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アップルの新型スマートフォン「ｉＰｈｏｎｅ６」の販売が１９日から始まり、携帯電話各社の販売店などには、最新の機種をいち早く手に入れようと、大勢の人が開店前から長い列を作りました。

「ｉＰｈｏｎｅ６」は、画面の大きさがこれまでの４インチから、新たに４．７インチと５．５インチの２種類に拡大されたのが特徴で、通信速度やバッテリーの持ち時間も改善しています。
通信大手のＮＴＴドコモとＫＤＤＩ、それにソフトバンクの３社がそろって、１９日から販売を始め、都内のそれぞれの店舗には、販売開始を待ち望んだ大勢の人が開店前から長い列を作りました。
そして午前８時に販売が始まると、歓声を上げながら店内に駆け込み、最新機種を買い求めていました。
東京・千代田区にあるドコモの販売店の前で、徹夜をして並んだという４９歳の男性は「世界的に注目されている機種なので、少しでも早く手に入れたいと思っていました。これからゆっくり使ってみたいです」と話していました。
大手３社では、２年間使い続けるなど一定の条件で契約すると、端末の価格を実質的に無料にするなどのキャンペーンを繰り広げていて、利用客の拡大に向けた競争が激しさを増しそうです。

携帯電話各社首脳は「ｉＰｈｏｎｅ６」の発売を受けて、ＮＴＴドコモの加藤薫社長は１９日に開かれたセレモニーで、「ネットワークと新しい料金サービス、そして店舗でのおもてなしを総合的に考えれば、お客様にドコモを選んでいただけると思っている。よい結果を出せるよう頑張っていきたい」と意気込みを語りました。
ＫＤＤＩの田中孝司社長は「他社が打ち出した料金戦略にはそれ相応に対抗していくが、ＫＤＤＩとしてはネットワークの早さや安定性などに自信がある点を訴えていきたい」と話していました。
一方、ソフトバンクの宮内謙副社長は「われわれは６年前にｉＰｈｏｎｅの取り扱いを始め、社員や販売店の店員が細かいサービスを提供できる。営業力とサービス力で戦っていきたい」と話していました。

携帯電話大手３社の戦略は「ｉＰｈｏｎｅ６」をそろって取り扱う携帯電話大手３社は、サービス面で違いを出そうと、発売前から激しいつばぜり合いを繰り広げてきました。
競争激化のきっかけは、ＮＴＴドコモが今月１４日、他社から乗り換えて端末の契約をした人を対象に、最大で４万３２００円分の割り引きを行うという異例のキャンペーンを発表したことでした。
大手３社の中でドコモは、ｉＰｈｏｎｅの取り扱いを始めた時期が最も遅く、他社からの乗り換えを促すことで巻き返しを図ろうとしたのです。
その２日後、ソフトバンクが対抗策を打ち出し、すでに発表した端末の下取り価格をドコモと同じ最大で４万３２００円に引き上げました。
さらに去年、傘下に収めたアメリカ第３位の携帯電話会社「スプリント」のネットワークを活用し、一定の条件を満たす契約者に、アメリカから日本への国際電話やアメリカ国内でのデータ通信料を当面、無料にするプランを発表しました。
またＫＤＤＩは、端末の下取りについて、当初、自社の利用者が機種交換する場合に限定していましたが、今月１７日に他社から乗り換える場合も対応すると発表するなど、各社の競争が激しくなっています。

日本ではシェア拡大アメリカの調査会社、ＩＤＣによりますと、去年、アップルのスマートフォンの世界シェアは１５．３％で、首位の韓国・サムスン電子の３１．３％に次いで２位でしたが、低価格な商品で人気を集めている中国メーカーが急速にシェアを伸ばしたこともあって、前の年に比べて３．４ポイント低下しました。
しかし日本では、ソフトバンクとＫＤＤＩに加え、ＮＴＴドコモが去年からｉＰｈｏｎｅの取り扱いを始めたため、年々シェアを伸ばしています。
民間の調査会社、ＭＭ総研によりますと、昨年度、日本ではアップルが４８．８％で、前の年度より１２．９ポイント上回って６年連続のトップとなり、２位のソニーの１６．４％、３位のシャープの１１．６％を大きく引き離しています。
このため携帯電話各社は、「ｉＰｈｏｎｅ６」の発売を契約者拡大のチャンスとみて、販売攻勢をかけています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140919/k10014719761000.html








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