だが、これがマイナスとなるのは中小企業ということだ。
黒田総裁は円安がもっと進むことで中小企業は潰れても大企業は日本回帰となり全体でプラスという判断で、円安がもっと進むといいと本気で言ったのだ。
アゴラより、
It’s Baaack! マンデル=フレミング・モデルが戻ってきた!
池田 信夫
2022.06.07 08:43
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/52068126.html
記事より、
1ドル=132円を超え、円安が爆走中だ。これは黒田総裁の「家計の値上げ許容度も高まってきている」という発言の影響と思われる。黒田総裁の講演は「もっと円安になるべきだ」というトーンで、これにマーケットが反応したのだろう。
この効果は古典的なマンデル=フレミング・モデルで説明できる。
この調子で1ドル=140円ぐらいまで行けば、グローバル企業の業績は改善し、GNPは大きく成長するだろう。しかし国内のGDPは伸びない。海外へのアウトソーシングが増えるので製造業の雇用は増えず、賃金も上がらない。
これは1990年代から進んできた世界経済のグローバル化なので、止めることはできない。資源インフレや経済安全保障には注意が必要だが、円安を恐れるべきではない。140円台の円安が長期的に続けば、海外に出た企業が日本に回帰する効果も期待できる。これが黒田総裁のねらいだと思われる。観光客や対内直接投資も増えるだろう。
ただしグローバルな大企業と国内の中小企業の格差が拡大する。円安で輸入インフレになり、実質賃金が下がるからだ。これを是正するには、今のアドホックな社会保障ではなく、ベーシックインカムや最低保障年金のような一括再分配に転換すべきだ。
参考)笹山ゼミのホームページより、
https://www2.kumagaku.ac.jp/teacher/~sasayama/macroecon/lecture04.html
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