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2017年05月26日

かけ算は暗記だけではもったいない!算数のセンスをさらにみがく3つのコツ|かけ算(2年生)

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ここでは、私の小学校教師としての経験を生かした算数指導のポイントをお伝えしています。
算数の教え方で悩むママたちの少しでも役に立てればと思っています。
そして、算数をもっと楽しむお子さんと、おうちの方が増えたらいいなと。
私が思うに、算数が苦手な子はもちろん、誰でも、算数を身近に感じられたら、もっと算数を楽しめるんじゃないかなと考えています。
算数のアンテナはちょっと高くするだけで、算数が身近に溢れていることに気付けるのですが・・・まずはアンテナを高くするきっかけとして、私は本がいいんじゃないかなと思っています。
私のおすすめ
かずの冒険シリーズ 地底編 空編 海編 野山編

算数の絵本はまだまだたくさんありますよ!




1.かけ算は暗記するもの



これはもう日本では当たり前な感じになっていますね。家庭でも覚えさせていただけるので学校としてとてもありがたいです。

でも気を付けたいことがあります。
それは、「覚えてないと答えられない」では、系統性を大切にする算数としては乱暴な話ということです。
それに、丸暗記しようとしている子の方が覚えるのに時間がかかるなぁと思います。4×7=24など、同じミスを繰り返しなかなか定着しないことも多いです。
誤解がないようにないようにしておきたいのですが、暗記することに反対しているわけではありません。
覚えるべきかといえば、YES です。
ただし、かけ算の勉強は丸暗記してからじゃないと始まらない、どうしようもないと思っているママに、お子さんに待ってを言いたいのです。

大切にしたいのは暗記の過程です。
かけ算を覚える方法は九九を唱えるだけではないのです。
×
九九をひたすら唱えて覚える
 → 解く

かけ算を解く、探す、唱えるなどたくさんする
 → 覚えちゃった
このように、かけ算を多様にとらえることは、結果的に覚える近道ともなるでしょう。
せっかく覚えるなら、3つのコツとともに算数のセンスも一緒に磨くチャンスです。


生活に生かす力をみがく
物事を多角的にとらえる力をみがく
創造する力をみがく




2.生活に生かす力をみがく


式だけを見て、式を覚えるだけでは、かけ算の本当の理解を得るのは難しいでしょう。絵や実際の場面からかけ算を捉えることは、「かけ算が同じ数ずつの物を基にしていること」を理解するために欠かせないです。


○身近にある物をかけ算として捉える

かけ算を探す活動は楽しいし、理解を深めるのにもとても有効です。ただし、いきなり「かけ算探そうか。」って言われても、家帰ってまでやりたくないと思う子も少なくないのではないでしょうか。構えられちゃうとママのせっかくのやる気も台無しになっちゃいます。

(1) かけ算トークの土台作り
身近にかけ算があり、かけ算の勉強が終わるときとか、学校の話をしているときなどを見計らってくださいね。

例えば食事前みたいなときには、
「かけ算どう?うまくいってる?」
箸を見て、
「これってかけ算になる?」
みたいな感じはどうでしょうか。さらに、かけ算になりそうな物をはじめは大人から見つけて、「カレンダーは?」「タイヤは?」など聞くことから始めるといいかなと思います。

(2) 基礎工事完了のタイミング
これをふまえて、「他にもありそうかなぁ?」みたいな感じでかけ算探しに移行していくといいと思います。向こうが探し始めたら準備OKです。

(3) かけ算ハウス着工
かけ算探しに興味がわいたら、
・早くかけ算を見つけられた方
・2の段探し
のように競いあったり、お題を出してみたりするとさらに楽しめるかと。ぜひ一緒に探してあげると、1人より燃えると思います。大人も結構楽しめますし、お子さんの発想の柔軟さなんかも楽しめます。

(4) 付属オプション
例えばカレンダーなどもそうですが、具体的な物ってきれいにいかないこともあると思います。
一部にフォーカスして 7×4=28 だけでも十分だと思います。さらに、
7×4+2=30
みたいに発展しちゃったら最高ですね!



○ドット図でかけ算を理解する

○を並べた図(ドット図)からかけ算を捉える練習もとても重要です。
○○○
○○○  2×3=6 または 3×2=6
式からドット図にするのもとてもよい練習になるでしょう。

かけ算で表せる身近な物とかけ算の式には、
身近な物 → 具体的
式 → 抽象的
このように正反対な面があるとも言えます。ドット図が重要な理由は、言わば点と点で離れたその間を、半具体物としてつないでくれる働きを担ってくれるからです。さらにドット図のよさは、交換法則を自然と理解できることです。ぜひ、練習に取り入れてください。


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3.物事を多角的にとらえる力をみがく


1から順番に唱えないと答えが出てこない子を見かけます。
でも、暗記するならどこでもすぐに取り出せてほしいですよね。

そこで、暗記のルールを多様にしてみてください。
かけ算の暗記は、かける数を1つずつ増やすのが一般的です。
これをゴールにするのではなく、ベースとしてさらにいろいろな覚え方に挑戦するのです。
5秒を目標(往復は10秒)にしてみてください。

@ 反対(かける数が9から減る)
5×9=45
5×8=40
5×7=35
……………

A往復(基本→反対を合体)
2×1=2
2×2=4
……………
2×8=16
2×9=18
2×8=16
2×7=14
……………
2×1=2

B1つとばし(かける数を奇数→偶数)
6×1=6
6×3=18
6×5=30
6×7=42
6×9=54
6×2=12
6×4=24
6×6=36
6×8=48

C交換(かけられる数が1つずつ増える)
1×9=9
2×9=18
3×9=27
…………

Dマイルール
自分で一定のできまりに沿った暗記を作ってみましょう。

多様にするよさは3つあります。
@自由に答えを求められるようになる
A考え方、視野が拡がる
B脳が鍛えられる

@は、最初に述べた通りです。

Aは、いろいろな角度で見られる柔らかい頭を育てるチャンスです。
1から物事を見るだけではないことに気付き、同時に多角的に見る力が鍛えられます。

Bは、やってみると分かりますが、新しい順番のルールを意識しつつ唱えていく感じは、右手と左手で異なる作業をするような感覚でしょうか。
右手で四角、左手で三角をかいて頭を鍛えるゲーム、一度はやったことありますよね。
1から覚え直すのではなく、ベースの覚え方を基にするので、そんなに難しくなく意外とできてしまいます。
ちょっとがんばればできそうというのが、やる気を刺激してくれゲーム感覚で楽しみつつ、脳を鍛えてくれるのです。


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4.創造する力をみがく


「7×4=? を思い出せないときどうする?」
A. 7を4回たす。

実はこれ以外にも、方法がいくつかあります。

@かけられる数を前のかけ算にたす(または後ろのかけ算からひく)
 7×4=7×3+7
  = 21 +7
  =28
 7×4=7×5-7
  = 35 -7
  = 28
A交換する
 7×4=4×7
  =28
Bかける数(またはかけられる数)を分割して合わせる
 7×4=7×2+7×2
  = 14 + 14
  = 28
 7×4=2×4+5×4
  = 8 + 20
  = 28

私たちも実際、九九を忘れたときにお世話になったものもあるんじゃないかと思います。

今のは、
覚える → きまりを使う
の話でしたが、反対に、きまりが使えると覚える九九を少なく済ませることができます。
九九は最終的に丸暗記すると81個になります。
でも、1の段は覚えるまでもないので72個(-9個)でいいですよね。
そこに、Aの交換法則を活用すれば覚えるのは36個で済みます。
Bの分配法則を活用する場合は、2~5の4つの段を覚えれば、やはり36個で済みます。
BもAも活用すると、26個(-10個)を覚えるだけで済みます。

さて、きまりを活用する力を育てるためにはどうしたらよいでしょうか。
それは、「九九をつくろう」がおすすめです。
例えば6の段をつくった場合
 6×1=6
 6+6=12(@前にたす)
 3×6=18(A交換)
 4×6=24(A交換)
 5×6=30(A交換)
 30+6=36(@前にたす)
 6×2+6×5=42(B分割)
 3×8+3×8=48(B分割)
 48+6=54(@前にたす)
6の段の場合は、前の5の段までは使える設定です。
さらに、6の段も作ったものから使えます。

暗記しか頼れないのではなく、自分の知っていることを活用して、かけ算の答えを求める力こそ、算数で本当に必要な力です。

交換法則で1つ気を付けたいのが、かけ算の順番に意味があるということです。
ゆくゆく順番に意味はないといわれていますが、小学校の段階では大切にしています。
初めてかけ算を学ぶ小学校では、 (1つ分) × (いくつ分) = (全部の数) のように意味をもたせて導入するからです。
したがって、反対にしてよいのは計算の仕方を考えるときであるということです。


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4.ママにはゆとりを


自分で教えることを選択したすばらしいママへ。
こうしてお子さんに教えられるのはわずか数年だけなのは間違いないです。
この際、親子の時間として捉え、じっくりと楽しむことをおすすめします。
教えるのに大切なのはゆとりだと思います。
時間にも心にもゆとりがあると、親子の時間はもっと豊かで輝くことでしょう。
このブログは、ママが家事の隙間でも教えられるよう、具体的に、そしてポイントが明確となるよう心がけているつもりです。

そうはいってもゆとりなんか・・・という方には、思いきって外部の力を借りてしまう、こんな手もあるかもしれませんね。



もちろん専門家に任せるのもいいでしょう。こちらに申し込んでいるご家庭の約3分の2が共働きのご家庭だそうです。こちらは忙しいご家庭が多いからこそ、つい任せっぱなしになりがちなところを、お子さんと保護者の方のコミュニケーションを大切にしているようです。



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教材を選ぶのに困っているなら「家庭こそ子どもたちの母校であってほしい」というこちらの理念は、教えるママにぴったりです。教育対話活動という活動で、家庭教育のいろいろな疑問・相談に応える仕組みがあり、バックアップが充実しています。



ママの少しでも手助けになり、お子さんの未来を支援できたら幸いです。
ここだけでは分からないことは、コメントいただければ、一緒に考えたいと思います。

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2017年05月17日

さくらんぼ計算って何?|くり上がりのあるたし算・くり下がりのあるひき算(1年生)

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ここでは、私の小学校教師としての経験を生かした算数指導のポイントをお伝えしています。
算数の教え方で悩むママたちの少しでも役に立てればと思っています。
そして、算数をもっと楽しむお子さんと、おうちの方が増えたらいいなと。
私が思うに、算数が苦手な子はもちろん、誰でも、算数を身近に感じられたら、もっと算数を楽しめるんじゃないかなと考えています。
算数のアンテナはちょっと高くするだけで、算数が身近に溢れていることに気付けるのですが・・・まずはアンテナを高くするきっかけとして、私は本がいいんじゃないかなと思っています。
私のおすすめ
かずの冒険シリーズ 地底編 空編 海編 野山編

算数の絵本はまだまだたくさんありますよ!




ネットでさくらんぼ計算について質問が書かれているのをよく見かけます。
さくらんぼ計算の悩みを解決する5つの疑問について考えます。


1 さくらんぼ計算って何?
2 なぜさくらんぼで計算するの?
3 さくらんぼ計算はしなければいけないの?
4 どうしてさくらんぼ計算は難しいの?
5 さくらんぼ計算ができるためには?





1 さくらんぼ計算って何?


さくらんぼ計算は、
考え方を表現する1つの方法です。

くり上がりのあるたし算やくり下がりのあるひき算を計算するときに使われます。


さくらんぼ計算5つの疑問リストへもどる




2 なぜさくらんぼで計算するの?


さくらんぼ計算は表現方法としてバランスがよいからです。

くり上がりのあるたし算を計算する方法はいくつかありますし、その考え方を表現する方法もまたいくつもあります。
さくらんぼ計算はその1つに過ぎませんが、表現方法として優れています。

その理由を説明する前に、さくらんぼ計算も含めてくり上がりのあるたし算の計算方法にはどんなものがあるのか確認します。

  • 暗記する方法
  • 数えたしをする方法
  • 10のまとまりをつくる方法

また、表現方法については、

  • 式で表す ※下記参照
  • 図で表す(ドット図、テープ図等)
  • 式に線や矢印、コメント等を加える方法

さくらんぼ計算はいずれも3つ目が当てはまります。
考え方や表現方法には一長一短があり、簡単にどれが間違いとは言えません。
でも、「いい考え」はあります。

「いい考え」とはどのように判断すればいいのでしょうか。
判断するときのポイントは以下の3つです。

 ・簡単にできるか
  (やりやすいではなく、簡潔さ)
 ・はっきりしているか
  (クリアーさ、明瞭さ)
 ・正確にできるか

さくらんぼ計算は、1年生のこの段階において上記3つのバランスがとてもよいのです。


さくらんぼ計算5つの疑問リストへもどる




3 さくらんぼ計算はしなければいけないの?


考えを表現する1つの方法ですので、
強制力があるかといえば、答えはNOです。

先ほど挙げたような自分のやり方が他にある子にとっては受け入れがたいし、自分のやり方がやりやすいと思うのは仕方がないことかもしれません。
(自分のやり方を変えたがらなくて)


でもさくらんぼ計算はやっておいた方がよい理由が2つあります。

1つ目は、学び方を鍛えるよいチャンス
  • 答えを出すまでの過程を順序立てて説明する力を鍛える
  • 他の考えと比較し、いい考えを見つける力を鍛える
  • いい考えは自分のものとして吸収する力を鍛える

2つ目は、10を柔軟にとらえるよいチャンス
算数にとって10はとても重要な数です。
ここでじっくりと10を柔軟にとらえることは、その後の算数の学習のとても大切な役割を果たすことになるのは間違いないです。


さくらんぼ計算5つの疑問リストへもどる




4 どうしてさくらんぼ計算は難しいの?


理由はいくつも考えられますが、大きな理由は以下の2つです。

 ・手順が今までで1番多いから。
 ・10の理解がたりていないから。


7+8=? を例にして考えてみましょう。

この答えが 15 となることを順番に説明すると、

 1. 8+2=10
 2. 7-2= 5
 3. 10+5=15

となります。
さくらんぼ計算は、これをさくらんぼのように書き表します。
でも、本当はこれではまだ説明がたりていません。
それは、計算を始める前にあります。

 1. 10を越えそうかどうか判断すること
 2. 10を越えそうな場合はどちらを10にして計算するのか決めること

実はこの2点を最初に判断しなければならないのです。
この判断を含めると、

 1. 10 を越えそうか
 2. どちらを 10 にするか
 3. 8+2=10
 4. 7-2=5
 5. 10+5=15

という説明が正しい思考の流れです。
このことから、

 ・手順が5つあること
 ・4以外は10と関わること

が分かります。
手順が5つというのは、ここまでの学習で1番多いのです。
これを手間、面倒と感じ、難しさにつながっているのでしょう。
これを解決するには、この長さに慣れることです。
例えば、社会人になり、最初は大変と感じていた電車通勤も、時期に慣れる感じでしょうかね。

それから、10を柔軟に分けたり、合わせたりできることが求められています。
10という数字を、まだ9の次ぐらいにしか認識していない場合もまた、さくらんぼ計算が難しいと感じても仕方ないのです。


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5 さくらんぼ計算ができるためには?


8+7=15
を求める手順を細かくした

 1. 10 を越えそうか
 2. どちらを 10 にするか
 3. 8+2=10
 4. 7-2=5
 5. 10+5=15

これを基に、手順別に必要な力を考えます。

1. は、答えが9までのたし算が習熟できていること
2. は、基本的に大きい数字を選択するということの理解
3. は、10の補数(10はいくつといくつ)が求められること
4. は、ひかれる数が9までのひき算が習熟できていること
5. は、10と□で1□であると合成的な見方ができること
(桁の概念が理解できていない場合、10を1つの数字として 10+5=105 となることがあります。)

復習が必要かどうかの判断は、解く時間のチェックも大切です。
答えに行き着くまでの手順の多さも難しさの1つですから、1つひとつに時間がかかると、面倒と感じ、やはり難しさにつながります。


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5.ママにはゆとりを


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こうしてお子さんに教えられるのはわずか数年だけなのは間違いないです。
この際、親子の時間として捉え、じっくりと楽しむことをおすすめします。
教えるのに大切なのはゆとりだと思います。
時間にも心にもゆとりがあると、親子の時間はもっと豊かで輝くことでしょう。
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そうはいってもゆとりなんか・・・という方には、思いきって外部の力を借りてしまう、こんな手もあるかもしれませんね。



もちろん専門家に任せるのもいいでしょう。こちらに申し込んでいるご家庭の約3分の2が共働きのご家庭だそうです。こちらは忙しいご家庭が多いからこそ、つい任せっぱなしになりがちなところを、お子さんと保護者の方のコミュニケーションを大切にしているようです。



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ママの少しでも手助けになり、お子さんの未来を支援できたら幸いです。
ここだけでは分からないことは、コメントいただければ、一緒に考えたいと思います。


「すうがくの本」なんて言われると、構えてしまいそうですが、この絵本をめくってみて下さい。とっても楽しくて美しい絵本なのです。1巻の「なかまはずれ」から順番に、数学の考え方が自然に身に付いていきそうです。こんな授業を受けてみたい!


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2017年05月01日

「どうして通分しなければいけないの?」と質問されたら|分数のたし算・ひき算(5年生)

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ここでは、私の小学校教師としての経験を生かした算数指導のポイントをお伝えしています。
算数の教え方で悩むママたちの少しでも役に立てればと思っています。
そして、算数をもっと楽しむお子さんと、おうちの方が増えたらいいなと。
私が思うに、算数が苦手な子はもちろん、誰でも、算数を身近に感じられたら、もっと算数を楽しめるんじゃないかなと考えています。
算数のアンテナはちょっと高くするだけで、算数が身近に溢れていることに気付けるのですが・・・まずはアンテナを高くするきっかけとして、私は本がいいんじゃないかなと思っています。
私のおすすめ
かずの冒険シリーズ 地底編 空編 海編 野山編

算数の絵本はまだまだたくさんありますよ!




「分子も分母もたしてしまう。」


分数の計算で苦労するのはかけ算・わり算よりも、たし算・ひき算です。それは、通分があるからでしょう。



1.答えにくい通分の疑問


通分とは、分数自体の大きさを変えないように工夫しながら分母をそろえることです。通分の手順としては、
➀分母の最小公倍数を考える。
Aそれぞれの分子を何倍すればよいか考える。
B分子、分母を同数でかけ、分母の数をそろえる。

ところが苦手なお子さんにとって、
「なぜ分母をそろえなければいけないのか。」
「なぜ分母はたさないのか。」
このように、疑問に思っているお子さんもいるのではないでしょうか。これを質問されると、なかなか答えにくいですよね。



2.1つ分をそろえることが通分


答えは
「1つ分の大きさをそろえるため」
です。

例えば2人がピザを食べた話をしています。
「わたしは3つ食べたことあるわ。」
「ぼくはいつも1つだよ。」
「じゃあわたしの方がたくさん食べるのね。」
確かに3つの方が多そうですよね。でも話をよく聞くと、わたしは3切れ、ぼくはいつも1枚食べるそうです。それなら1枚の方が多いですよね。ちなみに、
「1枚って、切ったもののいくつ分だっけ?」
「8つ分だよ。」
「じゃあわたしより5つも多いの!?」
このように、1切れに合わせて比べようとする考え方こそが通分なのです。



3.分数でたし算するのは分子だけ


さて、分数を例にして考えていきましょう。例えば、 1/2 + 1/2 = ? の場合、
1/2+1/2=2/4
とするでしょうか。この続き、具体的に説明してみますね。

(ア)
その場合、式を何か丸いもの(りんご、ピザ等)に例え、
「半分と半分をたしてやっぱり半分でいいってこと?(図をかいて説明する。)」
と聞けば、分母同士をたすことにあれっ?となるのではないでしょうか。
(イ)
そこで改めて図を使い、1/2+1/2を考えると、2/2か1となるでしょう。
(ウ)
1と答えた場合は、次に1/3+1/3を考えさせます。もちろん図を使って大丈夫です。
(エ)
1/3+1/3=2/3と答えられるはずです。
(オ)
そこへ、
「じゃあ分数の計算はどうやって計算すればいいの?」
と聞けば、きっと分子同士をたせばいいと答えられると思います。
(イ)で2/2と答えた場合は(オ)へとんで、
「分数の計算はどうやって計算すればいいの?」
と質問するだけでいいと思います。
(カ)
その後、同分母分数の計算をいくつか練習し、自信がつけられれば大丈夫でしょう。

一発で説明しようとしても、残念ながらなかなか理解してもらえないのではないでしょうか。私がおすすめする説明方法は、分母をそろえないとだめなことを教え、だからそろえるんだと説明しています。少し遠回しな説明になるのが弱点ですが、解きながら考えていくと自然と理解してくれていました。
上記のアドバイスのように、順を追ってやってみながら理解していくこともあると思います。その理解の過程をちょっとお手伝いしてあげればきっと分かってもらえるはずです。



4.通分とは何かを考える(2)


でもピザの話には実はまだ問題があるんです。それは、1枚の大きさが同じかどうかは上記の説明だけでは分からないと思いませんか。
もしもぼくのピザは、よくある家庭用の小さいものだとすると…。つまり、8つに分けた1つ分は、ぼくの方が小さかったらどうなるのでしょうか?
さっきまでのピザの話は、同じピザ屋さんを前提にしてるんですね。異なる分母のたし算は、ピザ屋も変わるぐらい複雑でしょう。
教えるときはここまで話さなくてもいいように、説明例を挙げたつもりです。でも、もし実際サイズが違ったらどう比べたらよいか、考えるのおもしろいと思いませんか?中学生の兄弟がいてもちょっと楽しめる話題になるのではないでしょうか。
重さで比べますか?面積で比べますか?面積なら、厚さも加味した体積の方がよいかもしれない…などなど。
ちなみに重さを量って比べることは、やはり通分の考え方と似ています。なぜなら、1つ分を1gにそろええて考えるということだからです。体積も同様です。



5.分数のたし算に必要な力


残念ながら通分は、分数のたし算を計算する一部であって、これができればたし算が解決というわけではありません。
最後に、分数のたし算で確認したいポイント4つを挙げておきます。

 ➀ 通分をする、しないの判断ができる。
 A 分数には、構成する数字が違っても大きさは同じ分数があることの理解。
1/2 = 2/4 = 3/6 = ・・・
 B 分母同士をそのままかけるよりも、小さな数で通分できるときがあることの理解。
△ 3/4 + 1/6 = 18/24 + 4/24
○ 3/4 + 1/6 = 9/12 + 2/12
 C 分数の答えは、大きさが同じならできるだけ小さい数で構成して答えるという約束の理解。
× 1/3 + 1/6 = 3/6
○ 1/3 + 1/6 = 1/2


➀は、分母が同じか異なるかを見るだけなので、判断すること自体は難しくありません。
 ・1/4 + 2/4 通分は必要ない
 ・1/4 + 2/5 通分は必要である
ですが、この章でお伝えしたい、「なぜ分母はそろっていなければならないのか。」ということまで理解できているべきです。
Aは4年生のわり算の性質で学習したことがもとにななります。
Bは5年生で学習する倍数、公倍数、最小公倍数の理解が必要です。
Cは5年生で学習する約数、公約数、最大公約数の理解が必要です。




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4.ママにはゆとりを


自分で教えることを選択したすばらしいママへ。
こうしてお子さんに教えられるのはわずか数年だけなのは間違いないです。
この際、親子の時間として捉え、じっくりと楽しむことをおすすめします。
教えるのに大切なのはゆとりだと思います。
時間にも心にもゆとりがあると、親子の時間はもっと豊かで輝くことでしょう。
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そうはいってもゆとりなんか・・・という方には、思いきって外部の力を借りてしまう、こんな手もあるかもしれませんね。



もちろん専門家に任せるのもいいでしょう。こちらに申し込んでいるご家庭の約3分の2が共働きのご家庭だそうです。こちらは忙しいご家庭が多いからこそ、つい任せっぱなしになりがちなところを、お子さんと保護者の方のコミュニケーションを大切にしているようです。



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ママの少しでも手助けになり、お子さんの未来を支援できたら幸いです。
ここだけでは分からないことは、コメントいただければ、一緒に考えたいと思います。

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