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2023年04月27日

私だけの特捜最前線→81「ナイター殺人事件!〜昭和の家族の風景を描いた作品」

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※このコラムはネタバレがあります。

今回紹介する「ナイター殺人事件!」は、昭和の高度成長期だからこそ作れたドラマと言ってもいいでしょう。その時代を知る者には、懐かしくもある家族の風景が描かれているからです。

事件は、叶刑事(夏夕介)が引っ越してきた高層住宅団地で起きます。ストーリーを解説する前に、ドラマ中盤で吉野刑事(誠直也)が見た「団地の光景」について触れます。

吉野の言葉を借りると、「どの家庭にも父親がいて、母親がいて、子供が1人か2人いて、テレビの置き場も座る位置も一緒で、見ている番組はナイター中継」。そして「まるで画一的だ」とつぶやくのです。

画一的といえば、高層住宅団地は間取りも同じ。昭和の時代、テレビは一家に一台、チャンネル権は父親にあり、ナイター中継は巨人戦。ドラマでも、王貞治選手が登場する場面が再三写されていました。

銃の暴発事故、実は計画的殺人だった

さて、ストーリー解説を始めます。事件は、王選手がホームランを打った瞬間に起こります。子供がいたずらしていた銃が暴発し、向かいの棟に住む男性の頭を銃弾が直撃するという事故が発生します。

叶刑事は、男性の葬儀後の妻の行動に不審を抱き、捜査を開始します。事情聴取での子供の父親の供述と、子供が銃で遊んでいた行為にも矛盾点が見つかり、事故ではなく事件だったという確信を持つのです。

やがて、男性には一戸建て住宅資金のために生命保険がかけられていることがわかり、父親は子供の育児に振り回されていて「逃げた妻の代わりになる女性が欲しい」と思っていたことも判明します。

利害関係が一致した妻と父親には男女関係もあり、事故に見せかけた殺人の疑いが濃くなってきました。しかし、二人とも「カーテン越しでは家の中は見えない」「過失致死による事故だ」と頑強に否定します。

ここで、吉野刑事の「画一的な家族」という言葉がヒントになります。叶刑事は、茶の間で男性の座る位置に、あらかじめ照準を合わせておき、ナイター中継のクライマックスで狙撃するトリックを見破ったのです。

特命課によって、妻と父親は逮捕されました。後に残された父親の子供が、ぼんやりと外を眺めている姿を見て、叶刑事は「醜い事件に巻き込まれ、子供が宙に浮いてしまった」と複雑な表情を浮かべるのでした。

トリックを見破った叶刑事の鋭さ

このドラマは、叶刑事の洞察力と推理力が存分に発揮された回でした。とくに、銃の暴発に見せかけたトリックを見破っていく過程では、叶刑事の鋭さが際立つように描かれています。

非常によくできたストーリーだったのですが、腑に落ちない脚本・演出もあります。それは、叶の自宅の隣に住む浪人生の存在です。彼は引っ越し当日から「うるさい」と苦情を吐くような胡散臭い人物でした。

浪人生は、実は空き巣の常習犯で、事件当日も空き巣狙いに失敗した直後、父親が銃を撃つ瞬間を目撃していました。それをネタに父親を脅迫し、口止め料を要求するのです。

最後は、父親と浪人生がもみ合いになり、そこに妻が加わったところで、特命課が3人を取り囲み、一網打尽にするという展開。事件の全面的な解決という点では、スッキリしたのかもしれません。

ですが、あえて言うならば、浪人生の役どころが必要だったのかどうか。叶刑事がトリックを鮮やかに見破ったのであれば、そこから事件解決へと導いていく方が良かったのではないかと思えてなりません。



ちなみに、妻役は水島彩子の名前で活動していた頃の奈良富士子さん、父親役は小坂一也さんが演じ、浪人生役として、後半の特捜最前線で準レギュラーとなった梅原正樹さんが出演しています。

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2023年04月20日

私だけの特捜最前線→80「特命ヘリ緊急発進! 〜これぞ本格派刑事ドラマという緊迫のストーリー」

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※このコラムはネタバレがあります。

特捜最前線は社会派ドラマとか、人情派ドラマとか言われがちですが、今回紹介する「特命ヘリ緊急発進!」は、ラストまで手に汗握る本格派の刑事ドラマというストーリーを見せてくれます。

この回の主役は神代課長(二谷英明)ですが、カンコを含む特命課全員に見せ場があり、スリリングかつサスペンスあふれる展開は、長坂秀佳脚本の中でも屈指のドラマと言っていいでしょう。

証言者抹殺を狙う暗殺者VS特命課

空港で不審な外国人を見つけ、とっさに尾行を開始した神代。その外国人はグリーンベレー(アメリカ陸軍特殊部隊群)に所属していたことがある暗殺者だとわかり、特命課全員が一気に緊迫感に包まれます。

外国人はレンタカーで都内のあちこちを移動しますが、神代は漏らさず追っていきます。ライフルを入手した謝礼を包んだ英字新聞と、彼の行動範囲から、特命課は狙われている人物を探り当てます。

その人物はアメリカの政府高官がからむ汚職事件の証言をするため、裁判所に出廷する予定になっていました。陸路では狙撃の危険があるとして、神代は特命ヘリを緊急出動させるのです。

外国人は、デートクラブの女を通して愛人に催涙ガス入りのライターを渡し、愛人はヘリを操縦する紅林刑事(横光克彦)のライターとすり替えます。操縦中にライターを使えば・・・これが真の狙いでした。

紅林に無線で危険を知らせようとする神代。しかし、共犯者が妨害電波を発信させて無線が使えません。証言者が葉巻をくわえ、紅林に火を求めます。すり替えられたライターとは知らない紅林は・・・

結局、危機一髪のところで紅林に危険を知らせることができ、紅林は無事に任務を遂行。神代らは外国人と共犯者を逮捕して一件落着。紅林が戻ってきたところでドラマは終わります。

息つく間もない長坂脚本

この作品というか長坂脚本のスゴさは、冒頭で神代が外国人を目撃してから、ラスト直前の共犯者を逮捕するまで、息つく間もなくストーリーが展開されるところにあります。

まずは、この外国人が何者かを探ることから始まり、次に何が目的で日本にやって来たかを探り、要人暗殺と分かればターゲットとなる人物を探る。そして、共犯者の行方を追う特命課。

外国人は非常に用心深く、簡単にはボロを出しません。限られた時間のなかで推理を重ね、先を読み、部下に指示を出す神代は、まさに「カミソリ」の異名そのままの鋭さを見せつけてくれます。

神代が外国人を逮捕した際、外国人が「グッバイ、カミシロ」と自分の名を口走ったことに疑問を抱き、そこからライターのトリックを見破るまでの流れるような展開は見事の一言に尽きます。

ゲスト出演者との絡みもほとんどないため、メンバーは余計な感情を抱くことなく、忠実かつ徹底して任務にあたります。社会派もしくは人情派の特捜最前線の中では異色の作品ということも言えるでしょう。

ラストで、ヘリから降りてきた紅林が「ライターを持つのが怖くなりましたよ」と苦笑し、応じた神代が「私もタバコは吸わん。当分はな」と笑顔を見せるシーンで、ようやく一息ついたという感じでした。


これだけの本格的な刑事ドラマにあって、特捜最前線らしさが現れたのがクライマックスシーン。拳銃を持った共犯者が廃墟の工場に逃げ込み、神代ら特命課の面々が追い詰めていくところです。

特命課は一発も発砲せず、最後は神代が相手の背後に回って無傷で逮捕にこぎつけました。他の刑事ドラマの演出であれば、おそらく派手な銃撃戦が展開されていたところでしょう。

どちらが見ごたえがあるのか・・・それは好みの問題ということですね(笑)

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2023年04月13日

特捜最前線 登場人物コラム「特命課・橘警部」

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今週は、ドラマ解説ではなく、ちょっとした小話を書きます。題して「登場人物コラム」。
登場するのは、ナンバー2である特命課の橘警部です。

橘警部はスタート当初からのレギュラーではなく、第53話「背番号のない刑事!」が初出演作となりました。演じるのは本郷功次郎さんです。

長崎県警の駐在所勤務だった橘をヘッドハンティングしたのは神代課長でした。登場時こそヨレヨレの小汚い中年男でしたが、すぐにダンディーな刑事姿になっていきました。

橘警部は、特命課のナンバー2として神代課長の右腕となる人物です。神代課長が捜査の指揮を橘警部に委ねる場面が多く、信頼の高さがうかがえます。

桜井警部補(藤岡弘、)と比較されがちですが、天才肌で一匹狼の桜井に対し、橘は地道で丹念な捜査が身上のうえ、メンバーと一緒に行動することが多いです。

事件に対して疑問を抱いたら、とことんまで追及するのが持ち味で、自らを「牛」に例え、小さな証拠を積み重ねながら真相を手繰り寄せる手腕は一目置かれています。

代表的なエピソードには、「虫になった刑事!」があります。容疑者がどんな人間であろうと、捜査の手を緩めることなく、ひたすら真実を追い求める姿は圧巻の一言です。
私だけの特捜最前線→64「虫になった刑事!〜真相究明にとことん尽くす橘刑事のプロ意識」

橘の泣き所は「子供」で、子供が危険にさらされたり、悲しい思いをしたりすることを何よりも恐れます。それは、自分の子供に父親らしいことができなかったという橘の自責の念からきていると思います。

紅林刑事や吉野刑事にとっては、橘警部は上司という立場にもなるわけですが、自ら行動して引っ張っていくタイプなので、言うなれば「親分肌」という感じでしょう。頼もしい限りです。

リアルタイムで見ていた頃は、体育会系っぽかった橘は正直、あまり好きなキャラクターではありませんでした。橘の年齢をとっくに過ぎた今は、むしろ親近感を持って見させてもらっています(笑)

今回のコラムはここまでといたします。

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2023年04月06日

私だけの特捜最前線→79「マニキュアをした銀行ギャング!〜叶刑事が女革命家との知恵比べに挑む」

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※このコラムはネタバレがあります。

今回は「マニュキアをした銀行ギャング!」を紹介します。主役は夏夕介さん演じる叶刑事と、ゲスト出演者で女革命家役の根岸季衣さんで、スリルとサスペンスあふれるドラマになっています。

銀行強盗を企てた女と凶悪犯たち

別々の事件で逃亡中の凶悪犯3人が、銀行強盗を企てましたが未遂に終わり、そのうちの1人は犯人グループに射殺され、残りの2人と首謀者が車で逃走する事件が起きました。

首謀者は、黒の十字軍を名乗る革命組織のリーダー的存在だった女で、未遂に終わった銀行の支店長室に別人を装って入り込み、支店長(佐原健二)と護衛していた叶刑事を脅し、現金強奪を目論みます。

支店長宅には、見張り役の凶暴な犯人の一人がいるため、叶刑事も下手に動けません。すでに銀行強盗発生をキャッチしていた特命課は、神代課長(二谷英明)が陣頭指揮を取り、作戦を展開していました。

特命課が仕掛けた盗聴器が女によって発見された瞬間、叶刑事はもう一人の犯人を足蹴りして窓から突き落とし、女と揉み合いになります。暴発だったのか、失敗を悟ったのか、女は拳銃で自分の腹を撃ってしまいます。

アジトに移され、人質にされていた支店長の妻と幼い娘にも、命の危険が忍び寄っていましたが、橘刑事(本郷功次郎)らがすんでのところで見張り役を取り押さえ、事件は無事解決したのでした。

知恵を絞る叶や神代課長

このドラマは長坂秀佳氏が脚本を担当し、叶刑事や神代課長が女革命家に悟られないように、支店長室という密室でのようすや犯人たちの動きをどうやって探るか、という視点で描かれています。

そもそも叶が支店長室にいたのは、非常通報装置を確認するためでした。叶は「装置をテストする」と偽り、集中管制室にいた橘に「一人で十分なので応援はいりません」と、平静を装って連絡します。

これを叶からのメッセージと受け止めた神代課長は、現場に急行中だったパトカーを止め、犯人たちに警戒されないように銀行の車両を使って、橘や紅林刑事(横光克彦)らを現場に向かわせました。

橘たちは、変装して支店長室へ突入しようと考えますが、神代課長は「相手が女革命家なら、面相は割れている」と止め、代わりに高杉婦警(カンコ、関谷ますみ)を制服姿のまま支店長室へと向かわせます。

婦警が来たことで犯人たちは一瞬ひるみますが、カンコは「叶さんの様子を見てこいと言われた」と、業務命令で来たことを強調しながら、たばことともに盗聴器を叶の手元に届けたのです。

カンコの度胸の良さには驚かされますね(笑)

幼い娘を救った女革命家の詩

そして最大の見どころは叶刑事と女革命家との対決です。冷静沈着でいながら、時には情に訴える叶こと夏夕介さん、そして理想に燃える女革命家こと根岸季衣さんの熱演あってのドラマと言えます。

女革命家が銀行強盗を企てたのは、組織を立て直す資金を得るために手段を選ばなかったため。反政府的な革命という理想を掲げているので、相棒の犯人たちとは違い、人殺しは本意ではありません。

女革命家は、少女の頃の夢と現実のギャップを読んだ詩を学生時代に発表していました。叶はその詩を口ずさみながら、支店長の娘が自分にプレゼントしてくれた「家の絵」を女革命家に渡し、人質解放を求めました。

やがて状況が急展開するなか、銃で腹を撃って瀕死の女革命家に、人質の居場所に電話するよう懇願する叶。「本当に平和を願う者なら、何の罪もない幼い子供を殺すことなんて、できるはずがない」と訴えかけます。

女革命家は、自分の詩が脳裏に浮かんだのです。そして、幼い娘を助けるためにアジトに電話をかけました。電話を切った後、力尽きた女革命家の手には、叶から受け取った「家の絵」が握られていたのです。

叶の訴えかけた言葉・・・とある為政者にも聞かせたいですね!



支店長を演じた佐原健二さんは、ウルトラQの万城目淳として主演し、ウルトラシリーズの幹部役でもお馴染みです。特捜では、今回のような被害者だけでなく、犯人役も演じています。

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プロフィール
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マイケルオズ@フリーランスライター
「特捜最前線」がマイブームになっているオヤジです。リアルタイムの頃は津上刑事より若かったのに、今はおやっさんよりも年長者になりました(苦笑)
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