2014年09月05日
食べログの評価など削除を 店側の訴え退ける
北海道で飲食店を経営する会社が、検索サイト「食べログ」に書き込まれた店の評価などを削除するよう求めている裁判で、札幌地方裁判所は「店側に掲載を拒絶する自由を与えれば、表現する行為が制限されてしまう」として訴えを退けました。
飲食店を利用した人たちの評価や感想が書き込まれる検索サイト「食べログ」の「口コミ」を巡って、北海道で飲食店を経営する会社は、「料理が出てくるまで40分くらい待たされた」などと書き込まれ損害を受けたとして、サイトを運営する東京のインターネット関連会社「カカクコム」に、店の情報を削除することなどを求めています。
4日の判決で、札幌地方裁判所の長谷川恭弘裁判長は「情報の削除を認めれば、店側に情報の媒体を選び掲載を拒絶する自由を与えることになる。その反面、表現する行為やほかの人が得られる情報が制限されてしまうので、到底認められない」として訴えを退けました。
判決について原告の店側の弁護士は「飲食店の声に耳を傾けない不当な判決だ」として、控訴する方針を明らかにしました。
一方、「食べログ」を運営する「カカクコム」は「今後も、有益なクチコミガイドとなるよう丁寧な運営を心がけます」とコメントしています。
識者「判決は妥当」
判決について、インターネットに関するトラブルに詳しい北海道大学大学院法学研究科の町村泰貴教授は「飲食店にとって否定的な情報でも表現の自由の範囲であれば削除を認めないという判断は妥当だと思う」と話しています。
その一方で「サイトの運営者はうそや名誉を傷つけるような書き込みには注意すべきで、利用者もうのみにしないことが大切だ。書き込みを巡るトラブルは増えていて、どのような場合は削除すべきか議論を深める必要がある」と指摘しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140904/k10014351941000.html
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