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2010年11月03日

もしも月がなかったら―ありえたかもしれない地球への10の旅

もしも月がなかったら―ありえたかもしれない地球への10の旅

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★★★★☆

もし○○○だったら、というアプローチの仕方がとても面白かった夜
科学にはそういう考え方や学び方もあるんだと知ったことが、この本を読んでまず一番の収穫だった本

色々な初期条件からそれぞれのマクロな動きを予想するという作業は、とても大変な作業だろう。でも想像力を掻き立てられるだろうし、とても刺激的な気がする雷
ゲームのシム・シティとかやってる感覚にちょっと似てるかもね。

やっぱシム・アースって、もしかしたらまさにこの本のような感じなんだろうかゲーム やったことは無いけど。
他でも、初期条件を変えることで様々な変化を楽しむゲームなら、この本の思考実験と似ている部分が多いかもしれない。昔のライフゲームとかはその基本だと思うし。
シナリオがはじめから決められているゲームでは味わえない楽しさがある。

応用編でも、今では実際に太陽系や銀河系の生い立ちをスーパーコンピューターで再現されつつあるみたいだし夜 あと、地球シミュレーターとかiモード
この本にあるような思考実験って、きっとこういうシミューレーションの基本的な考え方として、生かされてきたのかもしれないCD

また、どんなに条件を同じにしても毎回同じ生命体に進化するとは限らない、みたいなことが、冒頭に断わりとして書かれていた。やはり、マクロなレベルではある程度は予想できても、細かいところになってくると、やはりカオスの領域ということになるんだなあ。

現実のオゾン層の問題にも触れられていた。
発行が1999年だから、10年以上経った今ではどうなっているのかと思って、今調べてみた。
そうしたら、フロンやハロンは、日本では今ではけっこう規制されているみたい。でも開発途上国については2030年までに全廃すべしとのこと・・・。ということは、まだまだなのかな・・・。
フロンは空気中に放たれてからオゾン層に到達するまで、100年くらいかかることもあるというのに。
ということは、少なくともあと120年くらいは安心できないということか・・。

監修が今は亡き竹内均氏で、雑誌ニュートンの元編集長本 この人の名前があったので、きっと面白いんだろうなと思ってたら、実際に面白かった本

翻訳本かつ科学的な文章なので、慣れるまでやや読みにくいと感じる部分があり、全体を読むのにもやたらと時間がかかった。

続編

もしも月が2つあったなら ありえたかもしれない地球への10の旅 Part2

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タグ:地球

2010年09月26日

改訂版 図解でわかるコールセンター/ヘルプデスク

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★★★☆☆

ヘルプデスクについて改めて一から勉強しようと思い手にした本

コールセンターとヘルプデスクに分けて書かれていたが、結局9割くらいはコールセンターに関する記述だったペン
まあコールセンターに関することでもヘルプデスクの仕事に応用できると考えれば、ヘルプデスク目当てで読んでいたとしても、活用できる本になるのかもしれない。

図解は分かりやすかった。
しかし文に関して、気になったことがある。

ページを見開くと、必ず右ページが文章、左ページが図解となっている。
右ページに収まる文字数は、どの見開きも同じである。
一項目の内容がこの文字数にちょうど収まるように文章が書かれているので、少し分かりづらい部分があった。
つまり、無理やり字数を増やしているかのような書かれ方だったり、逆に無理やり削っていったと思われる書き方があったり。その辺が少し読みにくかったー(長音記号1)

関連カテゴリの本

プロフェッショナル電話力 話し方・聞き方 講座


2010年08月09日

派遣社員のためのリスク管理と上手な働き方―これだけは知っておきたい! (DO BOOKS)

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★★★★☆

派遣社員を考えるにあたって、法律的な面と、派遣としてのマインド的な面と、両方から攻めている。それらのバランスがとれてて良かった次項有

初めて派遣をやる上で、知ってて損はないようなことがわかりやすくかかれていた。

特にマインド的な部分については、私自身にとっても、今後の方向性を決めていく上で実際とても役に立った。また、あえて派遣でやっていくことの意義を、再認識することができた。

たまに一文が長い箇所があったが、まあそれ以外はあまり気にならず、全体的には読みやすかった本

同じ著者が参加されている本

御社の「非正規」雇用、ここが問題です!

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タグ:派遣

2010年07月21日

マインドコントロール 日本人を騙し続ける支配者の真実

マインドコントロール 日本人を騙し続ける支配者の真実

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★★★☆☆

おかしいと思いつつも日常に埋もれてしまう違和感がある。これに対して冷静になって向き合い、自分の頭や感覚を使って考えてみること犬
そういうことがめちゃくちゃ大事なんだなあと、改めて気づかされた。
それが、この本を読んで一番良かったことぴかぴか(新しい)

『パール・ハーバー』がプロパガンダ映画だということについても、筋が通った書き方をされていた。私はたまたま先月観たばかりだったので、そのタイミングに驚くとともに、とても興味深かった。

私が実際に『パールハーバー』を観ていたときに、何か変だなあと違和感を感じながら観ていたのにもかかわらず、観終わった時にはどうでもよくなって、単なるエンターテイメントとしてこの映画を捉えることしかしていなかった映>画
でもこの本を読んで、私のそんな惰性な観賞法に喝が入れられた感じがしたどんっ(衝撃)

次に注目すべき点は、この本に書かれている情報が真実か否かということ本
著者の経歴や語り口から、きっと真実なのだろうと思いたくなる。

ただ、それらの情報をどこから引っ張ってきたのかという記述が、少なすぎる気がした。
また、裏付け作業があまり無く、全てストレートな文章で真実と断定しているような述べかたをしている部分が多かった。そこが少し気になった。

しかし、著者の頭の中に膨大な知識量と確固とした考察や経験があるんだとしたら、過去に参照した参考文献など改めて引っ張り出さずとも、すらすらと自信を持って真実として堂々と述べることができるんだろうね。

また、私としても、裏付けが少なくとも、自分がもともと感じていた違和感や疑問点と一致している点が多かったので、意外とすんなり納得したり共感しながら読むことができた。
あと、著者の経歴や語り口や、鋭い着眼点などから、きっと真実なのではないだろうか、と信じたい気持ちにはなる。
流れの本質をとらえようとする著者の姿勢にも共感できた。

ただし、一般的にはオカルト分野とされている話題にまで少しだけ踏み込んでいる箇所があった。そこはさすがに、裏付けが何も書かれていないと、首をひねりたくなるバッド(下向き矢印)
そこも、なんとなく言いたいことは分かった。でも、少なくとも今の一般書籍としては、やや抽象的すぎるんじゃないかという表現もあった。勿体ない気がした。

また、日本、特に江戸時代以前に関するの記述からは、やはり著者は日本人であるからか、かなり日本びいきな感じがした。
良く言えば、日本を愛する気持ちがとてもよく伝わってきた。
悪く言えば、やや日本びいきしすぎ。
いや、もしかしたら、今まで西洋が日本に与えてきた自虐的史観への洗脳に比べたら、これくらいの日本びいきは、むしろ必要なのかも。

でもとにかく、世の中がマインドコントロールで溢れかえっているというのは、どうやら真実のよう。
この本を読むことで、水をぶっかけられた感があって、なんだかすっきりしたクリア
こらから考え生きていく上での糧になりそう右斜め上

続編?

マインドコントロール2 今そこにある情報汚染

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タグ:洗脳

2010年07月04日

デジタル社会はなぜ生きにくいか (岩波新書)

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★★★★☆

デジタル社会、というかPC/ネットワークベースな社会における、色々な不満点や非効率的な点や不幸な点を、片っ端から羅列して、それぞれ詳細と所感を述べている感じペン

読んだきっかけとしては、私がデジタルというか今日のPC/ネットワークベースな社会に対して、不満とイラだちと、それらによる社会の持続可能性に対する憂いを、ここ何年も感じていたので、それを共感してくれるこの本のタイトルを偶然にも発見し、即座に読むに至った本

この本の著者は、コンピュータやネットワークの研究者である。
いわゆるPC難民の人がこの本に書かれているようなことを言ったら、単なる愚痴に終わるかもしれない。しかしこの本は当然ながら、コンピュータの研究者という実績を持つ人が書いているからこそ、説得力がある。それに内容は勿論、技術的/知識的に、専門的な部分を含んでいるCD

ちなみに私自身も、子供時代からけっこうどっぷりPCやネットワークに慣れ親しんできたデジタルネイティブを自負しているので、多少は愚痴る資格はあると思っている。

この本に羅列されている多くの問題点は、コンピュータを使う多くの人々が既に感じていたり、既に考えたりしていることなのかもしれない。
しかしそれらの問題点が分析され、解決策が模索されているという点で、この本を読む価値がある。

書かれていた中で、最も根本的で、興味深い問題。それは、デジタル機器を作り出す「送り手」にある問題。これは、全般を通して書かれている。
ただし、実際の解決策としては、ほとんどは結局「受け手」が防衛策を張るというところまでしか書かれていない。

あと、問題の具体例として、実際にあったITにまつわる事件が、匿名で書かれている。それも違った意味で結構面白い。
あ!あのウイルス検知ソフトの誤検知暴走事件だw とか、わかると結構面白い。

読みながら、ほぼ全て項目に対して共感しながら読むことができた本
勿論、今のデジタル社会に何の不満もない人や無関心な人が読んだなら、正反対の感情を抱いたり、単に保守的と罵るだけで終わるかもしれないが。

IT化が進み、ITを称賛したり促進するための書物は、既に死ぬほど世に出ているペン
新製品や多機能化やバージョンアップをネタに、無限と思えるよな増殖。
しかし、それらの問題点を指摘しているこの本みたいなのは少ない。だからこそ興味深い。

内容に対してさらに欲を言うなら、人間や社会がどれほどまでの複雑さに適用できるのかとか、社会におけるデジタル製品の今後の開発に対するコントロールの必要性とか、その辺りにまで踏み込んでくれたら、もっと面白かったかもしれない。
とはいえ、それはもう脳科学や人類学や、社会学や経済学の分野なのかもしれないが。そうなると、技術的なバックグラウンドを持つ人だけではなく、他の分野からの知見が必要になるんでしょう眼鏡

ピンポイントで笑えたのは、各章の扉ページに書かれている、皮肉めいた一言。どれも際どく核心をついているような一言で面白い。
ペラペラとめくりながらこれらを読むだけでも、この本を手に取る価値はあるかもw

2010年05月26日

なぜあの人は楽しそうに働くのか

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★★★★★

仕事や転職について、心理学的な観点から、より良いやり方やより良い気の持ち方について、大いなるヒントを与えてくれる本本

読んでて、とても元気付けられた。
というか、心が開けた晴れ学生時代のような、清々しい気分になれた。

特に、「ダブルバインド」という心理状態についての説明が良かった。
これを読んで、ダブルバインドが何かを知ることによって、自分がいかにそれに囚われまくっているかということが分かった。でも分かった瞬間、それを認めることで、とても開放的な気分になることができた。
それがきっかけで、実際に行動することもできた。

心理学という客観的な測りだけではなく、カウンセラーである著者自身の体験談によるアプローチもあり、その2つが相互に説得力を高めているんだと思う。

体験談としては、著者自身の体験と、カウンセラーである著者が受け持つ相談者から聞いた体験という、2つの実例からアプローチしているので、これもまた説得力があった。
タグ:働く

2010年05月22日

マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった

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★★★★★

著者がNGOを立ち上げて、軌道に乗せるまでの実話。
行動力が凄すぎる。

著者はマイクロソフトのかなり偉い人だったのだが、ネパールを旅行したのがきっかけで、NGOを立ち上げ、本に恵まれない学校に図書館を作っていくという話。

本質のテーマは、今地球で何をすべきかという事でもあり、また自己実現をいかにして成し遂げるかという事でもある。

著者は、多くの人が思い描く理想の人間像の一つかもしれない。
でも私は、著者のように凄い人にはとうていなれそうにない。私生活を犠牲にすることもできない。

ただ読んでて、自己実現欲を大いに刺激された。
実際に、この本のおかげで自分なりに大胆なステップを踏み出すことができた、と言っても過言ではない。

ちなみに原題は、"Leaving Microsoft to Change the World: An Entrepreneur's Odyssey to Educate the World's Children" となってる。

これに対して日本語版の邦題は、なんとなくネガティブな印象になってしまっている気がしないでもないw

でも本文はとても読みやすく、これぞ素晴らしい翻訳なのかなと感じた本

別社版

マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった

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2010年05月19日

35歳までに天職を探す「転職」の教科書―理想の仕事を手に入れる6つのルール (「ドリームスキル・クラブ」シリーズ)

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★★★★☆

転職未経験の人が、転職の本当の全貌をつかむのに良い本本

不安に思っていることやかゆいところまで、けっこうわかりやすく書いてあった。
2009年の後半に出た本で、比較的タイムリーな実情にも触れられていたので、安心できる内容だった。
この本のおかげで、転職を実際に考えることができたし、行動することもできた。

てか、この本の著者がすごいな本
なんだか比較的若そうなのに、実際の仕事を通して自信を持ってこのような本を書けて、このように素晴らしく出版されてるところがすげえペン
タグ:35歳

2010年05月02日

サウスバウンド 下 (角川文庫 お 56-2)

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★★★★★

都会の中野が舞台だった上巻とは打って変わって、今度は田舎の西表島が舞台。

下巻の前半は、暖かくゆったりとした南の島の感じを味わえた晴れ
ユイマールっていいなと思った。

後半は話が面白くて、熱中して一気に読んでしまった本

主人公の両親を通して、理想郷への強い憧れと、現代社会への風刺が描かれている。
同時に、上辺だけの主義主張への批判も少し。

アナーキズムや左翼寄りな思想とかってこういうものなのかと、主人公の父親を見て、ほんの少し勉強になった本

後半の父親の台詞と行動には、かなりの説得力がある。
それはアナーキズムや左翼思想についての説得力ではなく、自分自身で考え抜き、実行するための説得力。

ただ、子供を学校に行かせないってのはかわいそすぎるね。
前半は学校に行けなかった子供の寂しさも伝わってきて、やっぱ学校って大事だな!とも思ったビル
ただ、都会の学校と島の学校を対比することで、いじめや登校拒否とかの問題もまだ尚あるってことも、再認識させられた。

主人公は、下巻ではどんどん成長していってる。
こんなこと小学生が思うのかよ!みたいなところもあったけど。でもあの環境だと、大人びるのも早いのかも。

最後には、主人公の少年の中にも、自分自身で考え生きていこうとする決意が表れ始めてる。

最後のシーンは、ロード・オブ・ザ・リングでエルフが帰郷するシーンに、勝手に重ね合わせてしまったぴかぴか(新しい)

あと、読んだあとにグーグルアースで西表島を見て、ここがウラビーチかな?とか勝手に想像してしまった夜

小学生からの視点として語っていくことによって、より客観的な感じになってるのかな。とても読みやすかった。

思想的なことが色々と出てくるけど、元気な主人公や仲間たちと、美しい西表島の描写が、それを暖かく包み込んでくれてる感じ。だから尖った感じがしないのかも

映画版のDVD

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タグ:西表島

2010年04月19日

スカイ・クロラ

スカイ・クロラ (中公文庫)

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★★★☆☆

なんだか夢を見てる時のぼーっとした感覚を覚えた。
冒頭の夢の場面の印象が第一印象として強いからなのかもしれないし、登場人物自身が「ぼーっとしてる感覚」みたいなことを言ってたのが強く印象に残っているからかもしれない。

それに、『スカイ・クロラ』の世界や登場人物に関する情報の少なさが、そのように感じさせるのかもしれない。

生きるだの死ぬだのの感覚が、巧みな文章表現によってフィーリングで伝わってくるような。

言葉では言えないけど、とにかく雰囲気がいい感じで、死とかについて書かれてるにもかかわらず、なんとなく癒される感じ夜
もちろん、現実には起こって欲しくないことばかりなんだけど。なのに小説の形態というフィルタリングを通すことで、うまい具合に薄暗く、かつ良い雰囲気になってるような本

読む前に期待した戦闘機とかの描写は、思ったほどではなかった。でもそれは、事前にアニメの方を見てしまったからかもしれない飛行機

Kindle

スカイ・クロラ (C★NOVELS BIBLIOTHEQUE)



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