2013年12月08日
メイドだった人の回想録
世の中にメイドや執事についての資料本は数あれど、そういう資料本は、色々な元となるイギリスあたりの本やらなにやらから切り貼りして編集しているのが多い。
しかし、そういう本は、色々なところから引っ張ってきて、うまく編集してあるから、網羅的で、資料としては使いやすくなっている。だから一般的なメイドというものが、どういうものであるかは理解できるのだが、メイドである個人の息遣いは伝わってきにくい。
で、今日紹介するのは、『英国メイド マーガレットの回想』 という本である。
1920年代のイギリスで、キッチンメイドとして働いたマーガレット氏の回想録である。
であるから、この本は、もちろんキッチン・メイドを小説中に登場させる際の、良い資料本になることは間違いない。
が、それだけでなくこの本は、マーガレット氏というひとりの女性について書かれた本だから、単なる資料本とは違って、マーガレット氏という個人の喜びや悲しみについて書かれている。
だから、単なる資料本の域を超えた深い感慨を、読む人に与えてくれるだろう。
翻訳者は、もはや日本におけるメイド学の権威となりつつある感のある 村上リコ 氏。
表紙には漫画家の 森薫 氏の挿絵もついていて、とってもオススメの一冊である。
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