新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2020年10月10日
【肉体改造計画】筋肉質のアクション俳優の食事
筋肉質の世界的なアクション俳優として有名なアーノルド・シュワルツェネッガーやシルヴェスター・スタローンですが、その肉体を維持するためにどのような食事をとっているのでしょうか。
アーノルド・シュワルツェネッガーは、練習を行ない、食事法を改善した結果、筋肉はますますサイズアップし、余分な脂肪は極限までカットされ、周囲の人が驚嘆するまでに完成された肉体を得ることに成功しました。
最盛期の体のサイズは、身長187cm、体重106kg、胸囲145cmを誇り、胸囲にいたっては2人分近い数字となります。この体をつくり、維持するための食事法は、どのような内容なのでしょうか。
食事に対する基本的な考え方は、きわめて科学的です。
・ボディビルディングを行なう場合、運動だけでは不十分で、筋肉発達の原材料になるたんぱく質を中心に栄養素をよく理解し、毎日しっかりと食べること。
・精製された白砂糖や小麦粉、ケーキやパイ、フライドポテト、キャンデー、スナック菓子を避けること。
・減量したい場合は、砂糖や甘いものは口にしないこと。
・体重をふやしたい場合は、高たんぱくで高カロリーの食事法にすること。1度で消化吸収できるたんぱく質の量は30〜50gのため、少量に分けて1日6食にすること。
・糖質は、血液中のぶどう糖量を増加させ、筋肉運動するときのエネルギーとなるため、一定量は必ず摂取すること。
・脂質もエネルギー源であると同時に、脂溶性ビタミンを体内に取り込む役割を果たすこと。
・ビタミン類を摂ること。ビタミンAは視力のみならず、鼻やのどの粘膜強化に役立ち、ビタミンB群は消化吸収を助ける役割がある。ビタミンCは抗酸化力を高め、皮膚や組織をつくる作用がある。ビタミンDは骨や歯を丈夫にし、ビタミンEは心肺機能を高め、組織の回復に影響をもたらす。
・カルシウムやマグネシウム、リン、鉄、ヨード、カリウム、ナトリウム、銅、亜鉛、マンガンなどのミネラルも不足しないようにバランスよい食生活をすること。
このようにアーノルド・シュワルツェネガーは、栄養についての造詣が深く、きちんとした食事法を理解することをすすめています。
アーノルド・シュワルツェネッガーは、体重を早くふやしたいという人向けに1日5,000kcal、たんぱく質300gがとれるメニューを提案しています。アーノルド・シュワルツェネッガーによると、たんぱく質の必要量は一般の人であれば体重1ポンド(453.6g)あたり0.5g、筋量増加のためにトレーニングする人は最低1.5gとるのがよいとのことです。体重60kgの一般の人であれば、1日132gとなります。
なお、アーノルド・シュワルツェネガーは、以下の補足をしています。
・昼食を重視し、牛肉やハム、ツナ、レバー、鶏肉、卵、チーズなどをしっかり食べること。
・なるべく全粒粉やライ麦を用いた製品を食べること。
・食事と食事の間隔は、2時間半〜3時間おくこと。この間に空腹でたまらない場合は、ナッツ類を少量食べる。
・マヨネーズやドレッシングなどの脂肪を多く含む食品を食べ、カロリーアップを図ること。
・スケジュールをきちんと立て、決めた食事法を守ること。食事を抜くことや1回で2食分たべることは決してよくない。
アーノルド・シュワルツェネッガー自身は、どのような食事をとってあの筋肉質の体を維持していたのでしょうか。1日6回の食事で5,000kcal、たんぱく質300gを摂取する原則に基づき、手づくりのマッスルバーガーなるものを食べていたようです。マッスルバーガーの原材料は、1ポンドの牛ひき肉に生たまご3個、全粒粉のクラッカー8枚、細かく刻んだタマネギです。ハンバーグと同じ要領で原材料をよく混ぜ合わせ、フライパンで焼くだけです。なんとこれだけで1,400kcal、たんぱく質120gになります。
アクション俳優として活躍しているシルヴェスター・スタローンですが、その筋肉を支えているのは、トレーニングと高たんぱくの食事です。
シルヴェスター・スタローンは、普段の食事内容を明かしています。朝食前にアミノ酸入り飲料をグラス1杯飲み干し、朝食は消化の良い卵2個とイチジク4個、トーストしたライ麦パンです。昼食はサラダや皮なしチキン、ローストしたカボチャ、そしてイチジクまたはベリー系の果物を食べます。夕食は焼き魚にサラダ、蒸したホウレンソウ、食物繊維の多い原材料でつくったパン2枚となります。
時には別の肉も食べるというシルヴェスター・スタローンですが、基本的には脂身が極めて少ないものに限定しているとのことです。
世界的な筋肉質のアクション俳優として有名なアーノルド・シュワルツェネッガーやシルヴェスター・スタローンですが、その肉体を維持するためにどのような食事をとっているのでしょうか。
基本的には、栄養素について十分理解して上で、たんぱく質と適度な脂質含む肉や魚などを中心に全粒粉やライ麦といった精製されていない糖質、ビタミン類やミネラルを含む野菜をバランスよく取り入れた食生活を実践しています。小腹が空いたときは、少量のナッツ類でしのぎます。一方、精製された砂糖や小麦粉、脂質が極端に多いものは極力避ける傾向にあります。
筋肉質とまではいかなくとも、栄養素を理解し、バランスのとれた食生活を心がけることが、体の健康を維持する上で、重要なのではないでしょうか。
2020年10月09日
【開発秘話】ツナ缶の開発経緯と市場への浸透
ツナの語源は、英語のtunaに由来しており、スズキ目サバ科マグロ属のマグロやカツオなどの魚を意味しています。実際には、より幅広い解釈で使われることが多く、これらの魚を原材料として作られた缶詰などの加工食品を指すのが一般的です。
昭和初期にツナ缶は、主に外貨獲得のための対米輸出品として、また戦中は軍需物資として使用され、日常的に家庭で口にする食品ではありませんでした。現在のはごろもフーズがツナ缶を「シーチキン」という製品名で販売したのは戦後になってからです。一般消費者には馴染みのない製品だったため、発売からしばらくは売れない状況が続きました。
ツナ缶は、今ではサンドイッチやおにぎりの具材、サラダなど食卓で当たり前のように使われていますが、はごろもフーズがツナ缶「シーチキン」を発売しなければ、今ほどの普及はなかったかもしれません。昭和初期に日本で初めて静岡県水産試験場が開発したマグロ油漬缶詰は、外貨獲得のための対米輸出品として扱われ、戦中には軍需物資となり、一般家庭で日常的に口にする食品ではありませんでした。ツナ缶が広く浸透したのは、戦後になってからで、そこには食文化の欧米化を見越したはごろもフーズの決断がありました。
ツナ缶やミカンの缶詰を輸出向けに製造販売していた現はごろもフーズは、輸出依存度の高い企業体質に懸念を抱いていました。1950年当時にツナ缶の対米輸出が貿易摩擦の原因となり、米国で輸入関税の引上げ措置が取られたことなどが背景にありました。
危機感を募らせた現はごろもフーズは、それまで海外に向いていた視線を国内に向けると、そこには未開拓の市場がありました。近い将来日本の食文化は欧米化が進み、食生活にツナ缶を取り入れるようになると判断し、国内での販売に舵をきりました。
しかし、当時の製品名となるマグロ油漬缶詰に一抹の不安を覚え、食欲を刺激するネーミングの検討を始めました。海外では原材料となるビンナガマグロが、肉質が鶏のささ身に似ていることから、海のにわとりと言われていることに着目し、海のにわとりを英語に訳した「シーチキン」を製品名にすることに決まり、商標の登録を行いました。今では、ツナ缶をシーチキンと呼ぶ人が多いですが、この名称を使用できるのは商標権を持つ、はごろもフーズだけとなります。
発売当時のシーチキンは、消費者に馴染みのない製品であることから、なかなか売れませんでした。食用油脂に野菜のスープや塩などを混ぜた調味液で、ビンナガマグロを漬けたシーチキンの国内発売を開始したものの、どのように食べればよいか分からない人が多く、しばらく販売が低迷していました。
転機となったのは、1967年の名古屋地域でのテレビコマーシャルです。当時シーチキンは利益が出ておらず、高額な費用がかかるテレビコマーシャルは、会社の存続を脅かしかねません。単純に製品を宣伝したのでは、消費者に響かないとの懸念から、食べ方を提案する「奥さま、今晩のおかずにシーチキンはいかが」というキャッチフレーズを使用しました。その後、野菜サラダの需要が増えてくるとツナサラダのメニュー提案をするなど、さまざまな工夫を凝らした提案を継続して行っています。提案型の宣伝効果は、たちどころに出荷数に表れ、数年後にはテレビコマーシャルの全国放映に踏み切ったこところ、認知度がますます高まり、出荷数も飛躍的に向上しました。
効果的な宣伝活動が奏功し売り上げを伸ばしていったシーチキンは、勢いをそのままにキハダマグロを原材料にした製品や、カツオを使った製品を発売し、低脂肪や低カロリー、塩分控えめ、ノンオイル製品なども含め、ラインアップを拡充させていきました。現在の製品数は、27種類にのぼります。はごろもフーズによると、同社の国内ツナ缶市場シェアは約50%にのぼります。市場自体は横ばいで推移していますが、トップシェアを守り続けています。
また、伸長した背景には、広告宣伝活動だけではなく、徹底した品質のこだわりがあります。原材料は、蒸した後、血合いや骨などを人の手で取り除きます。機械装置だけでは対応できないことから、手作業で行い、人の目と手を通すことで色や肉質をチェックすることができます。
使いやすさにも注意を払い、それまでの缶切りを使ってふたを開けるタイプから片手で簡単に開けられるイージーオープン缶を業界に先駆けて採用、さらに進化させて、誰でも無理なく開封できるようにシールタイプのふたを使ったシーチキンを発売することで、簡便性のニーズに応えています。
※お試しとその行動から得られる納得感
最近は味や香り、食感を実感してもらうために、普段よりもリーズナブルにお試しができることが増えています。大きな負担なく気軽に試すことができるので、気になるときは体験してみることもありです。体験して納得できれば、リピートや友人などにも紹介することで喜ばれます。まずは最初の行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。もしも、味や香り、食感に十分満足できなければ、その知見をもとに納得して次回は別のものを試すことができます。
ツナ缶の原料となる魚の種類は、おおよそ15種類と多岐にわたります。はごろもフーズのシーチキンの場合は、ビンナガマグロやキハダマグロ、カツオの3種類の魚が原材料として使われています。
・ビンナガマグロ
マグロの中で魚体はもっとも小型で、大きくなっても30kg程度です。特徴としては、胸びれが長いことです。ビンは、人の頭の左右の髪を指し、魚の胸びれをビンと見立て、ビンの長い魚のため、ビンナガといいます。
ビンナガマグロの肉質は白く、あっさりとした淡白な味わいです。ツナ缶では、最高級の原材料とされています。
・キハダマグロ
大きなもので100kg前後になります。体が黄色味をおびており、黄色い肌からキハダと呼ばれています。
肉質はやわらかく、刺身などにも使用されますが、ツナ缶には10〜30kg前後のものが原材料となります。
・カツオ
カツオは、大きなものでも10kg前後です。背中の部分は暗青色、腹部は銀白色で数本の縞があります。
カツオの肉質は赤身でやわらかく、かつお節や刺身、タタキなどに広く用いられます。ツナ缶には、比較的大型のものが使用されます。
ツナの語源は、英語のtunaに由来しており、スズキ目サバ科マグロ属のマグロやカツオなどの魚を意味し、これらの魚を原材料として作られた缶詰などの加工食品を指すのが一般的です。
昭和初期にツナ缶は、主に外貨獲得のための対米輸出品として、また戦中は軍需物資として使用され、日常的に家庭で口にする食品ではありませんでした。
食生活の欧米化を予見し、いち早くツナ缶を国内市場に投入したのは、はごろもフーズです。ツナ缶をシーチキンの名称で商標登録し、効果的な宣伝活動や品質の飽くなき追求が消費者から支持を得て、今ではサンドイッチやおにぎり、サラダの具材などさまざまな用途になくてはならない食材のひとつとなっています。
ツナサンドやツナのおにぎりなどを食べる際は、このような歴史も含めて、味わってみてはいかがでしょうか。
※お試しとその行動から得られる納得感
最近は味や香り、食感を実感してもらうために、普段よりもリーズナブルにお試しができることが増えています。大きな負担なく気軽に試すことができるので、気になるときは体験してみることもありです。体験して納得できれば、リピートや友人などにも紹介することで喜ばれます。まずは最初の行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。もしも、味や香り、食感に十分満足できなければ、その知見をもとに納得して次回は別のものを試すことができます。
2020年10月08日
【発酵】ぬか床に生息する乳酸菌とその働き
米ぬかを自然発酵させて調製するぬか床に、さまざまな食材を漬け込んでつくる漬物は、日本の伝統的発酵食品のひとつです。
玄米を精白するときに出る外皮や胚の粉が米ぬかです。ぬか床に食材を漬けると、米ぬかに含まれるビタミンB1が野菜の中へ浸透します。きゅうりなどは、漬けることでビタミンB1 が約10倍(0.26mg)に増加します。ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える代謝に関与します。その他にも、抗酸化作用のあるビタミンEやフィチン酸、フェルラ酸、イノシトールなどの機能性成分も野菜へ浸透します。
ぬか床に食材を漬け込むと食材に付着した一般細菌は著しく減少し、乳酸菌と一部の酵母が増加します。ぬか床自体に乳酸菌の数が多いほど、付着菌数も多くなる傾向です。ぬか床中の乳酸菌の数を多い状態で維持することにより、漬け込んだ野菜のプロバイオティクス、つまり腸内環境のバランスを維持改善する人の健康に良い影響を与える生きた微生物としての活用が期待されます。プロバイオティクスとしては、乳酸菌やビフィズス菌が有名です。プロバイオティクスの条件としては、安全性の保証やもともと人の腸内環境の一員であること、胃液や胆汁などに耐えて生きたまま腸に到達できること、腸内で増殖可能であることなどです。プロバイオティクスの効果として、便秘および下痢症の改善効果、免疫機能の改善、アレルギー抑制効果、動脈硬化の予防などが報告されています。
ぬか床には、適度な塩分(約5〜7%)と適度なpH(3.5〜4.5)、適度な水分(55〜65%)を維持することが大切です。塩と酸に弱い悪臭などの原因となる細菌を抑制することができます。
ぬか床1gの中に約1億個の乳酸菌が生きています。その数は、漬けはじめてからわずか1週間程度で爆発的に増え、発酵が進むことで、ぬか床が酸性になり、乳酸菌以外の微生物が生きられない環境になります。乳酸菌は数を増やすことで、都合の良い環境にします。
ぬか床に含まれる主な乳酸菌は、ラクトバチルス・プランタラムです。ラクトバチルス・ プランタラムは、グラム染色によって紫色に染まるグラム陽性菌に分類され、円筒状の桿菌で、 15〜45℃で生育します。耐塩性を持つことから、ぬか床以外にも韓国のキムチやドイツのザワークラウトといった塩分濃度が高い漬物の発酵に利用されます。漬物に特有の乳酸を生成し、酸味を呈します。クトバチルス・プランタラムは、腸内環境改善などに効果があることが研究からも明らかとなっています。
乳酸菌により発酵した漬物を摂取することで、腸内の善玉菌が増え、腸内環境が整うことから、免疫機能も高まり、アレルギー予防や疲労回復などの効果が期待されます。さらに漬物の野菜には、食物繊維が含まれています。乳酸菌と食物繊維を一度に摂取できる漬物は、とても健康的な食品です。
ぬか床に漬けるものといえば、きゅうりや大根、ニンジン、ナスなどがまず思い浮かびます。そのほかの野菜では、パプリカやピーマン、オクラ、ミョウガ、セロリ、ゴボウ、ミニトマトなども美味しく食べられます。
野菜以外にも、チーズや豆腐、こんにゃく、肉類もおすすめです。乳酸菌などの微生物は、体外に酵素を分泌することで、食材のたんぱく質やでんぷんなどを分解し、アミノ酸や糖、乳酸、ビタミン類などを生成します。なお、野菜以外を漬けるときは、ぬか床を別にする必要があります。
※お試しとその行動から得られる納得感
最近は味や香り、食感を実感してもらうために、普段よりもリーズナブルにお試しができることが増えています。大きな負担なく気軽に試すことができるので、気になるときは体験してみることもありです。体験して納得できれば、リピートや友人などにも紹介することで喜ばれます。まずは最初の行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。もしも、味や香り、食感に十分満足できなければ、その知見をもとに納得して次回は別のものを試すことができます。
米ぬかを自然発酵させて調製するぬか床に、さまざまな野菜を漬け込んでつくる漬物は、日本の伝統的発酵食品のひとつです。
ぬか床には、適度な塩分(約5〜7%)と適度なpH(3.5〜4.5)、適度な水分(55〜65%)を維持することが大切です。塩と酸に弱い悪臭などの原因となる細菌を抑制することができます。
ぬか床1gの中に約1億個の乳酸菌が生きています。その数は、漬けはじめてからわずか1週間程度で爆発的に増え、発酵が進むことで、ぬか床が酸性になり、乳酸菌以外の微生物が生きられない環境になります。乳酸菌は数を増やすことで、都合の良い環境にします。ぬか床に含まれる主な乳酸菌は、ラクトバチルス・プランタラムです。漬物特有の酸味を生成します。
乳酸菌により発酵した漬物を摂取することで、腸内の善玉菌が増え、腸内環境が整うことから、免疫機能も高まり、アレルギー予防や疲労回復などの効果が期待されます。さらに漬物の野菜には、食物繊維が含まれています。乳酸菌と食物繊維を一度に摂取できる漬物は、とても健康的な食品です。
ぬか床に漬ける代表的なものといえば、きゅうりや大根、ニンジン、ナスなどですが、そのほかにもパプリカやピーマン、オクラ、ミョウガ、セロリ、ゴボウ、ミニトマト、チーズ、豆腐、こんにゃく、肉類もおすすめです。
一度試してみてはいかがでしょうか。
※お試しとその行動から得られる納得感
最近は味や香り、食感を実感してもらうために、普段よりもリーズナブルにお試しができることが増えています。大きな負担なく気軽に試すことができるので、気になるときは体験してみることもありです。体験して納得できれば、リピートや友人などにも紹介することで喜ばれます。まずは最初の行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。もしも、味や香り、食感に十分満足できなければ、その知見をもとに納得して次回は別のものを試すことができます。
2020年10月07日
【感激や感銘を超越する】感動
「感動」とはいったいなんでしょうか。広辞苑には、ある物事に感じて深く心を動かすことと記載されています。
感動なき民族は滅びると言われます。世の中には理屈ぬきに人の心を揺り動かすものがあり、それに触れて人は感動という経験をします。
「感動」とはいったいなんでしょうか。広辞苑には、ある物事に感じて深く心を動かすことと記載されています。類似した言葉で、心が揺さぶられるという意味の感激や心に残るという意味の感銘のレベルを超越し、その後の生き方に恒久的な影響を及ぼし、心への強いインパクトを受けることが感動なのかもしれません。つまり、単に素晴らしい印象的な体験としてだけでなく、共感して自らの心自体が反応し影響を受けることです。
感動は、事前の期待と実際に起こったことのギャップから生まれることがあります。初めてオーロラを見た人の多くは、自然の雄大さに心を打たれますが、画像やテレビで既にどんなものかを見て自分なりに想像をしている人は、画像やテレビと同じ程度と捉え、感動のレベルに達することが少なくありません。
感動には、驚きとしての感動や達成感としての感動、充実感としての感動などがありますが、本質は理屈を越えた心の作用であり、さまざまな感動の種類は、単に感動をもたらす要因による違いによるものです。
脳の機能からみた感動するという現象は、五感および運動感覚を介する外部からの刺激情報が、大脳周辺部において美しいや気持ちが良い、素晴らしいものとして評価されると、前頭前野の高次脳機能の深い記憶、つまり命に関する原始からの記憶や懐かしい思い出が呼び覚まされ、その刺激でドーパミンやエンドルフィンなどの幸せに関与するホルモンの分泌がおこり、脳機能全体が高揚した状態になることです。
通常の脳の機能は、入ってくる情報をこれまでの記憶や経験と照らし合わせて、それが何であるか、どんな意味があるかなどの評価を受けます。五感による円錐形、赤い、良いにおいがするといった情報と記憶情報から、それがいちごであると判断され、同時に大脳皮質からの抑制を受けて、理性的な行動になるので、直ぐ美味しそうな食べ物だからと飛びつくことはしません。さらにその情報が、前頭前野の高次脳機能でさらなる評価を受け、自分の場合であれば、子供と一緒に行ったいちご狩りの思い出に浸ることになります。
感動の場合は、大脳皮質からの抑制を飛び越えて、直ぐに大脳周辺部からのドーパミンなどの分泌に繋がる現象のため、それがどんな意味があるのかを判断する前に高揚感が生じます。理屈を超えた感動は、期待した景色や経験からはあまりなく、思いがけないこと大きな要素となります。感動は本能のレベルを超え、高度な高次脳機能の感性に作用して、これまでの人生に関係する根源的な記憶を震わせるところから、脳に強い記憶として残り、忘れられない思い出となります。
自分の心を動かしたできごとのひとつは、学生の頃にブルース・スプリングスティーンの「Hungry Heart」を聴いたときです。その曲は、誰もが満たされない心を持っていて、その心は決して満たされないという意味です。当時は歌詞やその背景などなにもわからず、イントロが流れてきただけで、なぜか鳥肌が立ち、なぜか心の琴線に触れ、涙しました。
また、始めて海外に出張したとき、場所はロサンゼルスでしたが、到着した空港から1歩外へ出て見上げた空があまりにも青くて吸い込まれそうだったこと、街中ですれ違ったいぶかしい表情の野良犬、そして道路脇でたくましく成長する雑草にもアメリカの壮大さを感じ、ただただ感動しました。
さらに最近では、小学生の子供がyoutubeで魚を3枚におろすことを学び、魚を買ってきてはウロコのとり方や浮袋などの部位を説明してくれることに、ただならぬ好奇心と成長を感じ、なぜかその小さく健気な後ろ姿に深い感動を覚えました。
ぼくは中学生のころ、いじめられていました。太っていたし、頭も悪いし、ひねくれていて…男女共にいじめられていました。ズボンをずらされたり、蹴られたり、殴られたり・・・クラス全員から無視されていました。
母が、「学校どう?楽しい?友達できた?」とか聞いてきたから、「うん!楽しいよ!友達いっぱいできた!」と答えていました。「○○君ち遊びに行ってくる!」と言って家を出て、一人川原でボーッとしていました。夏休みは長かったな。一人でボーっとしていても中々時間が過ぎないんです。母に心配かけたくなくてそうしていたのですが、やっぱり嘘はバレてしまうんですね。
夏休みあけの授業参観日に体育の授業で、3〜4人1組になって他の組と競争するという競技があって…ぼくはみんなから避けられているので、誰も入れてくれません。先生は「早くどこかに入りなさい」と言います。「入れてください」と言っても、どの組にも無視されて続けました。
どうしようと困っていると、「じゃあ、私とやろう・・・」と声をかけてくれた人がいました。その人は、涙を流していました。僕の母でした。
まわりからの目は痛かったです。ほかの保護者の人たちもヒソヒソと話しをしているのが分かりました。それでも母は、泣きながらも競技に参加しようとしてくれました。そんな母の姿をみて、僕も涙が零れそうになりました。
その日の夜、いじめられていたことを正直に話しました。「俺の味方一人もいないんだ」と言ったら「なに言ってるの!私があなたの味方よ。何があっても、どんなことがあっても、仮にあなたが私のことを嫌いになっても、私はあなたの味方!!!いい?それだけは忘れないでね」
その言葉を聴いて、涙が止まらなくなりました。
飲食店でどんなことに感動したのかを調査したアンケートによると、1位は自分のことを覚えていてくれたということでした。2位以降は、誕生日や記念日のサプライズ、歓送迎時の心遣い、子連れや妊婦さんへの心遣い、飲食に関する心遣いと続きます。
感動なき民族は滅びると言われます。世の中には理屈ぬきに人の心を揺り動かすものがあり、それに触れて人は感動という経験をします。
感動は、その後の生き方に恒久的な影響を及ぼし、心へ強いインパクトを与えます。つまり、単に素晴らしい印象的な体験としてだけでなく、共感して自らの心自体が反応し影響を受けることです。
自分は食品の製品開発という仕事柄、感動する製品の開発を常に念頭に置いていますが、未だにできていません。その意味で、いつもHungry Heart、つまり満たされない心を持っているということになるのでしょうか。そして、いつの日か、感動する製品をお届けしたいです。
2020年10月06日
【類似品を駆逐】お菓子の知的財産戦略
「白い恋人」は、北海道の代表的なお土産として日本全国はもとより、東南アジアにもその名が知られています。洋生菓子やチョコレートのメーカーである石屋製菓で「白い恋人」が生まれたのが、1976年のことです。ホワイトチョコレートが注目され始めたころで、サクサクしたクッキーにホワイトチョコレートをサンドするアイデアは、画期的なものでした。
このお菓子にふさわしい雪や北海道を連想させるネーミングに、スタッフは頭を悩ませました。北国や冬将軍、ツンドラ、ブリザードといった名前も提案されました。創業者は、雪の降り始めた外から帰ってきて、ふと口にした「白い恋人たちがふってきた。」という一言が決め手となりました。「白い恋人たち」は1968年に開催されたグルノーブル冬季オリンピックの記録映画の邦題です。そのテーマソングもヒットしたことから、創業者もこのタイトルを記憶していたのでしょう。
「白い恋人」は、それまでに例のないタイプのお菓子で、ロマンチックなネーミングも手伝って、瞬く間に人気製品となりました。発売した1976年に500万枚が売れ、知名度が高くなるにつれて売り上げも伸び、2003年の年間販売数は2億枚に達しています。また、チョコレートドリンクなど「白い恋人」シリーズの製品も展開しており、石屋製菓の中心を成す製品群のひとつとなりました。
1986年にスイスモンドセレクションのゴールドメダルを受賞するなど、品質の面でも高く評価されていることから、さまざまな類似製品が出回っていました。また、「白い恋人」に似たネーミングも続々と登場しました。そのため、同社はすべての製品について、商標を登録することで、あまりにもまぎらわしいネーミングは使用を取りやめてもらい、製品を守りました。「白い恋人」の商標は、台湾や香港でも登録済で、北海道旅行の人気の高い東南アジアにて、コピー製品を日本製として販売されるのを防いでいます。
石屋製菓の製品は、北海道を誇りとし、北海道の旅情とともに楽しんでもらいたいとのことから、北海道限定販売です。ところが、「白い恋人」が香港でも売られており、北海道で購入したものを高い値段で売っているようです。ヒット製品を巡る攻防には、終わりがないかもしれません。
「アイスクリームは夏だけのものではない。こたつにあたりながら、大福もちを食べる感覚のアイスクリームがあれば、きっと人気になるはずだ。」という逆転の発想で開発された製品が、ロッテの「雪見だいふく」です。発売以来、若い女性を中心に変わらぬ人気を保っています。さらには高品質化やバリエーションの拡充を図り、新たな購買層の掘り起こしを進めています。
ロッテは、アイスクリーム業界では後発メーカーであり、参入当時は先発の乳業メーカー各社が高いシェアを持っていました。加えて、連続する冷夏の影響で販売が落ち込み、気候に左右されないユニークな製品の開発が急務となっていました。こうした中、四季を通じて人気製品である大福にヒントを得て、中身のあんの代わりにアイスクリームを入れることを思いついたそうです。しかし、製品化にはさまざまな問題が待ちかまえていました。アイスクリームを包む餅は冷凍すると固くなってしまい、食感が著しく悪くなります。餅が柔らかくなるように温めて食べたのでは、アイスクリームが溶けてしまいます。ロッテは、餅の成分の改良を繰り返すことなどによって、これらの問題を解決していきました。同社はこの製法を特許出願し、その後全国一斉に発売を開始しました。狙い通り、若い女性の間で評判となり、瞬く間にヒット製品となりました。
一方、特許取得は必ずしも順風満帆であったわけではありません。出願公告を行ったところ、7件もの特許異議申し立てが出ました。翌年にはこの異議が認められ、特許拒絶査定が下されました。しかし、ここで諦めず、直ちに拒絶査定不服の審判を請求し、4年にわたる審理の結果、拒絶査定は覆され、最終的に特許を勝ち取ることに成功しました。発売直後から類似製品が多く市場に出回っていましたが、特許を境に消えていきました。その後、「雪見だいふく」は、ロッテの独占製品として、ヒットを続けることになります。
「雪見だいふく」の成功は、製品の差別化戦略による後発メーカーの市場参入事例として、典型的です。この成功の裏には、味だけでなく、特許という力によって、ライバルが駆逐されていったことも多いに関係しています。
「白い恋人」は、北海道の代表的なお土産として日本全国はもとより、東南アジアにもその名が知られています。洋生菓子やチョコレートのメーカーである石屋製菓で「白い恋人」が生まれたのが、1976年のことです。サクサクしたクッキーにホワイトチョコレートをサンドするアイデアは、画期的なものでした。
スイスモンドセレクションのゴールドメダルを受賞するなど、品質の面でも高く評価されていることから、さまざまな類似製品が出回っていました。また、「白い恋人」に似たネーミングも続々と登場しました。そのため、同社はすべての製品について、商標を登録することで、あまりにもまぎらわしいネーミングは使用を取りやめてもらい、製品を守りました。「白い恋人」の商標は、台湾や香港でも登録済で、北海道旅行の人気の高い東南アジアにて、コピー製品を日本製として販売されるのを防いでいます。
「アイスクリームは夏だけのものではない。こたつにあたりながら、大福もちを食べる感覚のアイスクリームがあれば、きっと人気になるはずだ。」という逆転の発想で開発された製品が、ロッテの「雪見だいふく」です。同社はこの製法を特許出願し、その後全国一斉に発売を開始しました。狙い通り、若い女性の間で評判となり、瞬く間にヒット製品となりました。
一方、特許取得は必ずしも順風満帆であったわけではありません。一時は特許拒絶査定が下されましが、直ちに拒絶査定不服の審判を請求し、4年にわたる審理の結果、拒絶査定は覆され、最終的に特許を勝ち取ることに成功しました。発売直後から類似製品が多く市場に出回っていましたが、特許を境に消えていきました。
「白い恋人」と「雪見だいふく」の成功の裏には、商標登録や特許といった知的財産権があります。この知的財産権により、類似品が駆逐されていきました。
2020年10月05日
【日本の文化】うどんとそばにまつわる話
関東のそば好き、関西のうどん好きは、いつ頃はじまったのでしょう。登場が早いのはうどんで、室町時代には現在と同様のものがありました。そばは江戸時代に登場します。この頃のめん類の店の看板は、うどんそば切りと書いてありました。
うどんが先に書かれており、めん類の評判としてはうどんの方が上だったのでしょう。これは、関東関西を問わず同様の傾向でした。ちなみに江戸時代にそばは、そば切りと呼ばれていました。
ところが、江戸時代も中期になると、江戸ではそば切りうどんと看板に書かれ、立場が逆転します。そばの方が優勢な状況です。一方、関西では依然としてうどんが優位で、ここに関東のそば好き、関西のうどん好きという食文化が形成されました。なお、当時は、そばとうどんの異称としてけんどんそば切り、けんどんうどんと呼ばれ、めん類のお店はけんどん屋として親しまれています。
そばやうどんのメニューである「たぬき」は、東京と大阪、京都では姿かたちが異なります。東京ではたぬきというと、揚げ玉入りのそば、あるいはうどんです。
ところが、大阪では油揚げ入りのそばです。東京で油揚げ入りはきつねです。京都でたぬきを注文すると、あんかけのそば、もしくはうどんが出てきます。
東京のたぬきの理由ははっきりしており、元々は種抜き、つまり種である具材が入っていない揚げ玉をのせているからです。ところが、大阪も京都もなぜ油揚げをのせているのか、あんかけになるのか、由来が定かではありません。
「ざる」は、海苔がかけてあるのに対して、「もり」は、海苔がかかっておらず、それでいて、その価格差は単に海苔の値段なのでしょうか。
どうやら、真実は単に海苔のありなしだけではないようです。そばが、「ざる」と「もり」に分かれたのは、明治時代の初期です。当時の差異としては、「ざる」にはわさびが付き、そばの量が多めだったことです。「もり」のせいろは、横長の形でしたが、「ざる」のせいろは、量が多く入るように、丸か四角でした。
ところが、現在では量の差こそなくなりましたが、海苔だけでなく、代わりにさまざまな差が付けられています。つけ汁も異なります。「もり」は、だしにかえしを加えたものですが、「ざる」は、さらにみりんなどを加えてコクを付与しています。つまり、味が異なるのです。店によっては、そば自体が違うこともあります。粉の質が高い方を「ざる」に用いたり、太めのそばを「ざる」に使ったりします。
しかし、このような違いを行っている店は、むしろ良心的で、単に海苔をかけただけという店も少なくないようです。
※お試しとその行動から得られる納得感
最近は味や香り、食感を実感してもらうために、普段よりもリーズナブルにお試しができることが増えています。大きな負担なく気軽に試すことができるので、気になるときは体験してみることもありです。体験して納得できれば、リピートや友人などにも紹介することで喜ばれます。まずは最初の行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。もしも、味や香り、食感に十分満足できなければ、その知見をもとに納得して次回は別のものを試すことができます。
そばを粋に食べるには、どうすればいいのでしょうか。
そばを食べるときは、姿勢正しく座り、めんを背筋に沿ってまっすぐにすするのはいいそうです。確かにこうすると、見た目にも、いかにも美味しそうです。そばに限ったことではありませんが、間違っても、背中を丸めて食べたり、猪口を置いたまま口を近づけて食べてはいけません。
そばを美しく食べるには、一度に箸でとる量に気を付けることです。古くから、うどん3本、そば6本といいます。少なすぎるのもさみしいし、多すぎるのは品がありません。また、箸をつけるのは、せいろの中央からです。つけ汁は、そば全体にからめるのではなく、先端につけます。先端といっても、つける範囲は個人でさまざまです。しかし、心したいのは、つけ汁でそば自体の淡い香りやほのかな甘みを消さない程度です。
つけ汁につけ、そのまま口に持っていき、一気にそばをすすり込みます。すすり込むときは、誰はばかることなく音を立てるのも、そばの正しい作法です。
そばの薬味のわさびをつけ汁とそばのどちらにつけますか。つけ汁に溶く人が多いかもしれませんが、そばに添える人もいます。わさびをつけ汁に溶くと味が変わってしまう上に、わさびの香りや辛味が十分に楽しめなくなるからというのが理由です。
しかし、食欲の増進や味わいを高めるなど、薬味としての効果を考えると大きな差はなく、好きな方法で構いません。
では、うどんの薬味は何でしょうか。普段は、一味唐辛子や七味唐辛子を使いますが、意外にも胡椒が最適という話もあります。確かにうどんに胡椒をかけてみたら、意外に合います。胡椒のすっきりとした刺激が、うどんの味を引き立たせます。
そのほかに柚子胡椒もおすすめです。
関東のそば好き、関西のうどん好きは、いつ頃はじまったのでしょう。登場が早いのはうどんで、室町時代には現在と同様のものがありました。そばは江戸時代に登場します。
そばやうどんのメニューである「たぬき」は、東京では揚げ玉入りのそば、あるいはうどんです。大阪では油揚げ入りのそば、京都ではあんかけのそば、もしくはうどんが出てきます。
「ざる」と「もり」の違いは、海苔のありなしだけでなく、だし汁や粉質に差をつけていることもあります。
そばを美しく食べるには、一度に箸でとる量に気を付けることです。つけ汁は、そば全体にからめるのではなく、先端につけます。つけ汁につけ、そのまま口に持っていき、音を立てて一気にそばをすすり込みます。
うどんの薬味としては、一味唐辛子や七味唐辛子だけでなく、胡椒や柚子胡椒もよく合います。
※お試しとその行動から得られる納得感
最近は味や香り、食感を実感してもらうために、普段よりもリーズナブルにお試しができることが増えています。大きな負担なく気軽に試すことができるので、気になるときは体験してみることもありです。体験して納得できれば、リピートや友人などにも紹介することで喜ばれます。まずは最初の行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。もしも、味や香り、食感に十分満足できなければ、その知見をもとに納得して次回は別のものを試すことができます。
2020年10月04日
【発散】ストレスの原因調査結果とその解消方法
ストレスがたまったとき、どうしますか。そもそもストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。日常の中で起こるさまざまな刺激が、ストレスの原因になります。
厚生労働省の統計情報によると、日常生活におけるストレスの主な原因は、「仕事に関すること」、「自分の健康・病気」、「収入・家計・借金」となります。また、労働安全衛生調査(実態調査)によれば、強いストレスを感じている労働者の割合は、 58.3%となっています。強いストレスの主な内容は、「仕事の質と量」、「仕事の失敗や責任の発生」、「対人関係」です。
ストレスで気持ちが落ち込む、イライラする、眠れない、食欲がない、疲れやすいといったときに、健康を保つためにも迅速な対処が大切です。どんなときにリラックスできて楽しいかを振り返り、自身に合ったストレスの解消法をみつけること、そしてバランスのとれた食事などの生活習慣を実践することで、早めにセルフケアをしましょう。
ストレスがたまったとき、どうしますか。ストレスと聞くと大抵の場合、嫌なことやつらいことを連想します。
そもそもストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。外部からの刺激には、天候や騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなど心理的な要因、人間関係や仕事量などの社会的要因があります。すなわち、日常の中で起こるさまざまな刺激が、ストレスの原因になります。
ストレスにより、体調を崩すことや精神的に不安定になることは誰もが経験することです。ストレスで気持ちが落ち込む、イライラする、眠れない、食欲がない、疲れやすいといったときに、健康を保つためにも迅速な対処が大切です。どんなときにリラックスできて楽しいかを振り返り、自身に合ったストレスの解消法をみつけること、そしてバランスのとれた食事などの生活習慣を実践することで、早めにセルフケアをしましょう。
厚生労働省の統計情報によると、日常生活での悩みやストレスの調査に、「ある」と回答した人が49.0%、「ない」と回答した人が44.0%となっています。性別でみると、悩みやストレスが「ある」人は、男性で45.1%、女性で52.6%です。年齢階級別にみると、男女とも35〜44歳が最も多く、年齢が高くなるに従ってその割合は減少傾向にあります。職業別にみると、男性では管理的職業従事者、女性では専門的及び技術的職業従事者が最も高くなっており、すべての職業において女性が男性を上回っています。
悩みやストレスが「ある」の人について、その原因をみると男性では、「仕事に関すること」が最も多く、「自分の健康・病気」、「収入・家計・借金」が続き、女性では、「自分の健康・病気」が最も多く、「仕事に関すること」、「収入・家計・借金」が続いています。
確かに「仕事に関すること」の悩みやストレスは、数年前から導入されたストレスチェック制度の結果からもその状況を窺い知ることができます。ストレスチェック制度の義務化により、会社で衛生管理者の職務を担っていると社員の結果を確認し、産業医などによる面接指導や会社内におけるストレス軽減の対策を講じます。「仕事に関すること」の悩みやストレスは、人間関係などが関与しています。
少子高齢化や人員削減による負担の増大、経済状況の悪化など、労働者を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした変化に伴い、仕事でストレスを感じている労働者の割合や、ストレスの内容も変化してきました。
厚生労働省が実施している平成29年の労働安全衛生調査(実態調査)によれば、現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は 58.3%となっています。つまり、働く人の約6割が強いストレスを感じながら仕事をしていることになります。強いストレスの主な内容をみると、「仕事の質と量」が 62.6%と最も多く、次いで「仕事の失敗や責任の発生」が 34.8%、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」が 30.6%となっています。
多くの労働者は、20歳前後に就職し、この時期は新しい職場環境に慣れ、仕事を覚え、人間関係を構築することが必要となる中、これらに伴うストレスを自覚することが多くなります。30歳代は、職場環境や人間関係にも慣れ、周囲からの期待もしだいに大きくなること伴い、仕事の忙しさや量的な負担についてストレスを感じるようになります。40歳代では、管理職などの立場で部下の管理業務を任される機会も多くなることから、仕事の質と人間関係でストレスを感じる労働者も少なくありません。50歳代以降も人間関係で悩む人が多く、定年後や老後についても現実味を帯びてくるほか、自身の健康問題や両親の介護などもストレスとなります。
会社内で簡単にできるストレス解消方法や会社以外でのストレス解消方法、そして食事によるストレス解消方法を紹介します。
会社では1時間毎に数分間の小休止をとり、深呼吸やストレッチ、飲み物を口にすることで、リフレッシュできます。
自身でリラックスできること、楽しいことをすることが、ストレスから解放される近道です。映画鑑賞や読書で泣いたり笑ったりすること、好きなスポーツやジムに行って汗を流すこと、音楽を聴くこと、アロマをたくこと、マッサージを受けること、散歩や入浴、日光浴などリラックスできることであれば、ストレスから解放されます。
ストレスの原因として、食事における栄養バランスの乱れもあります。食事の欧米化が進んだことで、動物性食品の摂取が増えた一方、野菜などに含まれるストレス対策に欠かせないビタミンやミネラルなどの摂取が大幅に低下しています。
好きなものや美味しいものを食べて、ストレスを解消することもできますが、日々の食生活で直接ストレスの原因を解消するわけではありません。つまり、健康を維持するために必要な栄養素が不足しているときこそ、ストレスを感じやすくなり、ストレスに弱くなる傾向があります。ストレスと食は密接な関わりがあるため、日々の食生活でストレスに耐性のある体づくりに取り組みましょう。
以下の栄養素で、ストレスに強くなる効果が期待されます。
・カルシウム
カルシウムが不足するとイライラやストレスの原因となります。カルシウムを多く含む食品には、しらす干しなどの小魚や納豆などの大豆製品、牛乳、チーズなどがあります。
カルシウムの吸収を良くするために必要な魚介類やきのこ類などに多く含まれるビタミンD、そしてカルシウムを骨にする緑黄色野菜などに多く含まれるビタミンAを含んだ食品を一緒にとることを、日頃から心がけておくことが必要です。
カルシウムは骨に貯蔵されています。カルシウムが不足すると、骨から血液中に溶けだし、逆に過剰状態では骨に蓄えられ、さらに尿中に廃棄されることで、常に一定量を保っています。カルシウムを含んだ食品を食べないからといって、即イライラとなることはありません。ただし、骨からカルシウムが溶けだしてばかりでは問題です。
・マグネシウム
マグネシウムはカルシウムの働きを調整する作用があります。ストレスをためるとこのマグネシウムの吸収が悪くなります。マグネシウムを多く含む食品は、アーモンドや落花生などのナッツ類、納豆などの大豆製品、ひじきなどの海藻類です。
・たんぱく質
ストレスにさらされると数種類のホルモンが盛んに分泌され、たんぱく質の分解を促進させます。分解により、肌荒れや脳の働きの低下をひき起きします。肉や魚介類、乳製品、大豆製品などにたんぱく質が多く含まれています。
・ビタミン
ストレスにさらされることで、抗酸化作用をもつビタミンAやビタミンC、ビタミンEが消費され、抗酸化機能が低下します。また、ストレスにより分泌されるホルモンの合成には、ビタミンB群、ビタミンCが必要となります。ビタミンB群が不足すると、皮膚や粘膜などに異常が生じ、神経の正常な働きに支障をきたし、精神状態が悪化します。ビタミン類が多く含まれている食品は、緑黄色野菜や果物です。
バランスのとれた食事を1日3食きちんと食べることが、ストレス対策の基本です。ストレス解消には、さまざまな食品に含まれている栄養素が必要となります。そのため、単一の成分だけを取りさえすれば、ストレスに有効というものではありません。
食事は、単に栄養を取るためだけのものではありません。緊張を和らげ、精神を安定させます。和やかな雰囲気の中でリラックスして食べる美味しい食事は、ストレス解消に効果があります。
また、アミノ酸の一種であるGABA(ギャバ)は、ストレスや更年期障害によるイライラの緩和など、いろいろな作用があることが研究により明らかとなってきました。GABAは、人間の脳内にある神経伝達物質で、脳の神経細胞の興奮を抑える働きがあります。精神的なストレスによる緊張や不安、イライラなどを和らげ、気分を落ち着かせてくれます。睡眠の質を良くし、不眠を改善する働きもあります。
GABAは、発芽玄米やトマト、緑茶、チョコレートに含まれています。間食にうまく取り入れることで、ストレスに対する効果が期待されます。また、GABAを配合したサプリメントも市販されています。
今までストレスと食生活に密接な関係があることを知らないため、ストレスに対してどのように対処すればいいのかわからないといったことがあるかもしれません。私自身も同様です。
そのようなときこそ、専門家の意見や経験者の体験談を参考にします。私は、20年前後食品メーカーの製品開発職に在籍し、仕事柄あらゆるジャンルの食品を食べ、食品の製品開発に活かしています。思うような味か香りがつくりだせない、お客様への納期が迫っている、上司や部下の板挟みで精神的に追い詰められることなど、ストレスに囲まれて生活しています。
そんな中、勤務時間中のストレッチや趣味への没頭、日々のバランスのとれた且つリラックスした食事で、ストレスを受けつつも、それほど深刻にならずに過ごしています。また、1日30分前後歩き、湯船でゆっくりと時間をかけてくつろいでいることも、ストレスの緩和につながっているかもしれません。さらには、バランスのとれた食生活により、ストレスに強い状況を維持していることも考えられます。
ストレスがたまったとき、どうしますか。そもそもストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。日常の中で起こるさまざまな刺激が、ストレスの原因になります。
厚生労働省の統計情報によると、日常生活での悩みやストレスの調査に、「ある」と回答した人が49.0%、「ない」と回答した人が44.0%となっています。悩みやストレスが「ある」の人について、その原因をみると男性では、「仕事に関すること」が最も多く、「自分の健康・病気」、「収入・家計・借金」が続き、女性では、「自分の健康・病気」が最も多く、「仕事に関すること」、「収入・家計・借金」が続いています。
厚生労働省が実施している平成29年の労働安全衛生調査(実態調査)によれば、現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は 58.3%となっています。強いストレスの主な内容をみると、「仕事の質・量」が 62.6%と最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が 34.8%、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」が 30.6%となっています。
ストレスで気持ちが落ち込む、イライラする、眠れない、食欲がない、疲れやすいといったときに、健康を保つためにも迅速な対処が大切です。どんなときにリラックスできて楽しいかを振り返り、自身に合ったストレスの解消法をみつけること、そしてバランスのとれた食事などの生活習慣を実践することで、早めにセルフケアをしましょう。
2020年10月03日
【好評】ドイツやフランスに広がる日本食
あるアンケートで、ドイツ人に好きな外国料理を尋ねたところ、最も好きな料理は日本料理で 21.8%、2 番目はイタリア料理 で15.0%、3 番目は中華料理 で12.4%、4 番目はタイ料理 11.4%、5 番目はインド料理 で9.3%であり、日本料理の人気が高い結果となっています。
日本料理を食べにいく理由としては、「味が好き」が1番多く 25.9%、次いで「サービスが良い」と「日本が好き」が 16.7%、「お店の雰囲気が好き」が 14.9%、「健康に良い」10.9%でした。
ドイツにおける日本食としては、寿司や照り焼き、ラーメン、おにぎり、海藻、もちなどが挙げられます。
寿司は知名度も人気も高く、現地のスーパーでは、寿司に関係する海苔やしょう油、わさび、お酢などが販売されています。
照り焼きについては、照り焼きソースや照り焼きチキン、照り焼きチキンのサンドウィッチなどの形でさまざまな製品が販売されています。
気軽に食べられる日本食の筆頭格がラーメンです。以前はドイツのデュッセルドルフなど日本人の多く集まる都市にのみラーメン店がありましたが、最近ではベルリンやライプチヒ、フランクフルト、ミュンヘン、シュトゥットガルトなどの都市にもラーメン店があります。ラーメン専門店ではない日本料理店でも、ラーメンは人気メニューとなっています。このラーメンを皮切りにそばやうどん、つけ麺、餃子、チャーハン、焼きそばなどの知名度も上がってきています。
おにぎりは、少しずつ着実に伸びてきています。デュッセルドルフやベルリン、ケルンなどにおにぎり屋があります。おにぎり屋では、おにぎりが 1 個当たり 1.5〜2.5 ユーロ前後で販売されています。ドイツ人をターゲットとし、現地の味覚に合わせるため、アボカドなどを使用したさまざまなおにぎりが提供されています。
海藻類として、海苔とわかめが少しずつドイツ人の注目を集めています。以前であれば、海苔を食べた時に、口の中にくっつく感じが嫌がられましたが、これはカリフォルニアロールのような裏巻きが誕生した理由でもあり、最近はおにぎりの海苔にも全く抵抗がなく、逆にラーメンにもわざわざ海苔をトッピングすることが増えつつあります。
以前であれば、日本のお菓子ではどら焼きがドイツ人の一番人気でしたが、最近は大福などのもち類がよく売れています。もちの口の中でくっつく感じがあまり好まれなかったのですが、今は全く抵抗がなく、冷凍の大福もちやいちご大福も人気を博しています。
あるアンケートによると好きな日本食は、1位が寿司で14.3%、2位がラーメンで9.6%、3位が味噌汁で7.1%、4位が刺身で6.8%、5 位がおにぎりで 6.2%という結果でした。また、好きな寿司ネタの1 位はサーモンで 19.7%、2 位がまぐろで 13.3%、3 位が巻寿司で 9.6%、4 位がうなぎとたまごで 8.5%という結果でした。なお、日本産の食品を購入する際に感じる問題点としては、ダントツで価格が高いということでした。
フランスでは、日本食レストラン数が2000年代から急増し、約1,500軒に達しています。成長を遂げた日本食レストラン業界は、業態や料理、サービスなどあらゆる面で多極化が進み、市場全体を底上げする新たな段階に入っています。
フランスにおける日本食レストラン業界の歴史は、大きく2段階に分類されます。第1段階は、1970〜1990年代半ばのパリ市内に位置する数十件の日本食レストランが、日本人を対象に営業していました。当時の日本食レストランは、在仏邦人による個人運営が多くを占め、日本の伝統料理を中心とした高価格帯のメニューに加え、日本的サービスを提供する店とリーズナブルな価格設定で、ラーメンを中心にカレーライス、丼物などの料理を提供する店がありました。第2段階は、1990年後半からとなり、主にフランス人を対象に、日本食レストランのカジュアル化と地方への拡散が進みました。その牽引役となったのが、中国人を中心とするアジア系資本とフランス資本によるものです。
中国人を中心とするアジア系資本は、パリ市内から主要地方都市に至るまで全国各地で2000年代から入り次々に日本食レストランをオープンし、現在フランスにある日本食レストラン数の7〜8割を占めるといわれています。その大多数が、中国人を中心にしたアジア系個人事業者による経営で、収益効率の向上を目指し、以前中華料理店だったものを日本食レストランに鞍替えしたものです。寿司や刺身、焼鳥などのメニューを、日系日本食レストランと比較して、手ごろな値段で提供しています。しかし、衛生管理面の不備や従業員の不法労働問題により、マイナスイメージが付きまとっています。
一方、フランス資本は、1990年代後半から2000年代にかけて日本食レストランを立ち上げ、カジュアルなフランス風の食材を取り入れています。寿司を中心に、店内飲食やテイクアウト、宅配サービスの3つの業態で、パリ市内及び地方都市に積極的に店舗網を拡大しています。
ここ十数年は、フランスの中間層を対象に、比較的手ごろな値段で懐石料理を展開する日系外食企業の進出、あるいはパリの中心から少し外れた住宅地域などに立地する日系オーナーの店が、昼は周囲のオフィス従業員、夜は徒歩圏内の住民を対象に寿司や刺身をはじめ、丼物や天ぷらなどのメニューを加えて展開しています。これら日系の店は、同じ地域の中国人を中心とするアジア系資本と比べ、値段は高いが、料理とサービスで差別化を図り、固定客を軸に展開しています。また、とんかつや串揚げ、そば、うどん、お好み焼きなどの専門店のパリへの進出も目立ちます。さらに日本食とフレンチの融合を追求した芸術性の高い超高級日本食レストランが加わることにより、日本料理の選択肢の広がりと市場の多極化が進んでいます。
あるアンケートで、ドイツ人に好きな外国料理を尋ねたところ、最も好きな料理は日本料理で 21.8%、2 番目はイタリア料理 で15.0%、3 番目は中華料理 で12.4%、4 番目はタイ料理 11.4%、5 番目はインド料理 で9.3%であり、日本料理の人気が高い結果となっています。中でも寿司は知名度も人気も高く、照り焼き、ラーメン、おにぎりが続きます。
フランスでは、日本食レストラン数が2000年代から急増し、約1,500軒に達しています。成長を遂げた日本食レストラン業界は、業態や料理、サービスなどあらゆる面で多極化が進み、市場全体を底上げする新たな段階に入っています。人気のメニューは、寿司や刺身、焼鳥、ラーメンなどです。
ドイツ及びフランスで日本食を牽引しているのは、寿司です。寿司は現地に根付き、それぞれの国の食文化と融合し、さらなる進化を遂げています。
2020年10月02日
【現地化】ロシアに浸透しつつある日本食
以前ロシアで日本食として認知されてきたのは、寿司と刺身、天ぷらでしたが、近年モスクワではうどんやラーメンなどの大衆向け日本食が勢力を拡大しつつあります。
ある調査によると、2019年時点でロシアにある日本食レストランは、約2,600軒となり、2017年が約2,400軒であったため、増加傾向にあります。
日本のコンセプトをそのまま持ち込むのではなく、味や店舗も含め、どこまでロシアの感覚を取り入れていくかが、ロシアにおける日本食の展開に重要となります。
寒い時期にロシアはモスクワの玄関口となるシェレメチェボ空港に到着し、現地スタッフと車に乗り込み、食事に向かうと何やら日本でも見慣れた看板を掲げたお店に案内されました。日本でも全国展開するうどんチェーンで、好きな天ぷらを選んで、最後に会計をするシステムも日本と変わりません。日本では見慣れないチーズなどのトッピングもあり、ロシアでも人気上々で、どうしても紹介したいとのことでした。ロシアの伝統料理といえば、ボルシチやビーフストロガノフ、ピロシキが有名ですが、ここはひとまず馴染みの味を楽しみました。
近年モスクワでは、外食産業に大きな変化が生じています。オシャレな雰囲気を前面に出したフードコートの流行や高級価格帯を含むハンバーガー、ロシア産牛肉を使ったステーキハウス、中華やベトナムなどのアジア料理の普及などが該当します。日本食では、うどんやラーメンなどの大衆向けが勢力を拡大しつつあります。以前からロシアで日本食として認知されてきたのは、カリフォルニアロールを含む寿司と刺身、天ぷらでした。今では、これら以外への関心が高まっています。
ロシアで日本食を食べると、確かに日本人からすれば、味が少し変わっていると感じられる料理もあります。この違いは、食材調達の難しさに起因します。日本料理では、食材の良し悪しが大きく味を左右することになります。寿司をつくるにしても、ネタとなる新鮮な魚介類やお米、海苔、お酢などをすべて現地で調達するのは、それなりのコストがかかります。内陸に位置するモスクワでは、魚介類を食べる頻度が少なく、一般的に塩蔵品や燻製、冷凍品など長期保存が可能なものが多いことから、現地調達しやすいサーモンやイカ、魚卵などが使用される傾向にあります。巻き寿司のバリエーションは日本より多彩で、アボカドを用いたカリフォルニアロールは定番の人気メニューです。スライスしたきゅうりを使った巻き寿司やクリームチーズのメニューもあります。
2019年の農林水産省の調査によると、ロシアにある日本食レストランは、約2,600軒です。2017年の時点で約2,400軒であったため、増加傾向にあります。この日本食レストラン数には、メニューにカリフォルニアロールのあるレストランも含まれていますが、在留邦人数はおおよそ2,700人であることを考えると、日本食レストランの多さには驚かされます。
ロシアにおける日本食レストランの増加は、1990年代からはじまり、2000年代以降に大きなブームとなりました。1990年代にモスクワに登場した日本食レストランでは、寿司や刺身、鍋物を中心としたメニュー構成でした。1990年代半ばからは、日本の居酒屋をコンセプトとした日本食レストランや焼き鳥を前面に出した日本食レストランなどが出現しました。焼き鳥は、ロシア料理にも類似する串焼き料理があったことから、ロシア人の間に抵抗なく受け入れられました。
2000年に入ると比較的安価な寿司チェーンが登場し、日本食は市民の間でも急速に浸透しました。同時期にモスクワでは、高級日本食店が出現し、新鮮な魚介類を日本から空輸することで、主に富裕層の心をつかみました。2000年代半ばには、日本の豊富な居酒屋メニューを手軽な価格で楽しめるお店が登場し、ロシア人の間でも人気店となりました。2017年には、現地化が進みロシア人によるラーメン居酒屋が登場し、日本食ブームの火付け役となっています。
一方、日本の牛丼チェーンは、2019年にモスクワにお店をオープンしながらも、即撤退した事例もあります。しかし、大勢としては日本食への関心は拡大していく傾向で、たい焼き店やお好み焼き店、ラーメン店などが営業しています。
ロシアで日本食を展開する際に、味を現地に合わせるかどうかは、大きな決断となります。一般的にロシアでも現地の味覚に合わせた方が、売り上げは伸びるとされています。既に進出しているうどんチェーンでは、チーズうどんや焼肉うどん、照り焼きうどん、豚骨うどんなど、日本人にとっては奇抜なメニューを打ち出し、ロシア人に好評を博しています。
一方、ロシア極東で日本の味を持ち込んで成功しているお店も一部ありますが、基本的に日本のコンセプトをそのまま持ち込むのは、ロシア市場には受け入れられにくい傾向です。うどんチェーンの例にもあるように、少なくともモスクワでは味の現地化が求められます。現時点では、味だけでなく店舗も含め、どこまでロシアの感覚を取り入れていくかが、ロシアにおける日本食の展開に重要となります。
数量自体はまだまだの状況ですが、ロシアへ輸出される日本産の食品で伸びているのは、ゆずを使用したドレッシングや七味唐辛子などの調味料です。
しかし、日本産のお米などはまだ普及が進んでいません。そもそも、ロシア産米と日本米との味の違いが十分に理解されておらず、価格差もあることから、及び腰になっています。
以前からロシアで日本食として認知されてきたのは、カリフォルニアロールを含む寿司と刺身、天ぷらでしたが、近年モスクワではうどんやラーメンなどの大衆向け日本食が勢力を拡大しつつあります。
2019年の農林水産省の調査によると、ロシアにある日本食レストランは、約2,600軒です。2017年の時点で約2,400軒であったため、増加傾向にあります。
日本のコンセプトをそのまま持ち込むのは、ロシア市場には受け入れられにくく、現時点では、味だけでなく店舗も含め、どこまでロシアの感覚を取り入れていくかが、ロシアにおける日本食の展開に重要となります。
2020年10月01日
【席巻】アメリカで拡大する日本食
アメリカに長期間滞在すると、どうしても日本食を食べたくなることはありませんか。
2018年のある調査によると、アメリカの日本食レストランの軒数は18,600軒で、2010年の14,129軒の1.32倍、1992年の3,051軒の6.1倍であり、この26年間で日本食レストラン軒数の飛躍的な増加を意味しています。
近年の日本のレストラン業界からの参入例には、成功事例が多いことには理由があります。地元メディアへ広告を掲載することで、多くの地元の人の目に触れる機会を増やしています。料理やサービス方法についても、日本の良さを取り入れながらも、アメリカ人のニーズをしっかり掴み、アメリカ人をベースにブームを作り出しています。
日本食レストランの現地化も進み、アメリカ人オーナーによって日本食レストランが経営され、和風に留まらず、和洋折衷の寿司や巻物などの日本食をアメリカ人向けに提供しています。
1970年代から、カリフォルニアロールを始めとする寿司ブームが台頭しています。当時は、アメリカで生魚を食べる習慣がなかったので、生魚を入手することすら困難でしたが、多くの日本企業のイノベーションと努力により、日本全国の魚市場に並ぶ魚を日本で食べるときと変わらない新鮮な状態で、アメリカで手に入れることが可能になっています。
アメリカ人の好きな3大料理は、フレンチ、イタリアン、中華料理とされていましたが、いまでは日本食、イタリアン、フレンチであり、日本食レストランの地位が確立しつつあります。
アメリカに長期間滞在すると、どうしても日本食を食べたくなることはありませんか。チャイナタウンに行くとお米を使ったメニューを選ぶことはできますが、それでも日本食が恋しくてたまらなくなります。そんなときは日本食レストランを探し回ります。
経済産業省所管の独立行政法人が行った2018年の調査によると、アメリカの日本食レストランの軒数は18,600軒で、2010年の14,129軒の1.32倍、1992年の3,051軒の6.1倍であり、この26年間で日本食レストラン軒数の飛躍的な増加を意味しています。
州別の軒数では、第1位のカリフォルニア州は4,468軒で2010年の1.13倍、第2位のニューヨーク州は1,892軒で2010年の1.31倍、第3位のフロリダ州は1,266軒で2010年の1.35倍となっています。1992年にアメリカの日本食レストラン軒数の集計が始まって以来、日本食レストランはカリフォルニア州やニューヨーク州、フロリダ州、ワシントン州など、西海岸と東海岸の都市部に集中しています。これらの州には、古くから日本の移民が移り住んだ土地や在留邦人が好んで住む地域が多く、州内の日本人や日系人の人口が高い傾向にあります。特に一貫してトップの座を独走するカリフォルニア州に日本食レストランが多いのには、さまざまな理由があり、まず日本人移民が最初に移り住んだアメリカの土地であることが挙げられます。この地の日本人移民の歴史は、1884年に日本人が日本食レストランを米国に開店して以来134年以上に及び、以前から日常的に日本食が食べられていた背景がある。そして子孫にあたる日系人が増えることで、日本食を主体とする人口が増加し、日本食レストランへのニーズもアメリカでいち早く高まりました。
実際のところ、 カリフォルニア州はアメリカにおける日本食発祥の地でもあります。1885年にチャールズ・カメ・浜田浜之助が、ロサンゼルス•ダウンタウンにアメリカで初めての日本食レストランとなるカメレストランをオープンしています。これを契機にロサンゼルスのダウンタウンに日本人街、すなわちリトル東京が形成され、アメリカで日本食レストランが広がる出発点となりました。アメリカの全ての州で日本食レストランがオープンしたのは、2003年のことですカリフォルニア州では、118年前から日本食レストランが存在し、他の州よりも時間を掛けて日本食が身近になっていったことが、他州に比べ日本食レストラン数が多いことの背景のひとつとなります。加えて、カリフォルニア州と日本との距離の近さも重要な要素です。同州のロサンゼルスやサンフランシスコがアメリカ内で、日本から最も近い土地であることは、日本人移民が最初に渡った土地であったことの理由のひとつですが、その後日系企業がアメリカへ進出する際の窓口都市となった理由でもあります。同州では、日系企業で働く駐在員やその家族の米国移住によって、日本食材の需要が急速に伸び、同時に多くの日本食品関連企業の進出先ともなったため、米や魚、野菜、飲料、日本酒などの日本の食材が他州より早く提供されるようになりました。
また、全米に先駆けて健康ブームが起こった土地柄であり、健康志向が広がっていたため、日本食材を受け入れる土壌もありました。さらには、日本人や日系人以外のアジア人やアジア系アメリカ人の人口が多い土地であることも挙げられます。日本食レストランの経営者の大半は日本人や日系人以外のアジア人やアジア系アメリカ人です。カリフォルニア州はもともとアジア人移民の人口が多く、日本人や日系人以外のアジア人やアジア系アメリカ人の人口増加率も高いことから、新しくレストランを開店する際に日本食を選ぶオーナー層が厚かったことも要因です。
日本食レストランの動向としては、2つの大きな流れが見受けられます。ひとつは、日本のレストラン業界からの参入です。日本のレストラン業界の厳しい状況が後押しし、日本からの参入企業の成功例が目立ちます。日本のレストラングループなどのアメリカ進出は、従来も見られましたが、日本式のサービスや料理をそのままアメリカで用い、アメリカ人向けの宣伝活動を行わずに失敗しています。1990年代にある豆腐料理専門店が、セレブの住むカリフォルニア州ビバリーヒルズ市で、健康志向の強いセレブ達が健康食として注目される豆腐に興味を持つと予測してオープンしましたが、英語で分かりやすくアピールしなかった結果、その豆腐料理専門店は赤字となり、数カ月で閉店することとなってしまいました。他の日本食レストランも同じ轍を踏み、アメリカ人の認知度は上がらず、赤字で閉店に追い込まれた店が多々ありました。
それに対して、近年の日本のレストラン業界からの参入例には、成功事例が多いことには理由があります。アメリカでは、少数の日本人や日系人をターゲットにするより、アメリカ人をターゲットにした方が、数的にも伸びる可能性を秘めています。そもそも、アメリカ人に食べてもらわないとビジネスが成り立ちません。過去の進出企業の失敗例から学び、近年の事例では、まずアメリカ人へのマーケティングが研究される傾向にあります。地元メディアへ広告を掲載することで、多くの地元の人の目に触れる機会を増やしています。料理やサービス方法についても、日本の良さを取り入れながらも、アメリカ人のニーズをしっかり掴み、日本人や日系人よりもむしろアメリカ人をベースにブームを作り出しています。
これらの日本からの参入には、従来は日本から距離の近いカリフォルニア州から店舗展開していく傾向でしたが、近年はニューヨーク市周辺を中心とした東海岸の都市へ直接出店していく傾向も見られます。日本食の発展の舞台が、西海岸から徐々にニューヨーク市などアメリカ各地から発信する形へ変化しています。
もうひとつの大きな流れは、日本食レストランの現地化です。ロサンゼルス市やニューヨーク市、サンフランシスコ市、ハワイ州に加え、近年ではこれまで比較的日本食レストランが少なく、日本食文化の浸透が遅れていたテキサス州やフロリダ州などの南部地域でも、アメリカ人オーナーによって日本食レストランが経営され、和風に留まらず、和洋折衷の寿司や巻物などの日本食をアメリカ人向けに提供しています。アメリカ人によるアメリカ人向けの店舗によって、これまでになかった市場へ日本食が広がっていくことは、アメリカでのより一層の日本食の浸透と普及への流れを作り出しています。
10〜20年前の日本食ブームはロサンゼルス市を中心とする西海岸からニューヨーク市、東海岸、そして中西部、南部へと波及して行くのが定番でした。近年では、ラーメンの一風堂や一蘭、定食の大戸屋がニューヨーク市からアメリカ進出を始めるなど、西海岸以外の都市部を起点に店舗展開する流れも出てきており、アメリカの日本食業界に新たな活気をもたらしています。
1970年代から、カリフォルニアロールを始めとする寿司ブームが台頭しています。当時は、アメリカで生魚を食べる習慣がなかったので、生魚を入手することすら困難でした。メニューは、主にアボカド、キュウリ、カニカマ等を巻いた創作寿司が並んでいました。それから数十年を経て、カリフォルニアロールは世界中に広まっています。
多くの日本企業のイノベーションと努力により、日本全国の魚市場に並ぶ魚を日本で食べるときと変わらない新鮮な状態で、アメリカで手に入れることが可能になっています。アメリカの日本食レストランで提供されている魚は、アナゴやカレイ、ハモ、クロソイ、フグなどです。
寿司に欠かせないもうひとつの原材料は米です。こちらも日系企業から、日本各地のブランド米をいつでも手に入れることが可能になりました。しかし、アメリカの日本食レストランの大半で使用されているのは、カリフォルニア州で作られたカリフォルニア米がほとんどであり、日本産を使用しているのは一般的に高級日本食レストランに限られています。日本産ブランド米に関しては、近年ロサンゼルス市やニューヨーク市で、かまど炊きにして付加価値を付けて提供しているレストランも見られます。こうして日本産ブランド米そのものの味の評価が広がるに従って、日本産ブランド米の需要が増える可能性もあります。
野菜についても、日本食に合うものが供給されています。本格的に日本料理を提供する場合、日本で使われているような野菜が必要となります。東海岸及び西海岸ともに日本野菜の生産と販売を専門としている農場が存在し、フキやみょうが、大葉、ねぎ、ゆず、春菊、九条ねぎなどの日本野菜を生産しています。さらに、これら農場の成功を見て、日本野菜の生産にのり出す農場も後をたちません。ニューヨーク市で行われているグリーンマーケットには、小松菜や水菜、大根を提供している農場も多数あります。その結果、現在アメリカの日本食レストランが入手できる日本野菜は、品種や品質が日本国内に近づきつつある状況です。 しかし、日本同様の食材が手に入れられるほど現地生産の日本野菜の種類が増えたからといって、アメリカで提供される日本食が、日本と同レベルというには、人材の育成などまだまだ課題が残っています。
寿司はもちろん、日本食全般がフランス料理や中国料理と比較して、どの程度市場価値を持つのでしょうか。他国の食文化と比較して、どの位置を占めるのでしょうか。
20〜40年前にカリフォルニア州でアメリカ人の好きな3大料理は、フレンチ、イタリアン、中華料理とされていましたが、いまでは日本食、イタリアン、フレンチであり、日本食レストランの地位が確立しつつあります。2013年に「日本食」がユネスコの無形文化遺産に登録されたことも影響があるかもしれません。つまり、世界的に日本食の価値が認められ始めたと言っても過言ではないでしょう。
日本食は、十数年前にはまだ物珍しい料理であり、日本食の要素を取り入れたフュージョン料理がもてはやされていましたが、今やアメリカでは日本食の地位が大変な勢いで向上しているのはまぎれも無い事実です。
既にアメリカ人の日常生活に溶け込みはじめ、地方のスーパーでも当たり前のように取り扱われている寿司に加え、すでにアメリカで専門店だけでも5,000店舗を超えているのがラーメンです。ニューヨーク市を皮切りにロサンゼルス市でもラーメンは注目度の高いメニューです。大手日系スーパーのフードコートに店舗展開をしているラーメンチェーンの山頭火などは、早くから地元紙にも取り上げられています。ラーメンの価格設定は、カリフォルニア州では5〜10ドルになるのに20年もかかりましたが、ニューヨーク市では最初から15〜20ドルです。ラーメンは、今やアメリカ全土に広がり、根付きつつあります。
そのほかに注目されているのは、居酒屋です。西海岸や東海岸で、特にアジア系の人々の人気を集めています。人気の理由は、品数の多さと1品当たりのリーズナブルな価格設定、小皿で提供されることでさまざまな味が楽しめること、手軽に流行の日本食を味わえることなどです。
また、健康ブームに後押しされ、玄米を主食とし、野菜や漬物などを副食とするマクロビオティック、すなわち穀物や野菜など日本の伝統食をベースとした食事法も注目されています。健康を意識した食事方法は、単に低カロリーで低脂肪という日本食全体に共通する特徴だけでなく、日本の食材の健康効果を活かした料理を提供しているのが特色です。動物性食品を一切使わない料理ということで、ベジタリアンにも広く人気があります。
アメリカに長期間滞在すると、どうしても日本食を食べたくなることはありませんか。
経済産業省所管の独立行政法人が行った2018年の調査によると、アメリカの日本食レストランの軒数は18,600軒で、2010年の14,129軒の1.32倍、1992年の3,051軒の6.1倍であり、この26年間で日本食レストラン軒数の飛躍的な増加を意味しています。
近年の日本のレストラン業界からの参入例には、成功事例が多いことには理由があります。アメリカでは、少数の日本人や日系人をターゲットにするより、アメリカ人をターゲットにした方が、数的にも伸びる可能性を秘めています。地元メディアへ広告を掲載することで、多くの地元の人の目に触れる機会を増やしています。料理やサービス方法についても、日本の良さを取り入れながらも、アメリカ人のニーズをしっかり掴み、日本人や日系人よりもむしろアメリカ人をベースにブームを作り出しています。
ひとつの大きな流れは、日本食レストランの現地化です。アメリカ人オーナーによって日本食レストランが経営され、和風に留まらず、和洋折衷の寿司や巻物などの日本食をアメリカ人向けに提供しています。アメリカ人によるアメリカ人向けの店舗によって、これまでになかった市場へ日本食が広がっていくことは、アメリカでのより一層の日本食の浸透と普及への流れを作り出しています。
1970年代から、カリフォルニアロールを始めとする寿司ブームが台頭しています。当時は、アメリカで生魚を食べる習慣がなかったので、生魚を入手することすら困難でした。メニューは、主にアボカド、キュウリ、カニカマ等を巻いた創作寿司が並んでいました。このような状況下、多くの日本企業のイノベーションと努力により、日本全国の魚市場に並ぶ魚を日本で食べるときと変わらない新鮮な状態で、アメリカで手に入れることが可能になっています。
アメリカ人の好きな3大料理は、フレンチ、イタリアン、中華料理とされていましたが、いまでは日本食、イタリアン、フレンチであり、日本食レストランの地位が確立しつつあります。