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2018年01月23日
妻夫木聡主演NHK大河ドラマ「天地人」総集編 第三回
1月21日の午後9時30分から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、妻夫木聡主演のNHK大河ドラマの「天地人」の総集編の第3回が放送されました。
秀吉に臣従を誓った上杉家は、臣従するまではさまざまな葛藤がありました。戦国最強ともいわれた上杉謙信の後継者(御館の乱で景虎に勝ったからであるが)であり、日本有数の大大名としての誇りを持っていたからですが、臣下の礼をとってからはよく仕えました。
小栗旬さん演じる石田三成と、妻夫木聡さん演じる直江兼続との絆を深まる様子が描かれています。
その豊臣政権の動きの中での名場面だと私が思ったのは、武将同士のやりとりではなく、女同士のやりとりでした。
秀吉の側室・茶々(深田恭子さん演じる)の産んだ鶴松が亡くなり、悲しみに沈む豊臣家。もちろん、いちばん深く悲しんだのは茶々自身だった。その茶々のもとへ、上杉景勝の正室・菊姫(比嘉愛未さん演じる)が訪れて慰める。
茶々は織田信長によって滅ぼされた浅井長政の長女であり、信長の姪でもあります。一方、菊姫は武田信玄の娘であり、信長に滅ぼされた武田勝頼の妹です。
戦国の世で、高貴な身分とされながら、生家が滅んだ悲しみを背負い、かたや茶々は産んだ子が夭折し、かたや菊姫は子が産めない悩みをもつ。そんな姫どうし、「どう生きていくか?」で悩み、意気投合して仲良くなっていくのです。
仲良くといっても現代のお友達同士のような関係・つきあいかたではありませんが、心が通じ合ったことをお互いが感じていくのです。
武将の描き方や時代考証では、戦国史好きの者にとっては「残念」な点が幾つもある本作ですが、このシーンは気に入りました。
また、場面としての面白みとは違いますが、伊達政宗の正室・愛姫(めごひめ)の役を杏さんが演じたのは「絶妙」とはいわないまでも「いいキャスティング」だなと思いました。かつて昭和62年に放送されたNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」で伊達政宗を演じたのが渡辺謙さん。その渡辺謙さんの実の娘の杏さんが伊達家の人を演じること自体がおもしろく感じます。