お気楽ブログ

都道府県別の最低賃金が2021年10月1日から順次、引き上げられます。


今年度の引き上げ額は全国平均で28円と過去最大となり、時給の平均は930円となります。


今回は、最低賃金の対象となる賃金や最低賃金が適用されるタイミングなどについて、紹介します。







【目次】

1,最低賃金とは？
2,政府の狙いは？
3,最低賃金の対象となる賃金は？
4,改定された最低賃金は、どのタイミングでてきようされるのか？
5,各都道府県の最低賃金と発行日年月日









【最低賃金とは？】


最低賃金は企業が労働者に最低限支払わなければならない賃金で、非正規雇用で働く人の待遇改善などを目的に決められているものです。









【政府の狙いは？】


2021年10月1日、加藤官房長官は閣議のあとの記者会見で「最低賃金の引き上げは賃上げの原資となる企業の付加価値創出力の強化や、雇用増や賃上げなど所得拡大を促す税制措置などとともに、賃上げの流れを継続し民需主導での早期の経済回復にもつながる、まさに成長と分配の好循環にも資するものだ」と述べました。


そのうえで「新型コロナウイルスの影響が長期化しており、最低賃金の引き上げの中で、中小企業や小規模事業者における事業存続や雇用維持が、しっかりはかっていただけるように、さらに必要な支援策についても検討していきたい」と述べました。









【最低賃金の対象となる賃金は？】


最低賃金の対象となる賃金は、毎月支払われる基本的な賃金です。


基本的な賃金とは、労働としての対価で支給される、基本給、経験手当、資格手当、加給手当などになります。　


基本的な賃金を残業時間を除く、基本的な労働時間で割った時給が最低賃金を上回る必要があります。


一方、結婚手当等の臨時に支払われる賃金、賞与、時間外割増賃金、休日割増賃金、深夜割増賃金、通勤手当、家族手当、精皆勤手当などは最低賃金の対象となりませんので、除外して計算する必要があります。









【改定された最低賃金は、どのタイミングでてきようされるのか？】


賃金算定期間の途中に発効日がある場合であっても、発効日以降は改定後の最低賃金額以上の賃金を支払う必要があります。


例えば、給与の対象期間が、9月16日〜10月15日で給与支給が10月25日、最低賃金の改定日（発行日）が10月1日の場合、9月16日〜9月30日の時給は、改定前の最低賃金、10月1日〜10月15日は、改定後の最低賃金の時給で支給しないといけません。









【各都道府県の最低賃金と発行日年月日】


左から順番に、都道府県、改定後の最低賃金（改定前の最低賃金）、発行年月日になります。


北海道 889 (861) 令和３年10月１日
青　 森 822 (793) 令和３年10月６日
岩　 手 821 (793) 令和３年10月２日
宮　 城 853 (825) 令和３年10月１日
秋　 田 822 (792) 令和３年10月１日
山　 形 822 (793) 令和３年10月２日
福　 島 828 (800) 令和３年10月１日
茨　 城 879 (851) 令和３年10月１日
栃　 木 882 (854) 令和３年10月１日
群　 馬 865 (837) 令和３年10月２日
埼　 玉 956 (928) 令和３年10月１日
千　 葉 953 (925) 令和３年10月１日
東　 京 1,041 (1,013) 令和３年10月１日
神奈川 1,040 (1,012) 令和３年10月１日
新　 潟 859 (831) 令和３年10月１日
富　 山 877 (849) 令和３年10月１日
石　 川 861 (833) 令和３年10月７日
福　 井 858 (830) 令和３年10月１日
山　 梨 866 (838) 令和３年10月１日
長　 野 877 (849) 令和３年10月１日
岐　 阜 880 (852) 令和３年10月１日
静　 岡 913 (885) 令和３年10月２日
愛 　知 955 (927) 令和３年10月１日
三　 重 902 (874) 令和３年10月１日
滋 　賀 896 (868) 令和３年10月１日
京 　都 937 (909) 令和３年10月１日
大　 阪 992 (964) 令和３年10月１日
兵　 庫 928 (900) 令和３年10月１日
奈　 良 866 (838) 令和３年10月１日
和歌山 859 (831) 令和３年10月１日
鳥　 取 821 (792) 令和３年10月６日
島　 根 824 (792) 令和３年10月２日
岡　 山 862 (834) 令和３年10月２日
広　 島 899 (871) 令和３年10月１日
山　 口 857 (829) 令和３年10月１日
徳　 島 824 (796) 令和３年10月１日
香　 川 848 (820) 令和３年10月１日
愛　 媛 821 (793) 令和３年10月１日
高　 知 820 (792) 令和３年10月２日
福　 岡 870 (842) 令和３年10月１日
佐　 賀 821 (792) 令和３年10月６日
長　 崎 821 (793) 令和３年10月２日
熊　 本 821 (793) 令和３年10月１日
大　 分 822 (792) 令和３年10月６日
宮 　崎 821 (793) 令和３年10月６日
鹿児島 821 (793) 令和３年10月２日
沖　 縄 820 (792) 令和３年10月８日
全国平均額 930 (902)









【最後に】


2021年10月より、最低賃金が過去最大の引き上げとなりました。


現在の日本は、他国に比べ、物価上昇率が低く、日本に住む人にとって輸入品を中心に、高く感じるようになってきているため、最低賃金の引き上げは、物価上昇率を押し上げるので、良いことと感じています。


また、最低賃金が引き上げられても、世界の物価上昇率に比べると、まだまだ、賃金は上がらないと生活水準は、上がりません。



今後も、継続して、最低賃金の引き上げが行われると思われます。


そして、皆さんは、最低賃金の対象や適用時期を確認されて、もし、最低賃金を下回っていた場合は、事業主に是正を求めましょう。


直接、伝えるのが難しい場合は、お近くの労働基準監督署に駆け込みましょう。


今回のブログは、以上です。




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