アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2022年12月29日

私だけの特捜最前線→67「痴漢・女子大生被害レポート!〜西田敏行さん演じる高杉刑事が活躍する数少ないドラマ」

tokusousaizensen2.jpg
※このコラムはネタバレがあります。

今回は特捜最前線の初期、高杉刑事(西田敏行)が在籍していた時のドラマより「痴漢・女子大生被害レポート!」を紹介します。高杉刑事が主役という数少ない作品の一つです。

音大生をめぐる男が次々に殺されて

連続女性暴行事件の捜査をしていた高杉刑事は、暴行犯に襲われていた音大生を助け、男を現行犯逮捕します。音大生は高校時代の友人である男子大学生が待つ公園に向かっていた途中だったのです。

事情聴取の後、待ち合わせから1時間半遅れで高杉と音大生が公園に行ったところ、大学生は何者かに石で殴られて死んでいました。状況から怨恨の可能性があるとして、特命課は捜査に乗り出します。

その結果、音大生を指導するピアノ教師の女性と、密かに音大生と付き合っていた男性助教授が捜査線上に浮上します。ただ、ピアノ教師にはアリバイがあり、助教授への容疑が深まっていったのです。

ところが助教授も、大学生と同じく石で殴られて殺されていました。同一犯の可能性が取りざたされ、音大生が関係する第三者の存在も疑われる中で、神代課長は「犯行が似すぎている」と疑問を抱きます。

助教授殺しの犯人はピアノ教師でした。教師は、音大生を愛するあまり、音大生の恋人だった助教授に憎しみを抱いていました。そして、大学生殺しを模倣し、同じ手口で助教授を殺害したのです。

大学生殺しの意外な真犯人

大学生殺しに関しては振り出しに戻ってしまいました。音大生は「彼は真面目でいい人だが、最近自分に言い寄るようになってきたので、自分はその気持ちに応えられないことを言うために待ち合わせた」と話します。

高杉は、音大生を助ける直前、別の女子高生から痴漢に間違われていたことを思い出します。女子高生を探すため、駅で張り込みを続ける高杉。音大生に対し「俺のカンが当たっていないことを祈る」とだけ告げていました。

女子高生を見つけた高杉は、彼女を連れて現場の公園に連れていき、事情を説明するように促します。すると女子高生は泣き出し、公園で大学生に襲われて、無我夢中で石で殴って逃げたのだと白状しました。

「真面目でいい人なのに・・・」と愕然とする音大生。高杉は「彼は欲求不満が高まっていたのだろう。そこに運悪くこの人(女子高生)が通りかかってしまった」と、大学生の心底を代弁したのです。

一連の事件で音大生は、恋人、恩師、友人を一気に失いました。その姿を見ながら「俺のすることは、あなたの夢をぶっ壊しているようだ。疫病神は俺の方だ」と自戒を込めて語りかける高杉でした。

西田敏行さん主演だからこそ

この作品のストーリーは極めて激辛で、特捜らしい後味の悪いドラマです。そして、男女関係や性的マイノリティなど、視聴者にいろいろと考えさせられるような内容となっています。

その部分を書いていくと重苦しいコラムになってしまいますので、やめておきます(苦笑) それよりも、このドラマでの心憎い演出について触れてみます。西田敏行さんが主演だったことにも関係してきます。

ドラマの序盤で、高杉刑事は女子高生から痴漢に間違われ、通りがかった警察官に詰問されます。後々重要なシーンになるわけですが、この後ドラマが一気に展開したことで、すっかり忘れてしまいました。

しかも、高杉と警察官のコミカルなやり取りがあったので、てっきり「事件に関係ない笑わせ場面の一つ」と思い込んでいたのです。他の刑事だったら、おそらく「事件のカギになる場面」と素直に思ったでしょう。

特捜だけではありませんが、西田さんのシリアスとコミカルの使い分けは天下一品です。主演作品はごく限られていますが、どれも印象的なドラマばかりで、さすがは第一線を走り続ける名優だなと唸るばかりです。



2023年も引き続き、特捜最前線のドラマ解説コラムを書いていきたいと思っています。次回は1月12日の予定です。

★この回を収録したDVD

特捜最前線 BEST SELECTION VOL.17 [DVD]

新品価格
¥3,964から
(2022/12/29 07:47時点)




★最新回までのコラムをまとめています
noteマガジン「私だけの特捜最前線」

★宣伝です。私の会社員人生晩年を振り返り、教訓を導いた著書が発刊されました。よかったら読んでみてください(リンク先のブログ内にあるアフリエイト広告からお求めください)
初の著書「『定年』は自分で決めよう!」が発刊されました!
20220510maike-211x300.jpg

2022年12月22日

私だけの特捜最前線→66「サンタクロース殺人事件!〜1つの事件から複数の人間ドラマを描く」

tokusousaizensen2.jpg
※このコラムはネタバレがあります。

特捜最前線のなかで、クリスマスにちなんだ作品のひとつに「サンタクロース殺人事件!」というドラマがあります。人間模様を描かせたら右に出る者はいない塙五郎さんが脚本を手掛けています。

このドラマの最大の特徴は、特命課の刑事たちそれぞれに見せ場を作っていることです。ストーリー解説の中で触れていきますが、そのなかで主役に据えているのは吉野刑事(誠直也)です。

殺人犯はサンタクロース!

芸能プロを装ったやくざが何者かに殺されます。通報したのは、家出人と思われる少年で、同じころ、橘刑事(本郷功次郎)の息子が家出したとの連絡があり、橘は息子かもしれないと胸騒ぎがするのです。

見つかった少年が息子ではなく、ひとまず安堵する橘。少年の証言で、通報を促したのが浮浪者と分かり、紅林刑事(横光克彦)が消息を追います。その結果、浮浪者は広域指名手配の男だったことが判明したのです。

一方、吉野刑事は行きつけのケーキ屋の女店員が万引きするところを目撃し、一緒に品物を返却して謝罪に歩きます。女店員は警官の兄と二人暮らしで、芸能界へのデビューを目指していました。

やくざが殺される数日前に手帳を紛失していたと知り、遺失物係を訪ねた吉野の前に表れたのは、左遷されてきた蒲生警視(長門裕之)。蒲生の協力で、やくざが落とした手帳が発見されたのです。

手帳のメモから、女店員の兄が容疑者として浮かび上がります。警官は、慰問のためサンタクロースの衣装を借りており、「サンタクロースが殺人犯だ」という浮浪者の目撃証言とも一致しました。

女店員に新宿駅での待ち合わせ時間を電話で指示してきた警官。吉野からの連絡を受けて、特命課の刑事たちが張り込みをします。そこに、サンタクロース姿の男がやって来たのです・・・

サイドストーリーとエンディング

ここまで書いたストーリーとは別に、桜井刑事(藤岡弘、)のエピソードも挿入されていました。それは、当初やくざを殺した容疑者として逮捕された対立組織のチンピラ(磯村健治)の存在です。

チンピラもやくざを殺そうと狙っていましたが、何者かに先にやられてしまいました。メンツなのか、自暴自棄なのか、殺人を「自分がやった」と主張していたのです。

桜井は、死産になってしまった妻のためにも、チンピラに足を洗うよう促します。チンピラは、組織の連中にボコボコにされながらも脱退し、人生をやり直すために新宿駅へと向かったのです。

新宿駅・・・特命課が張り込み、サンタクロースの格好をした警官が現れた場所でした。警官は刑事たちの姿を見て逃げ出し、刑事たちは追いかけます。チンピラの目の前に逃走犯と刑事の姿が見えたのです。

桜井に恩返しをするため、警官の前に立ちふさがろうとしたチンピラ。しかし、刃物を持った警官に刺されてしまいます。さらに警官は逃げまどい、通行人の女性に刃物を突き立てる暴挙に出たのです。

そこに居合わせた蒲生警視。警官を組み伏せて逮捕しようとしますが、手錠を持っていないことに気づきます。吉野らに取り押さえられた警官。その姿を見て「お兄ちゃんのバカ」とつぶやき、女店員は立ち去ったのでした。

複数のドラマが作れるほどのシナリオ

ストーリーの流れを書いてきましたが、かなり強引にラストシーンへドラマを終結させたという印象はありますが、一つ一つの人間模様は単独でもドラマが作れるほどの中身で、塙脚本の真骨頂とも言えます。

橘刑事と少年とのやり取りでは、同じ長崎出身ということで、長崎弁で会話をする二人。少年に息子の面影を感じながら、できるだけ少年の気持ちに寄り添おうとする橘の父性愛を感じずにはいられません。

橘が新宿駅での張り込み中、高杉府警(関谷ますみ)に連れられた少年に対し、売店で買ったケーキを「お母さんのクリスマスプレゼントに持っていけ」と渡すシーンは、なかなか味のある演出だと思いました。

蒲生警視の場面も、別のドラマにしたいほどでした。冒頭で神代課長(二谷英明)に「俺は辞める」と言っておきながら、前言撤回して「警視総監じきじきの栄転」と強がる姿は、蒲生の面目躍如といったところ。

同じ「たたき上げ」として蒲生を尊敬している吉野にとって、蒲生の左遷は我がことのように悔しかったでしょう。遺失物を探しながら、その気持ちをぶつけても平然とする蒲生。二人の関係性を物語る名場面でした。

一つだけ個人的に残念だったのは、チンピラが警官に刺されるシーンをなぜ入れたのか。あれではまるっきりの犬死ですし、後味の悪いドラマをより一層激辛にしてしまいましたね(苦笑)

★この回を収録したDVD

特捜最前線 BEST SELECTION VOL.40 [DVD]

新品価格
¥4,172から
(2022/12/22 08:29時点)




★最新回までのコラムをまとめています
noteマガジン「私だけの特捜最前線」

★宣伝です。私の会社員人生晩年を振り返り、教訓を導いた著書が発刊されました。よかったら読んでみてください(リンク先のブログ内にあるアフリエイト広告からお求めください)
初の著書「『定年』は自分で決めよう!」が発刊されました!
20220510maike-211x300.jpg

2022年12月15日

私だけの特捜最前線→65「通り魔・あの日に帰りたい!〜孤独な少年は、なぜ嬉々として自供するのか?」

tokusousaizensen2.jpg
※このコラムはネタバレがあります。

今回は第228話「通り魔・あの日に帰りたい!」をご紹介します。主役は叶刑事(夏夕介)ですが、通り魔の容疑者として特命課が取り調べる少年(中村雄一)のインパクトが大きい回でもあります。

通り魔の犯人になりきっている少年

通りがかりの人にガソリンを浴びせ、火をつけて焼死させるという連続通り魔事件を追う特命課に、殺人未遂に終わった2件の容疑者として少年が逮捕され、取調室に連行されます。

少年は「すべて自分の犯行だ」と自供しますが、取り調べられることが楽しいかのように嬉々としています。その態度に叶は違和感を覚え、おやっさん(船村刑事)は「まるで犯人を演じているようだ」とみるのです。

叶は、自らが少年と同じ生活をすることで、少年の心理を探ろうとしました。少年は夜間警備員で、無人のビルを一晩中定期巡回し、朝方帰宅して床に就くという「昼夜逆転の孤独で退屈な日々」をおくっていたのです。

やがて、少年が真犯人から「通り魔の犯人役」を買っていた疑いが強まります。取調室で独りぼっちにするという神代課長の荒療治で、少年はついに真実を自供します。真犯人も少年と同じ孤独な若者だったのです。

少年は殺人未遂の罪で少年院に送られます。収容先で叶が見たのは、仲間と楽し気にコミュニケーションをとる少年の姿。ここでも少年は「陽気な若者の役」を演じているのでしょうか・・・

「孤独」にスポットを当てたドラマ

このドラマでは、事件の動機を「孤独」というところに置いています。そして、真相解明する役として、孤児院育ちで自らも孤独をイヤというほど味わってきた叶刑事を充てているのが出色です。

「通り魔の犯人役」を買うという心理は、ちょっと想像がつきませんが、犯人役を譲り受けた少年は自らも模倣犯となりました。孤独という強烈なストレスが、少年を「自分こそが真の通り魔だ」と思い込ませたのでしょう。

取調室で叶は「自分から心を開かなきゃ、手を伸ばさなきゃ、誰も振り向いてはくれない」と少年を叱責します。この言葉は、もしかすると叶自身の体験から導き出された教訓だったのかもしれません。

昭和の時代には、こうした「孤独」をテーマにした刑事ドラマがいくつもありました。他人とのコミュニケーションの手段が限られていた時代ならではの話だとも言えるでしょう。

今は誰もがスマホを持ち、SNSを通じて誰とでもコンタクトができる時代になりました。それでも、コミュニケーションが苦手な人は少なくないのです。「孤独」は永遠のテーマなのかもしれませんね。

★この回を収録したDVD

特捜最前線 BEST SELECTION VOL.35 [DVD]

新品価格
¥4,174から
(2022/12/15 07:59時点)




★最新回までのコラムをまとめています
noteマガジン「私だけの特捜最前線」

★宣伝です。私の会社員人生晩年を振り返り、教訓を導いた著書が発刊されました。よかったら読んでみてください(リンク先のブログ内にあるアフリエイト広告からお求めください)
初の著書「『定年』は自分で決めよう!」が発刊されました!
20220510maike-211x300.jpg

2022年12月08日

私だけの特捜最前線→64「虫になった刑事!〜真相究明にとことん尽くす橘刑事のプロ意識」

tokusousaizensen2.jpg
※このコラムはネタバレがあります。

第256回「虫になった刑事!」は、殺人容疑をかけられた青年の無実を証明するため、橘刑事(本郷功次郎)が奔走するというドラマですが、よくある「情にほだされて」捜査するというストーリーではありません。

後段で詳しく書きますが、橘が真相究明に全力投球したのは、青年を救いたい一心ではなく、あくまでも「疑問点はとことん追及する」という刑事としてのプロ意識からだったのです。

容疑者の青年は犯人なのか?

金貸しの老婆がナイフを突き刺されたまま殺されます。同居していた孫娘の証言で犯行時刻が割り出され、その時刻にアリバイがない予備校生の青年(山本茂)が容疑者として逮捕されます。

青年は、しつけの厳しい家庭に育ったためか、手が付けられない暴れ者でした。殺人について「俺はやっていない」と喚き散らし、時には特命課の刑事たちに罵声を浴びせるような若者だったのです。

事件前、青年は老婆宅を訪ねていました。捨て台詞を吐いて出ていった後、浴びるように酒を飲み、泥酔した彼の記憶は途切れてしまいます。ただ、青年がナイフを持っていたという証言は得られていました。

橘の疑念は「なぜ、所持していないはずのナイフを青年が持っていたのか」という1点にありました。乱暴な口を叩く青年から記憶を引き出そうと、橘は彼の言葉に耳を傾けようとしたのです。

青年の行動が徐々に判明しますが、アリバイを証明する決め手にはなりません。橘は証拠探しのためにドブさらいまでします。ついに執念の捜査によって、犯行に使った凶器とは別のナイフの発見に至ったのです。

刑事のプロ意識を行動で見せつける

このドラマの見どころは、特命課の若手刑事たちが状況証拠から「あいつはクロに決まっている」と見ていたのに対し、橘刑事があくまでも真相究明のため、捜査を尽くしているところにあります。

夜中に証拠探しをする橘を苦々しい目で見る若手刑事たち。橘が「あんな奴大嫌いだし、くだらない男だ。奴の言うことなど信じていない」と言うと、吉野刑事は「だったらなぜ」と問いかけます。

橘は「お前、嫌いな容疑者だったら手を抜くのかよ。あんな奴のために苦労はしたくない。でも、仕事じゃねえか。だからやっているんだよ」と、こともなげに言い切ったのです。

それを聞いた紅林刑事は「善人だから救う、ワルだから切り捨てる。俺たちの仕事はそんなふうに割り切れるものではない。それを橘さんは言っているんだ」と、橘の胸の内を代弁しました。

橘は若手刑事に「刑事の仕事とは何か」を伝えていたのです。冤罪の可能性がある限り、疑問点は確実につぶしていき、真実を追い求めるというプロ意識を、自分の行動を通して見せつけていたのです。

刑事だけでなく、どんな仕事にも嫌なこと、つらいこと、面白くないことはたくさんあります。でも、それが仕事であるならば、嫌でもつらくてもやらなければなりません。とても味のあるシーンでした。

ドラマにエッセンスを加える長坂脚本

このドラマは、青年の行動をパズルのように見立て、橘の証拠探しを通してピースを組み立てていくというところに面白さがあり、視聴者も橘と一緒に捜査をしているかのような感覚に陥るほどです。

この作品の脚本は長坂秀佳氏で、橘の粘り強い捜査を描くだけでなく、ところどころにちょっとしたエッセンスを加えています。それは、青年が火のついたたばこを投げ捨てる場面に表れます。

ふてぶてしい青年に対し、橘は「拾え」と命じます。二度あるシーンの一度目は青年を殴りつけ、もう一度は地面に組み伏します。橘にとって、たばこのポイ捨ては絶対に許せない行為だったのでしょう。

青年が釈放されたラスト・・・青年は「わびはねえのかよ」と毒づき、たばこを落として踏みつけますが、思い直したように拾い、橘の方に見せつけます。なかなか、味わい深いラストシーンです。

もう一つ、エッセンスがあります。橘の捜査を神代課長も支持し、桜井刑事らに凶器の線からの捜査を命じていました。部下を信頼できる上司の存在も、橘にはありがたかったのかもしれませんね。

★この回を収録したDVD

特捜最前線 BEST SELECTION VOL.31 [DVD]

新品価格
¥4,174から
(2022/12/8 07:35時点)




★最新回までのコラムをまとめています
noteマガジン「私だけの特捜最前線」

★宣伝です。私の会社員人生晩年を振り返り、教訓を導いた著書が発刊されました。よかったら読んでみてください(リンク先のブログ内にあるアフリエイト広告からお求めください)
初の著書「『定年』は自分で決めよう!」が発刊されました!
20220510maike-211x300.jpg

2022年12月01日

私だけの特捜最前線→63「太鼓を打つ刑事!〜Gメン‘75の倉田保昭さんがゲスト出演したドラマ」

tokusousaizensen2.jpg
第226話「太鼓を打つ刑事!」は、メインゲストに倉田保昭さんが出演したことが最大の見どころ。同時期の刑事ドラマとして人気があったGメン‘75の草野刑事が、特捜にやって来たのです(笑)

妻を殺された元刑事の執念

8年前のバス放火事件で、目の前で妻を焼き殺された刑事(倉田さん)は、たった一人で犯人を捜し、復讐を遂げようという執念で、警視庁音楽隊に自ら転属を願い出て配属されていました。

そのころ、ラブホテルで女性の絞殺死体が発見され、特命課はその女性と音楽隊員が直前に会っていたことをキャッチ。音楽隊員に事情を聞きますが、のらりくらりとかわされてしまうのです。

音楽隊員には妹がいますが、実は放火事件の重要容疑者の娘で、血のつながりはありません。女性は重要容疑者の愛人だったということも分かり、特命課の捜査は妹へと絞り込まれていきます。

やがて妹は、女性を殺害した容疑で逮捕され、犯行を自供します。その動機は、重要容疑者である父親の居所を音楽隊員に隠し通すためだったのです。そこには「音楽隊員に父親殺しをさせたくない」との思いがありました。

重要容疑者の行方を追っていた特命課の目の前で、男は子供を助けようとして列車にはねられてしまいます。瀕死の容体で病院に担ぎ込まれた男。そこに音楽隊員がやって来たのです。

復讐に燃える音楽隊員は、桜井刑事(藤岡弘、)から拳銃を奪い、男に銃口を向けます・・・が、撃つことはできません。そこには、「こんな男だったのか」と虚無感に包まれる音楽隊員の姿がありました。

倉田保昭さんVS藤岡弘、さん

この作品は、ストーリーをどうのこうの、と言うよりも、倉田保昭さんと特命課のメンバー、とくに桜井刑事役の藤岡弘、さんとの共演がとても見ごたえのあるドラマになっています。

Gメンでは、アクションシーンが倉田さんの見せ場でしたが、このドラマでは派手なアクションは全くありません。とくに前半部は、おっとりした人物像を演じており、ハードボイルドさは微塵も感じられないのです。

唯一のアクションシーンといえば、拳銃を狙って桜井刑事と格闘する場面。最終的に桜井は拳銃を奪われますが、無理やりというよりも、わざと音楽隊員に奪わせた、というようにも見えなくありません。

瀕死の重要容疑者を前にした音楽隊員の心の動揺が、うまく描写しきっていないのが残念ですが、そうした演出の甘さを補って余りある、倉田さんと藤岡さんの迫真のシーンでした。

ちなみに、ドラマ中盤ではひし美ゆり子さんも出演していますが、キュートなアンヌ隊員とは違った、色気ムンムンの大人の魅力を見せてくれていますので、これまた見どころの一つかもしれませんね(笑)

★この回を収録したDVD

特捜最前線 BEST SELECTION VOL.31 [DVD]

新品価格
¥4,174から
(2022/12/1 08:00時点)




★最新回までのコラムをまとめています
noteマガジン「私だけの特捜最前線」

★宣伝です。私の会社員人生晩年を振り返り、教訓を導いた著書が発刊されました。よかったら読んでみてください(リンク先のブログ内にあるアフリエイト広告からお求めください)
初の著書「『定年』は自分で決めよう!」が発刊されました!
20220510maike-211x300.jpg
プロフィール
マイケルオズ@フリーランスライターさんの画像
マイケルオズ@フリーランスライター
「特捜最前線」がマイブームになっているオヤジです。リアルタイムの頃は津上刑事より若かったのに、今はおやっさんよりも年長者になりました(苦笑)
プロフィール
<< 2022年12月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新記事
カテゴリーアーカイブ
検索
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。