の仙台松島道路の事業費も表に入れました。道路構造が異なる(仙塩道路は橋梁主体、仙台松島道路は土工主体)ので、単純な比較はできませんが、仙台松島道路の4車線化の事業費は18km強で210億円です。(仙台松島道路の4車線化供用について)kmあたりに換算すると、11.5億円/kmです。仙塩道路の今回拡幅区間の事業費は約5倍です。
私が気に入らないのは、再評価時の事業費との乖離です。再評価時の事業費の計上の精度が低くかったのか、それとも240億円の中には、利府JCTの接続部の事業費やのちにできる多賀城ICを含む金額なのか記事からは判断できませんが、実際の事業費が当初の想定していた事業費の倍になっています。
再評価の事業費とは一体何のため、誰のために存在する数字のか(単なる説明用資料?費用対効果を求めるだけの資料?)とふと疑問に思ってしまいました。
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国土交通省の平成23年度事業評価監視委員会(第3回)資料(PDFファイルが開きます)に240億円の内訳がありました。この資料より残事業費の部分を抜き出して掲載します。赤字は、元資料をベースに私が手を加えた部分です(表中の数字は同じです)。
出典:国土交通省平成23年度事業評価監視委員会(第3回)資料(PDFファイルが開きます)
ということは、記事のうち、
東日本高速道路東北支社によると同区間のうち、整備中の区間は仙台港北IC−利府ジャンクション(JCT)の4.7キロ。事業費約240億円で、12年4月に着工した。利府JCT−利府中ICの3.1キロは既に4車線化した。
という部分ですが、正しくは、
東日本高速道路東北支社によると同区間のうち、現在整備中の区間は仙台港北IC−利府ジャンクション(JCT)の4.7キロ。全事業区間の事業費は約240億円で、12年4月に着工した。利府JCT−利府中ICの3.1キロは既に4車線化した。
ということですね。
ちなみに、トランペット型ICが1箇所含まれていますので、多賀城ICを含む事業費ということも理解しました。
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