2017年06月21日
恐怖の睡眠負債と解消方法
先日のテレビ番組で、睡眠負債という言葉を聞きました。睡眠不足の事を言っているのだろうということは想像できますが、正確な意味はどういうことでしょうか?
次に、番組で放送した内容を整理して紹介します。
睡眠負債の定義は、その人にとっての最適な睡眠時間が満たされていない状態が積み重なったことを意味しています。番組では、20代〜70代の被験者30名で、次の実験をしています。
@ 木曜日:会社から帰ったら、普段どおりに就寝して、普段どおりに起床してもらいます。そして睡眠時間を測定します。
A 金曜日:会社から帰宅したら、普段どおりに就寝してもらいますが、被験者の部屋から時間の判るものや、スマホ等を回収し、外からの光が部屋に入り込まないようにカーテンの隙間などを埋めます。
翌日(土曜日)は、会社が休みのため、自然に目覚めた時を起床時間とします。
B Aと@の睡眠時間の差が2時間以上の場合は睡眠負債があると判断されます。「例えば、通常の起床時間が6時の場合に、自然に目覚める時間(A)が8時以降の場合が該当します。」
これだけ聞くと、単なる睡眠不足のように考えてしまいますが、実は意味が大きく違います。
お金に例えると、睡眠不足は、一時的な無駄使いですが、睡眠負債は、借金が積み重なって簡単には返済できない状態を意味しています。普段の睡眠時間では睡眠が不足していて、それが日常的に繰り返されるため、疲れやストレスが蓄積されている状態です。
実験の結果は、
睡眠負債なし(リスク小:睡眠時間の差が2時間未満)は、40%
睡眠負債有(リスク中:睡眠時間の差が2〜3時間未満)は、33%
睡眠負債有(リスク大:睡眠時間の差が3時間以上)は、27%
でした。60%の人が睡眠負債だったことになります。
『がん』
@ ねずみの調査
がん細胞を移植したネズミを、睡眠を阻害した環境においたグループと、通常環境のグループに分けて、4週間後に、がん細胞を確認したところ、睡眠を阻害されたグループのネズミのがん細胞は、通常環境のものに比べて、2倍以上増殖していました。
この理由は、通常であれば、ネズミの免疫細胞が働いて、がん細胞を攻撃するために、がん細胞の増殖は抑制されますが、睡眠を阻害されたネズミは、免疫細胞が正常に働かなくなっていることを示しています。
A 男女2000人以上を7年間以上モニターした、東北大学の調査
睡眠時間が6時間以下の人の男性では、6時間以上の人に比べて、前立線がんの発症が、1.38倍も多く、女性では乳がんの発症が、1.67倍も多いことが確認されています。
『認知症』
フィンランドで40代〜50代の2000人を対象にして、睡眠時間と認知症発症の関係を追跡調査した結果、睡眠時間が7〜8時間の人と比べて、7時間未満の人は1.59倍も認知症になっていたことが確認されています。
これは、アルツハイマー病の原因と考えられている、アミロイドβが睡眠不足によって脳内に蓄積されてしまったことによります。(アミロイドβは良質の睡眠をとることで脳内から排出することが判っています)
『パフォーマンスの低下』
ワシントン大学のハンス・ヴァンド教授による、睡眠時間と集中力や注意力のテストをしたデータがあります。
徹夜を続けると反応速度は極度に低下していくことが判っていますが、6時間睡眠を続けたグループの人も徐々に、反応速度は低下していきます。
そして、2週間後には2晩徹夜したのと同様の反応速度になっていましたが、6時間睡眠の人には眠気はなく、注意力の低下にも気づいていませんでした。
これが、一過性の睡眠不足とは違う睡眠負債の恐ろしい所です。
睡眠負債は、良質の睡眠をとっても直ぐには解消できませんが、7時間程度の睡眠を続けることで減っていきます。
睡眠時間の確保は簡単ではありませんし、いきなり睡眠時間帯を変えると体がついていきません。
理想的には、1時間就寝時間を速くして、起きる時間を1時間遅くできれば、生活リズムへの影響を少なくした状態で対応できます。(この方法なら30分づつシフトすることで、1時間分の睡眠を増やすことができます)
次に、番組で放送した内容を整理して紹介します。
睡眠負債の意味
睡眠負債の定義は、その人にとっての最適な睡眠時間が満たされていない状態が積み重なったことを意味しています。番組では、20代〜70代の被験者30名で、次の実験をしています。
@ 木曜日:会社から帰ったら、普段どおりに就寝して、普段どおりに起床してもらいます。そして睡眠時間を測定します。
A 金曜日:会社から帰宅したら、普段どおりに就寝してもらいますが、被験者の部屋から時間の判るものや、スマホ等を回収し、外からの光が部屋に入り込まないようにカーテンの隙間などを埋めます。
翌日(土曜日)は、会社が休みのため、自然に目覚めた時を起床時間とします。
B Aと@の睡眠時間の差が2時間以上の場合は睡眠負債があると判断されます。「例えば、通常の起床時間が6時の場合に、自然に目覚める時間(A)が8時以降の場合が該当します。」
これだけ聞くと、単なる睡眠不足のように考えてしまいますが、実は意味が大きく違います。
お金に例えると、睡眠不足は、一時的な無駄使いですが、睡眠負債は、借金が積み重なって簡単には返済できない状態を意味しています。普段の睡眠時間では睡眠が不足していて、それが日常的に繰り返されるため、疲れやストレスが蓄積されている状態です。
実験の結果は、
睡眠負債なし(リスク小:睡眠時間の差が2時間未満)は、40%
睡眠負債有(リスク中:睡眠時間の差が2〜3時間未満)は、33%
睡眠負債有(リスク大:睡眠時間の差が3時間以上)は、27%
でした。60%の人が睡眠負債だったことになります。
睡眠負債は、がん、認知症の発症リスクを高め、パフォーマンス低下を招く
『がん』
@ ねずみの調査
がん細胞を移植したネズミを、睡眠を阻害した環境においたグループと、通常環境のグループに分けて、4週間後に、がん細胞を確認したところ、睡眠を阻害されたグループのネズミのがん細胞は、通常環境のものに比べて、2倍以上増殖していました。
この理由は、通常であれば、ネズミの免疫細胞が働いて、がん細胞を攻撃するために、がん細胞の増殖は抑制されますが、睡眠を阻害されたネズミは、免疫細胞が正常に働かなくなっていることを示しています。
A 男女2000人以上を7年間以上モニターした、東北大学の調査
睡眠時間が6時間以下の人の男性では、6時間以上の人に比べて、前立線がんの発症が、1.38倍も多く、女性では乳がんの発症が、1.67倍も多いことが確認されています。
『認知症』
フィンランドで40代〜50代の2000人を対象にして、睡眠時間と認知症発症の関係を追跡調査した結果、睡眠時間が7〜8時間の人と比べて、7時間未満の人は1.59倍も認知症になっていたことが確認されています。
これは、アルツハイマー病の原因と考えられている、アミロイドβが睡眠不足によって脳内に蓄積されてしまったことによります。(アミロイドβは良質の睡眠をとることで脳内から排出することが判っています)
『パフォーマンスの低下』
ワシントン大学のハンス・ヴァンド教授による、睡眠時間と集中力や注意力のテストをしたデータがあります。
徹夜を続けると反応速度は極度に低下していくことが判っていますが、6時間睡眠を続けたグループの人も徐々に、反応速度は低下していきます。
そして、2週間後には2晩徹夜したのと同様の反応速度になっていましたが、6時間睡眠の人には眠気はなく、注意力の低下にも気づいていませんでした。
これが、一過性の睡眠不足とは違う睡眠負債の恐ろしい所です。
睡眠負債を解消する方法
睡眠負債は、良質の睡眠をとっても直ぐには解消できませんが、7時間程度の睡眠を続けることで減っていきます。
睡眠時間の確保は簡単ではありませんし、いきなり睡眠時間帯を変えると体がついていきません。
理想的には、1時間就寝時間を速くして、起きる時間を1時間遅くできれば、生活リズムへの影響を少なくした状態で対応できます。(この方法なら30分づつシフトすることで、1時間分の睡眠を増やすことができます)
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6393456
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック