2013年07月30日
山越えて、奈良から琵琶湖、見に行こう(1)
より大きな地図で 近鉄奈良駅〜平城宮跡〜木津町 を表示
2009年7月4日、くもり空で小雨か雷雨もあるかと、ジェイミスのオーロラに着脱式のリア・フェンダー(後輪用・泥除け)をつけて、京都嵐山の自宅から近鉄京都駅まで自走、近鉄奈良駅まで特急で30分あまり、カメラはオリンパスのミュー1050SW・・・
b.天気がちょっと心配ですけど、今回はいずこへ、
a.京都と奈良は木津川でスムーズに行き来できる事がわかった、すると今度は奈良から山越えで琵琶湖が見られないか、そんな事が気になってくる、
b.しかし相当きつい道のりでは、
a.まあ、51歳なんで、体調と相談しながら、無理はしないということで、慎重に走りますよ、ドクター、
b.そんじゃあ近鉄奈良駅から、おもむろに走り始めましょう、最初の一枚はステキな小川の写真、幼子を連れた若いお父さんが遊びに来てます、
a.午前9:54、駅のすぐ北、奈良女子大の北を流れる佐保川(サホガワ)、特に右岸はクルマが通れないほど細いから心静かに漕(コ)いでいられる、桜の季節はとりわけ素晴らしい、
b.でもこの川ぞいに進むと琵琶湖方面から離れていくけど、
a.最短コースはクルマも多くて味気ないしなあ、それにせっかくここまで来て、お気に入りの平城宮跡(キュウセキ)を飛ばすのもなあ、
b.奈良公園じゃだめなんすか、
a.ある時からふと道を埋め尽くす鹿の糞が気になりだして、それ以降、もっぱら平城宮跡ファンでござる、鹿もいないし、広々してるし、
b.しかたないなあ、じゃあ平城宮跡へ寄り道しましょう、しかし、住宅街の抜け道から自転車かついでマニアックに入りますねえ、
a.いや、これがいちばんスムーズな入り方なんだ、地元住民に聞いてみれば分かるはず、
b.しかし、平城宮跡も広大なエリアのあちこちに大きな建物が復元されて来ましたね、
a.この翌年、2010年に平城遷都(セント)1300年記念事業があったんで、大極殿とかしきりに工事してた、おかげで、2010年はここも人だらけになって行く気がしなかった、広くて人が少ないのが美点なのに、なんてこった、
b.なるほど、そんな見方もあるのか、そういえば、ゆるキャラの遷都君(セントクン)も微妙だったなあ、ところで、平城宮跡からは昨日のブログと同じルートでいいんすか、
a.うむ、歌姫町というカッコいい名前の古い集落の路地を歩くほどのスピードでゆっくり流すのが好きなんや、まあいずれクルマだらけの広道に出るんだけどね、
b.そんなクルマだらけの広道に出て、坂を下りて快調に進みはじめておりますが、どっちへ進めばよいのでせう(=しょう)、
a.木津川の堤防まで出てからJR木津駅を目指そう、
b.しかし、それでは遠回りになります、
a.木津川の支流に沿って心地よい小道が伸びてるんで、そのルートがエエんじゃ、
b.こんなのんびりやってて、今日中に琵琶湖、見れんのかなあ、まあでも確かに良い道ですね、スピードは全然出せないけど、この小川にそって古いお寺や民家がずらっと並んでる、ちなみに、ノウゼンカズラのように鮮やかなオレンジ色のリュックがまぶしい前方の乙女は、
a.さあ誰でござろうか、勇気を出して不慣れな一人旅の最中か、初々しさがただよって良いもんでござるなあ、
b.そういえば、右端の半鐘(ハンショウ)も良いすね、最近見かけなくなった消防団の火の見櫓(ヤグラ)、
a.ところで、後日知ったんだけど、前方に見える塚田米穀店のご主人が、数年前にNHKのドキュメント番組に出てて驚いた、それまでふつうのお米屋さんだった塚田さんが、ある時ふと配達で通りかかる公園に子供が遊んでいないことに気づく、
b.このあたりはニュータウンが次々出来てますからね、小さな公園も多い、
a.それで、どういう弾みか、そんな寂しい公園に子供たちを呼び戻そうと紙芝居を始めたんや、なんの予備知識もなく、で、どんどんその輪が広がって、子供たちの人気者になって、公園に子供が集まり始め、
b.今もやってんのかなあ、
a.調べたらやってた、一心堂って店の名前だけど、間違いなくこの塚田さんの店、
b.なんだか、偉いというか、分かりませんね、人世なにが起こるか、
a.奥さんとしては、わざわざそんな事に首突っ込まんと、家の事を最優先にしてほしいやろうけど、あるとき不意に何かが突き動かしたんやなあ、塚っちゃんを、
b.なるほどねえ、じゃあ次回は、そんなお米屋さんの人生も垣間(かいま)見える木津川市木津町の一角から再開ということで、
a.ごきげんよう、