ロボットアニメに押し付ける必要性が無くなってきたのがこの20年くらいだと思います。ロボット以外のジャンルだと角が立つ、ロボットにすれば商品化がやりやすいからロボットにしよう的な感じで大量のロボットアニメが作られました、それがあまり意味がなくなってきた。
それがなぜ出来なくなったのか、生き残るためにはどうするのかについて少し考えていきます。
SFの衰退によってSFが取りこぼしていた層を拾っていたロボットアニメにも影響があった
ロボットアニメがここまで隆盛出来た理由に、私はSFの存在が有ると考えます。
SFは商業展開がやりにくい、映像化がやりにくい、大衆的に売りにくいといった弱点を抱えていた、所が昭和の後半はなんだかんだ言ってSFの需要が大きかった時期で「需要が有る割にシステム的に取りこぼしがあった」、そのためSF要素をふりかけたロボットアニメに一定の需要が出てきたと考えます、また製作者側もそういったのがやりたいときに企画を通すための手段として利用できたのではないかとも考えます。
これは私が90年代後半のゲームの状況でよく例えるのですが、ファミコンスーファミ時代からゲームやってゲームの成長を見てきた世代と90年代後半の黄金時代から入ってきた世代で、求めるものがズレてきた、結果取りこぼしが大量に発生して、その取りこぼしを拾ってヒットしたのが多分ポケモンとスマブラ、という主張をしました。ロボットアニメはそういった取りこぼし広いの役割を少なくとも一時的にになっていた、それが一時期ロボットアニメが隆盛した理由だと考えています。
艦隊これくしょんの台頭によりミリタリー需要が流れる
ロボットアニメの需要の一つに「ミリオタではないんだけどミリタリーっぽいノリが好き」程度のソフトミリタリー需要を拾うシステムがあったと考えています、しかしそれも兵器擬人化がジャンルとして出現した結果、その意味合いも薄れてきたと考えます。
美少女とミリタリー系は艦これみたいな擬人化系とガルパンみたいな美少女が兵器に直接乗り込むタイプに別れます、後者は古くからあり得たものの、前者は近年です。こういったのの台頭も地味に効いているのではないかと。
型月言うかFGOの台頭によって厨二病需要も流れる
ロボットアニメの厨二病的な需要は、FGOに取られたのかな?と考えます。悪言い方なのですが、これらが流行り始めた時期からガンダムにそれっぽい人が目立たなくなった、なにかそっちに取られた?と、状況証拠、それも主観的なものしかありませんが、気になる所。
単純に立体玩具の需要の衰退と少子化
散々言われていることですが、ファミコンブーム当たりからどんどん娯楽がデジタルへ移行しています、そのファミコンもそろそろ40周年が見えてきました、結果ロボットアニメを支えた立体玩具(超合金、プラモ等)の需要は当然減っていくわけで。
アニメ製作者がやりたいことを押し付ける需要…最近のアニメ製作者のやりたいことはなにか
上記の要素も相まって、なにか企画を通したい時はロボットアニメなら角が立たないと言った状況があったと考えます。少なくとも10数年前までは。だからアニメ製作者がやりたい話が有ればロボットアニメになるという形を取ります。
最近のアニメを見ていると話題のアニメは「なろう系」「ソシャゲ原作」「その他原作持ち」「一種のインディー出身クリエーター系(新海誠とかこの辺)」「既存ブランド」この5種類に集約されているように感じます、要するにほぼ原作持ちしかない。
そもそもアニメ自体が日本の名作アニメってなると大半が原作持ちです、もしくは漫画家参加系か、みたいな所はあったのですが、ロボットアニメは珍しく非原作アニメを通す手段として使われてきました、だからこそガンダムなんかが出せたわけで。00年代の頃はまだオリジナル系で話題のアニメもそれなりに名前を聞いたのですが、ここ数年は話題のアニメって言われると大体上記の関係、ソシャゲだったりなろうだったり、たまに漫画だったり。
ロボットアニメの衰退で、オリジナルアニメは岐路に立たされているのかなと考えます。
一時期ポストジブリ戦争とでも言うべきアニメ映画のたけのこ状態が発生しましたが、ダークホースの新海誠(元ファルコムでストレートなアニメ畑の人ではない)が勝利して、更に既存のいつものアニメブランドの興収が少し上がっただけで終わった感じですし。
特撮は消えても3大特撮は生き残っている
要はIP単位でなら今後も生存するロボットアニメは残ると思う、と言っても候補はガンダムになりますが。
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