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2018年01月02日
「将軍 SHOGUN」をみた。
CS放送の時代劇専門チャンネルで「将軍 SHOGUN」が年末と、この正月の元日と二日の朝に放送されました。
これは、かつてアメリカでTVドラマとして制作され、また映画としても編集され映画上映されたものです。もちろん日本でも放送されました。
今回は日本語吹き替えではなく字幕つきでした。
舞台は関ケ原の戦い前後の日本。船で航海途中、嵐に遭って日本に漂着したイギリス人が主人剛で、「按針(あんじん)」と名乗らされるので、三浦按針ことウイリアム・アダムスをモデルにしていることは明らかです。
しかし、徳川家康も石田三成も登場しません。家康に相当する人物は三船敏郎さんが演じていて、「家康」ではなく「虎長(とらなが)」という名前になっています。そして石田三成に相当する人物もまた違う名前で「石田」ならぬ「石堂」となっています。
日本人の服装も行動様式も、文化、習慣も、日本人からみて変(まるっきりちがうというわけではない)ですし、やはりアメリカ人が昔の日本を研究したつもりでも一面的・表面的になっているな、と思える点がやたらと目につきます。
たとえていうなら、カタコトの、アクセントの強い日本語をその場にそぐわない使い方で外国人が使っているのを聞かされているようです。
日本人である我々からみたこの作品の違和感が、そのまま、中世当時のヨーロッパ人が日本をみて感じた違和感なのかもしれません。
日本人で、歴史に詳しくない人でも、違和感を覚えるかもしれません。しかし、この作品をみたアメリカ人やヨーロッパ諸国の人々はどう感じたのでしょう?
中世の日本はこうだったのだ、と理解したつもりになったのでしょうか?
興味のあるところです。
やはり日本の歴史ドラマは日本を母国として育った人間が制作するに限るのでしょうか。そんな書き方をすると日本至上主義みたいに思われかねませんが、やはり西洋の歴史・文化と大きく違う日本の歴史と文化を外国人が自分の血肉として理解するのは極めて難しいことなのでしょう。