2009年03月24日
近代的金融システムの罠
3月23日付NIKKEIBPnetに、「【FINANCIAL TIMES特約】近代的金融システムの罠」(技術革新が複雑で不透明な市場を創出)という記事が掲載されていました。
「1970年代以降、信用リスクの転売や複雑な評価モデルの導入が始まった。市場の完成をもたらすと目された技術革新が、不透明を助長したのだ。市場の信頼回復には、透明性の高い取引システムの確立が不可欠である。」(同記事の要約)
この記事を読んで、LTCMというヘッジファンドが引き起こした金融危機を思い出しました。LTCMの破綻までのストーリーについては「最強ヘッジファンドLTCMの興亡 」に詳しく書かれています。
LTCMもノーベル経済学賞を受賞した2人の専門家を擁し、ドリームチームと呼ばれていましたが、結局は彼らの理論どおりのリスクコントロールができず破綻しました。
今回の金融危機はLTCMの苦い経験が何一つ生かされていないばかりか、かえって多くの市場プレーヤーがLTCMより複雑な取引を開発し、自らの首を絞めたように思えます。
「1970年代以降、2つの革命的変化が起きた。まず資本市場が成熟したのを受けて、銀行が信用リスクを第三者である投資家に売却し始めた。さらに信用リスクの評価にコンピューターを使った複雑なシステムを使うようになった。」
リスクを世界にばら撒いただけでは、リスクを回避したことにはならないということでしょうか。また、格付け会社もリスクを正しく評価していなかったことが、傷口を広げたように思えます。
これからの金融機関には、投資対象の事業内容がきちんと評価されているか、それを見極めたうえで証券化したファンドにしているか、そしてそのプロセスが投資家に正しく伝えられているか(透明性の確保)を実行してもらいたいと思います。
投資家だけに自己責任を押し付け、自らは国に救済してもらうというのはムシがよすぎます。
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現場の声から生まれた「待合室の混雑解消」、「電話での受付応対や患者対応の効率化」、「ゆとりのある診療」を実現する為に開発された医療現場に特化した総合診療予約システムです。
「1970年代以降、信用リスクの転売や複雑な評価モデルの導入が始まった。市場の完成をもたらすと目された技術革新が、不透明を助長したのだ。市場の信頼回復には、透明性の高い取引システムの確立が不可欠である。」(同記事の要約)
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今回の金融危機はLTCMの苦い経験が何一つ生かされていないばかりか、かえって多くの市場プレーヤーがLTCMより複雑な取引を開発し、自らの首を絞めたように思えます。
「1970年代以降、2つの革命的変化が起きた。まず資本市場が成熟したのを受けて、銀行が信用リスクを第三者である投資家に売却し始めた。さらに信用リスクの評価にコンピューターを使った複雑なシステムを使うようになった。」
リスクを世界にばら撒いただけでは、リスクを回避したことにはならないということでしょうか。また、格付け会社もリスクを正しく評価していなかったことが、傷口を広げたように思えます。
これからの金融機関には、投資対象の事業内容がきちんと評価されているか、それを見極めたうえで証券化したファンドにしているか、そしてそのプロセスが投資家に正しく伝えられているか(透明性の確保)を実行してもらいたいと思います。
投資家だけに自己責任を押し付け、自らは国に救済してもらうというのはムシがよすぎます。
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