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2023年02月23日

私だけの特捜最前線→74「殉職・涙と怒りの花一輪〜おやっさんこと大滝秀治さんの名演技を味わう」

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※このコラムはネタバレがあります。

今回は初期の作品より「殉職・涙と怒りの花一輪」を紹介します。主役はおやっさんこと船村刑事(大滝秀治)で、人間・船村の喜怒哀楽がたっぷり楽しめるドラマです。

拳銃を奪われた若き巡査

船村が何かと目配りしていた巡査(真夏竜)が、何者かに拳銃を奪われるという失態を犯します。巡査は、犯人逮捕の際に殉職した同期刑事の息子で、船村は父親とも言えるような存在でした。

責任を取って辞表を書く巡査に、船村は「辞めれば責任がとれるのか」と叱り、父親の墓前で再起を誓わせます。巡査は汚名返上のため、津上刑事(荒木しげる)とともに犯人探しに全力を傾けます。

犯人のアジトを見つけた巡査は、津上の指示を破って単身踏み込んでしまいます。しかし、犯人を取り逃がしただけでなく、奪われた拳銃を発砲され、父親と同じように殉職してしまったのです。

特命課は二人組のうちの一人を捕らえ、拳銃を所持しているもう一人の行方を追います。追い詰められた犯人の男は、惚れていた水商売の女を人質に取って立てこもってしまうのです。

船村は、巡査や同期刑事と同じように、命を懸けて犯人に立ち向かっていきます。その気迫に押された犯人が拳銃を捨てると、船村は怒りの鉄拳を犯人に浴びせ続けたのでした。

おやっさん流の取り調べ

このドラマは、何と言っても大滝秀治さんの名演技が全てというほど、人間味あふれる船村像を見せてくれます。とくに、取調室で共犯の行方を追及するシーンは「おやっさん、ここにあり」という名場面です。

「壊れ物を片付けようか」と前置きしたおやっさん。甘ったれたことを吐く男を張り飛ばし、男の隣に座って怒気を含んだ表情で、前途ある巡査の命を奪い、その母親や恋人の夢も打ち砕いたのだと断罪します。

そして「人間は家族、友人、恋人が互いにいたわり合って生きている。一人の人間を殺すということは、家族や友人を撃ち殺すのと同じことだ」と責め立て、ついに自供を引き出すのです。

もちろん、今の世の中にあっては、おやっさん流の取り調べ方は許されないでしょう。ただ、おやっさんが訴えかけた言葉は、いつの時代であっても不変なものだろうと信じています。

他の刑事ドラマでは決して見られない、おやっさん、すなわち大滝さんあっての取り調べシーン。得意の長ゼリフが続いても、よどみなく語りきってしまうところは、さすが名優と言えるでしょう。

高杉刑事のバイプレーヤーぶり

そして、初期の特捜最前線で素晴らしいバイプレーヤーぶりを見せてくれる西田敏行さん演じる高杉刑事。このドラマでも、数少ない登場場面でしっかりと存在感を見せつけてくれます。

息子同然の巡査を殉職させてしまい、母親の悲しみと恋人からの恨み言を一身に浴びたおやっさんは、同期刑事の墓前で「(巡査を)殺したのは私かもしれない」と詫びていました。

そこに高杉が現れます。高杉は、自分がミスを犯したときのことを引き合いに出しながら「失敗しても一杯やって元気を出せって言ったじゃないですか」とワンカップ酒を差し出します。

しかし高杉は、単におやっさんを慰めに来ただけではありません。拳銃に弾が4発残っていることもしっかりと伝えます。つまり、一刻も早く捜査に復帰してもらうよう暗に促していたのです。

おやっさんはワンカップ酒を飲まず、墓石にかけて撫でまわし、涙を流します。ワンカップ酒は、このシーンを撮るために必要だったと思いますが、そこに高杉が入ることで一層味わい深い演出になっています。



なお、ドラマで巡査役を演じた真夏竜さんは、ウルトラマンレオの主人公を務めたことで有名です。また、母親役は往年の名女優・月丘千秋さん、恋人役は竹井みどりさんが演じていました。

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2023年02月16日

私だけの特捜最前線→73「誘拐、誘拐U〜前後編でガラリと印象が変わってしまったドラマ」

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※このコラムはネタバレがあります。

特捜最前線では、身代金目的の誘拐をテーマにしたドラマがいくつかありますが、今回紹介する「誘拐」は、第66回「誘拐・東京―函館縦断捜査」、第67回「誘拐U・パニックイン・函館」の前後編になっています。

金を奪った老人は元警察官だった

前編の「東京―函館縦断捜査」は、サスペンスと緊張感のあるストーリーになっています。ドラマは、銀行に天下りした元警視庁幹部(天津敏)の娘(鳥居恵子)が誘拐され、身代金を要求する電話がかかってきたところから始まります。

犯人は527万7500円をすべて100円玉でそろえろという要求をしました。その金を持って列車に乗り込んだ元幹部のスキをついて、老人(吉田義夫)が奪おうとしますが、特命課が阻止して老人は逮捕されたのです。

老人は元警察官で、上司の発砲命令に従って犯人を射殺してしまい、懲戒免職となっていました。その上司が元幹部だったのです。黙秘していた老人は、津上刑事(荒木しげる)の静止を振り切って飛び降り自殺しました。

その直前の取り調べで、老人は船村刑事(大滝秀治)に悪態をつき、取調官を代えろと要求していました。死を覚悟していた老人は、若い刑事なら失敗しても取り返しがつくと考えていたのです。

要求額は、老人が定年まで勤めていれば受け取れた退職金額でした。「なんで心を見抜けなかったのか」と悔しがる船村。しかし、事件はこれで終わったのではなく、犯人側からさらなる身代金要求が出されたのです。

誠直也さんのアクションシーン

元幹部の秘書がトランクを持って、北海道苫小牧行のフェリーに乗船したのを追跡した紅林刑事(横光克彦)と吉野刑事(誠直也)。乗船者の中に元刑事(中田博久)がいることが判明します。

この元刑事は、凶悪犯の取り調べが行き過ぎて免職処分になっていました。しかも、取り調べを命じた上司が元幹部だったのです。元刑事は、秘書からトランクを奪って、貨物列車に乗って逃亡を図ります。

ストーリーとは外れますが、誠直也さんが走っている貨物列車に飛び乗る場面、さらには貨車の上での誠さんと中田博久さんの格闘へと続き、二人の体を張ったアクションシーンは、特撮顔負けの迫力満点!

結局、二人とも貨車から振り落とされ、元刑事は転落死してしまいます。身代金の2700万5千円は、体の不自由な我が子のために、元刑事が退職までに積み立てる計画だったはずの金額でした。

ところが、老人も元刑事も単なる共犯者に過ぎませんでした。主犯格の男(石山律雄)は、元幹部から時価1億2千万円相当の金貨を受け取ることに成功します。男は身代金を奪えたら、娘を解放するつもりだったのです。

支離滅裂な後編の展開・・・

後編の「パニックイン・函館」は、前編とは雰囲気が全く異なります。ちなみに主犯格ですが、彼は元捜査主任で、元幹部が指揮する汚職事件の捜査方針に反した行動の責任を取って退職していたのです。

その後編ですが、誘拐されたはずの娘が、なぜか主犯格に恋愛感情を持ってしまい、逃亡を手助けするという展開。しかも、主犯格の愛人である水商売女(有吉ひとみ)と張り合う場面まで出てくるほどです(苦笑)

娘の行動はエスカレートし、主犯格に父親が所有するセスナ機を手配するという無謀さ。ただ主犯格は、逮捕された愛人を釈放させるため、セスナ機を使って爆弾投下の脅しを仕掛ける結果になってしまいます。

これに輪をかけて無茶苦茶なのが元幹部。なんと、セスナ機の燃料タンクに穴を開けていたのです。しかも、娘が同乗していなかったのをいいことに「このまま飛べば墜落するだけだ」とまで言い切るほどです

この言葉には、さすがに神代課長(二谷英明)も「たとえどんな人間でも命を奪う権利は我々にはない」と激怒。主犯格の要求通りに愛人を釈放し、セスナ機を着陸させるよう訴えかけたのです。

しかし、愛人の逃亡を確認した主犯格は、セスナ機を郊外の山腹に激突させて爆死。誰一人言葉を発しないまま、エンディングテーマの「私だけの十字架」が流れ、後味の悪いドラマが終わってしまいました。

理解に苦しむ娘と元幹部の行動

正直に言わせてもらいます。前編だけが傑作でした。後編も単発のストーリーだったら面白い作品だったのかもしれませんが、前編とセットになるとどうしても凡作と言わざるを得ないのです。

まず、誘拐された娘の思考と行動が全然理解できません。後編の展開に備えてなのか、監禁されていた前編から、主犯格に対して「あなたは悪い人じゃない」と言わせています。でも説得力がありません。

どうせなら、監禁されていた娘に犯人グループが、父親である元幹部の卑劣な無責任ぶりを徹底的に罵り、娘が父親に憎しみを持つような設定にすれば、主犯格に対する気持ちの変化も理解できたと思います。

また元幹部が、現役時代に部下の不始末から責任逃れをし、それが事件の引き金になったというのは、組織にはよくある話ですが、理解できないのは娘の言いなりのままセスナ機を用意し、細工まで施したことです。

娘を誘拐した主犯格への仕返しのつもりにしては、燃料タンクに穴を開けるのは極めて悪質です。未必の故意による殺人未遂に問われかねません。警察出身者である元幹部の行動としては不可解の極みです。



後編でも、本郷功次郎さんがセスナ機にしがみついたり、車とセスナ機のカーチェイスがあったりと、派手なアクションシーンがありました。ただ、肝心のストーリーが・・・といったところですね。

いつも評価ばかりでなく、たまには辛口の感想も書きますよ(苦笑)

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2023年02月09日

私だけの特捜最前線→72「刑事を愛した女〜桜井刑事の葛藤を描いた激辛なドラマ」

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※このコラムはネタバレがあります。

特捜最前線のスタート時から出演している桜井刑事(藤岡弘、)は、初期の段階では若くして警部になった超エリート刑事として描かれています。「刑事を愛した女」は、その頃の桜井が主役のドラマです。

検察側の証人に立ったのは?

大手企業を乗っ取ろうとした総会屋が殺され、実行犯を追っていた桜井と同僚刑事は犯人を逮捕しますが、その際に同僚刑事は階段から転落し、植物人間になってしまいました。

事件の背後にいる大物が実行犯の自供で起訴され、裁判にかけられます。検事(岸田森)が実行犯を証人として出廷させようとしましたが、実行犯は特命課が護送中、スキをついて逃げてしまったのです。

検事はその代わりに桜井刑事を証人に立てましたが、大物と実行犯を仲介した人物についてはあいまいな証言をします。桜井はその人物が、同僚刑事だったことを薄々感じていたのです。

同僚刑事の妻(山口いずみ)は、かつての桜井の恋人だった女性でした。桜井は自分が証言することで、同僚刑事の妻や母親が不幸な目に遭うと思っていました。ところが、検察側は妻を証人に立てることを決めたのです。

妻を出廷させてはいけないと考えた桜井は、逃亡した実行犯を探し、ついに身柄を確保します。しかし、出廷時間には間に合いませんでした。妻は法廷で、自分の夫(同僚刑事)が共犯であることを証言したのです。

桜井の苦悩と激辛な展開

このドラマには、若き桜井刑事のエピソードが盛り込まれています。結婚まで考えていた女性が同僚刑事の妻になる・・・そのうえ、同僚刑事は出世競争で桜井をライバル視していました。

同僚刑事は暴力団と密着するうちに、大物の手下となってしまいます。逮捕時に実行犯を射殺しようとまで考えていたのですが、逆に自分が事故に遭ってしまいました。妻はそのことを証言台で語ったのです。

妻の心は、すでに夫(同僚刑事)から離れてしまい、以前の恋人だった桜井に移っていました。その思いにはこたえられない桜井、同僚刑事の家庭を壊したくない桜井、そして一人やけ酒をあおる桜井。

そんな桜井に、神代課長は「刑事は犯罪を捜査する。それだけだ」と叱責します。それでも迷いが立ち切れない桜井。エリートではあっても、刑事としてまだ未熟な桜井刑事の姿が描かれているのです。

ドラマには、さらなる衝撃のシーンが待ち受けていました。同僚刑事の母親が、植物人間になってしまった息子の姿を悲観し、生命維持装置を外してしまうという「殺人」を犯してしまったのです。

妻が赤裸々な証言を行った直後だっただけに、非常に激辛な展開だと言わざるを得ません。そして、母親による息子殺しの代償として、妻は自由の身になれたのですが、どこか重苦しいラストとなったドラマでした。

超エリートに対抗するおやっさん

桜井刑事から離れますが、ドラマの中盤でちょっとした見どころがありました。それは、岸田森さん演じる検事が特命課にやって来て、さまざまな不手際を叱責するという場面です。

検事は不手際を理由に「君たちは刑事失格だ」と糾弾します。その言葉に血の気の多い吉野刑事(誠直也)が激高しそうになりますが、割って入ったのがおやっさんこと船村刑事(大滝秀治)。

「失敗することが失格と言うなら、いつでも刑事失格だ」と、さりげなく検事の言葉を批判します。神代課長や桜井をもしのぐような超エリートである検事は「君は何という名だ」と高飛車な物言いを続けます。

おやっさんは名前を名乗りながら「あなたがオシメを当てている時から刑事をやっている者だ」と静かに啖呵を切ります。そして検事が立ち去った後、「どうなることかと冷や冷やした」と笑い飛ばすのです。

超エリートのキャリア対たたき上げのベテラン・・・岸田森さんと大滝秀治さんという名優同士の火花が散った名場面であるとともに、それを見守った高杉、吉野、津上という特命課のチームワークも垣間見れた気がします。



この作品は初期の特捜らしい見どころの多いドラマといえます。脚本を書いた塙五郎さんは、特捜で数々の印象的な作品を手掛けたメインライターの一人です。

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2023年02月02日

私だけの特捜最前線→71「傷痕・夜明けに叫ぶ男〜情に厚かったがゆえにピンチを招いた高杉刑事」

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※このコラムはネタバレがあります。

西田敏行さん扮する高杉刑事は、特捜最前線の初期に登場する個性豊かな刑事で、キャラクターは唯一無二とも言えます。その主演作の一つ「傷痕・夜明けに叫ぶ男」を紹介します。

ほら吹き老人に翻弄された高杉

高杉刑事は、ひょんなことから知り合った浮浪者の老人(加藤嘉)から「殺人を目撃した」と打ち明けられます。殺されたのは代議士の義理の父親で、老人は代議士が犯人だと言うのです。

老人は「せんみつ(千のうち三つしか本当のことを言わない)」と呼ばれるほら吹き男で、高杉も再三騙されてしまいます。それでも高杉は老人の言葉を信じ、真相を突き止めようと奔走しました。

老人が「代議士の腕に嚙みついた」と告白したので、高杉は単身代議士宅に乗り込みます。しかし、むりやり服をまくり上げても傷跡は無く、代議士から訴えられるピンチに陥ってしまったのです。

しばらくして、老人が瀕死の重傷を負って病院に担ぎ込まれました。老人は高杉に「今度こそ証拠を残してやった」とつぶやき、そのまま息を引き取ったのです。高杉は老人の最期の言葉を信じ、代議士の元へ向かいます。

代議士の腕を確かめようとした高杉は、側近たちに妨害されます。しかし、神代課長(二谷英明)によって、代議士の腕に残った歯型が見つかりました。それは正真正銘、老人が嚙みついた跡だったのです。

西田敏行さんと加藤嘉さんの共演

このドラマは、高杉刑事役の西田敏行さんと老人役の加藤嘉さんという名優の共演が最大の見どころです。時にコミカルに、時にシリアスに演じる二人のシーンは名場面の連続と言っていいでしょう。

老人には一人息子(平泉征)がおり、大事に持っていた手帳には息子のことばかり書いていました。しかし息子の方は、自分と母親を捨てて浮浪者になってしまった父親を「あんな男」呼ばわりしていたのです。

実は高杉も父親を憎んでいましたが、亡くなってから慕情を寄せるようになっていました。老人の言動や行動に亡き父を見る思いで接し、何度騙されても信じたいという気持ちを持ち続けていたのです。

事件が解決し、老人の墓前に手を合わせる高杉。息子は「すべてが終わったんです」と、まるで厄介払いができたかのように淡々としています。その態度を見て、高杉は遺品の手帳を渡せなくなりました。

老人は高杉を翻弄しながらも、息子のように接し、いつしか二人は心を通い合わせることができたのです。しかし、実の息子とは離反したままで、この世を去った老人・・・辛いラストシーンとなりました。

「情」の人だった高杉刑事

高杉刑事は特捜最前線の中でも異色の存在でした。西田敏行さんらしさが存分に発揮された見せ場が後半にあります。代議士の逮捕状をめぐる神代課長とのやり取りのシーンです。

代議士を逮捕すべきと主張する高杉に対し、神代は「二度も同じ過ちを繰り返すのか」とたしなめます。しかし高杉は「死んでしまった老人の最期の言葉まで疑うのか」と激しく怒ります。

「俺は人間です。そんな鬼の下では働けません」と啖呵をきる高杉に対し、神代は「刑事だったら理性だけは失うな」と𠮟り飛ばします。他の刑事なら、この一喝で冷静になっていたところでしょう。

ところが高杉は、一転して表情を曇らせ「(老人は)俺の親父にそっくりだったんです」と涙を流します。神代の言う理性よりも、喜怒哀楽がストレートに出る「情の高杉」ならではの場面と言えるでしょう。

当時売れっ子俳優だった西田さんは、次第に特捜最前線への出演が減っていき、転勤という形で降板します。西田さんの持ち味だった「情」は、おやっさん(船村刑事)が引き継いでくれたと個人的には思っています。


なお、このドラマでは犯人の代議士役で小林昭二さんが出演しています。言うまでもなく、ウルトラマンのムラマツキャップ、仮面ライダーの立花藤兵衛として一世を風靡した名優ですね。

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プロフィール
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マイケルオズ@フリーランスライター
「特捜最前線」がマイブームになっているオヤジです。リアルタイムの頃は津上刑事より若かったのに、今はおやっさんよりも年長者になりました(苦笑)
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