水平方向にSPRITEを16枚並べた時、8枚まで表示される。
今回は、Laboratoryテーマ27「SCREEN1.5でSPRITEモード2を使いたい」です。
(MSX2以降の機能となります。)
SCREEN1.5は前回書いた通り、FONTが非常に扱い易いモードです。
このモードを使ってシューティングゲームなんかを作りたい!
しかしながらMSX1の機能であり、スプライトの機能が貧弱です。
そこで、SCREEN1.5で、SPRITEモード2が扱えないか?
実は扱えます!
代表作がコナミの「スペースマンボウ」ですね。(2023年10月2日記事参照「MSX語り」)
やり方ですが、システムワークとVDPの設定で行います。
詳細を説明すると非常に長く、専門的になってしまうので、今回は必要な設定のみ記載します。(簡潔に説明しきるスキルがない…。)
詳細は、「MSX2 TEchnical Hand Book」等で調べてみて下さい。
ラベル名 | アドレス | 初期値 | 内容 | 設定値 |
T32ATR | &HF3C3・F3C4 | &H1B00 | SCREEN1スプライトアトリビュート・テーブル | &H1E00 |
GRPATR | &HF3CD・F3CE | &H1B00 | SCREEN2スプライトアトリビュート・テーブル | &H1E00 |
名称 | 対応するVDP | 機能 | 設定値 |
R#0 | VDP(0) | モードレジスタ#0 | &H4 |
R#5 | VDP(5) | スプライトアトリビュートテーブル(LOW) | &H3F |
R#8 | VDP(9) | モードレジスタ#2 | 第3ビットを「1」 |
モードレジスタ#0(R#0)
0 | DG | IE2 | IE1 | M5 | M4 | M3 | 0 |
DG:1のとき、カラーバスを入力モードにして、データをVRAMに取り込む
(デジタイズ機能を持ったMSX2でのみ使用可能)
IE2:Interrupt Enable2(1のとき、ライトペンによる割り込みを可能にする)
IE1:Interrupt Enable1(1のとき、水平帰線による割り込みを可能にする)
M5:表示モードの設定に使用する
M4:表示モードの設定に使用する
M3:表示モードの設定に使用する
(IE2はMSXでは使用しません。常に「0」)
(R#1のM1、M2と、R#0のM3~M5が「00010」でグラフィックモード3(SCREEN4)となります。
モードレジスタ#1(R#1)
0 | BL | IE0 | M1 | M2 | 0 | SI | MAG |
BL:1=画面表示、0=画面非表示
IE0:Interrupt Enable0(1のとき、垂直帰線による割り込みを可能にする)
M1:表示モードの設定に使用する
M2:表示モードの設定に使用する
SI:スプライトのサイズ 1=16×16、0=8×8
MAG:スプライトの拡大 1=拡大する、0=拡大しない
スプライトアトリビュートテーブル(LOW)(R#5)
A14 | A13 | A12 | A11 | A10 | A9 | 1 | 1 |
(A9は必ず「1」に設定)
モードレジスタ#2(R#2)
MS | LP | TP | CB | VR | 0 | SPD | BW |
MS:1=マウスを使用する(カラーバスは入力モード)、0=マウスを使用しない(カラーバスは出力モード)
LP:1=ライトペンを使用する、0=ライトペンを使用しない
TP:カラーコード0の色をカラーパレットの色にする
CB:1=カラーバスを入力モードにする、0=カラーバスを出力モードにする
VR:VRAMの種類を選択する(1=64K×1bitまたは64K×4bit、0=16K×1bitまたは16K×4bit)
SPD:1=スプライト非表示、0=スプライト表示
BW:1=白黒32階調、0=カラー(Composit encoder にのみ有効)
(MS、LP、BWはMSXでは使用しません。常に「0」)
因みに「SPRITE EDITOR」はSPRITEモード2に対応しています。
BASICのサンプルプログラムです。
90行と100行でSPRITEモード2に設定できます。