中古価格 |
★★★☆☆
なぜ美人ばかりが得をするのか?
それは、たいていの男は美人が好きだからである。 好きだから、欲する。
そのために男は、美人に気に入らたり近づいたりする必要があり、そのために美人が喜ぶようにと様々な努力をする。
その結果、美人は得をする。
おしまい・・・。
邦題は『なぜ美人ばかりが得をするのか』だが、原題は"Survival of The Prettiest: The Sciense of Beauty"である。
つまり、美人の定義に関することから、美人をどうして魅力的に感じるかについてまで、主に科学的な視点から書かれている
しかしながら、私がこの本を手に取った動機は、まさに『なぜ美人ばかりが得をするのか』という邦題のタイトルに惹かれたからである。
まんまと商業戦略にひっかかってしまった
しかしよく考えてみたら、もしこの邦題と全く同じ質問に対する答えがあるのなら、先に述べたように、それは男は美人が好きで贔屓するから、で終わってしまうのである。
邦題はともかく、内容はとても興味深かった。
特に進化論的な観点で書かれてる章が、一番面白かった。
美しいと感じるのには、主に進化論上の理由がある。それらが体の部位ごとに解説されているところが、具体的でわかりやすかった。
美人の定義など人それぞれと言ってしまえばそれでおしまいなのだが、それを言わせないようなちゃんとした裏付けに基づく定義付けがあって、そこから話を始めてるところがよかった。
また、そのような美人の定義がありつつも、時代や地域によって美人の定義が少しずつかわっている理由についても書かれていた。そこも興味深かった。
近年のグローバル化による好みの変化の理由も、明確に書かれてた
読みながら、自分自身や周囲の人々を振り返ってみても面白い。
自分にとって魅力的な異性を、なぜ魅力的と感じるのかとか。
あと女性が彼女自身の様々な部位を魅力的に見せたがる理由とか。
改めて考えると、これを読む前までは、私は魅力に対するそのような素朴な疑問を持っていたのにもかかわらず、最終的には単に人それぞれの「好み」だからってことにして、それら疑問を結局スルーしていたように思う。
でもこれを読んで、なぜそう感じるのか、なぜ彼女は彼を、彼は彼女を好きになるのか、ってのが科学的にわかった感じになれて面白かった
あとは、美人か否かということと性格の良し悪しは関係ないって、何度も書かれてた。
でもそれについては、著者の倫理的なポリシーを言っているだけのようで、ちょっと逃げ腰感を感じた。
様々な観点を用いることまでして美人たる理由をこれほどまでに科学的に追求したのならば、性格との関連性ももっと追求して欲しかった。
性格も遺伝すると言われてるし。
あと「美人」とそうでない人では、後天的な性格形成にも違いが出るだろうし。
Survival of the Prettiest: The Science of Beauty 中古価格 |
タグ:女性
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image