本当なら、地震災害はあったけれどもうちの家だけはちょっとした被害で済んでよかった。
確かに瓦がずれたりしたので30万円くらいの修理費用がかかるけれども古い家だから仕方がない。
しばらく吹き替えやチェックもしていないし・・・というもの。
ところが、今では、瓦の修理に30万円、いや、いろいろ入れれば300万円の修理費がかかるから大変だ。
最大300万円の金がもらえる制度があるそうだから、税金で支援してくれ、という話になっている。
このように、被害の認定には金が絡むからだ。特に、税金からの支援においては重要で一部損壊は大した被害ではない(被害がないとは言っていないので数十万円の修理費の費用の負担が発生することはよくある)の自分で修理してくださいという仕組みだ。。
当たり前だけれども住宅は個人の財産。
また、原則として、災害には誰の責任もない。
したがって、財産としての住宅を維持していくためには保険などの備えが必要なのは言うまでもないことだ。
地震災害の多発する日本では、財務省所管の地震保険が火災保険に上乗せする形で加入することができるようになっている。民間では地震災害のリスクに対応することはできないので、政府が最悪の場合は税金で保険金の不足分を負担するという仕組みを設けたのが地震保険だ。
損保会社が窓口業務を取り扱っているので、民間の保険と思っている人が行政関係者でさえ多いのだけれども、立派な公的支援なのだ。
鳥取県知事の片山善博が人気取りのためだけに鳥取西部地震で被災家屋に対して300万円を支援するというしくみを県の予算で設けて、これをもとに国の制度となったものが、被災者生活再建支援法による生活再建支援金というものだ。
本来、どうしようもない人たちのための制度のはずが、被災者なら誰でも当然の権利のように、この金に群がるというのが今の日本の状況となってしまった。
こんなことなら、地震保険加入の義務化をしたほうが、よほど災害対策として公平で、かつ、あらゆる点で、低コストだと思うところ。
マスコミも単に災害で困った人への支援があるというよりも、災害でとても困った、困窮した人には税金で救済される制度はあるが、お金のある人は自分で修理をするしかないことを正確に伝える必要がある。
Yahoo!より、
これで「一部損壊」? 住宅被害判定、不満広がる
9/25(火) 6:03配信 北海道新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180925-00010000-doshin-hok
記事より、
・建物の外観を調べる自治体の被害調査では24日現在、道内の建物被害のうち8割が、国や道の支援金が支給されない「一部損壊」とされた。ただ外観に大きな損傷がなくても、地盤沈下などで内部がゆがむなどの被害を受けた住宅も多く、再調査を求める世帯も相次ぐ
・札幌市清田区里塚の大規模陥没が起きた一角から数百メートル離れた住宅街。60代の女性は「これからどうすればいいのか」と途方に暮れる
・宅は外観上被害はないが、敷地内に地割れが走り、その影響で家の内部がゆがみ、あちこちのドアが開きにくくなっている。業者からは大規模修理が必要と言われた。だが地震発生直後の市の判定は「一部損壊」。女性は納得できずに、再調査を申し込んだ。
・地域住民によると、里塚地区では市に再調査を求める世帯が相次いでいるといい、女性は「家が傾いた人たちの支援はもちろん大事だが、ほかの被害にも目を向けてほしい」と訴える。
・自然災害で住宅に深刻な損害を受けた人を支援する被災者生活再建支援法では、一部損壊は支援金の対象外で、修繕の費用は原則自己負担
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