2019年04月14日
万葉集の姿
新しい元号
新元号は「令和(れいわ)」と決まりました。新元号の話題は、思っている以上に関心を呼び、新聞やテレビでさまざまな報道がされています。
新しい元号は「令和(れいわ)」です。出典は「万葉集(まんようしゅう)」と言われています。万葉集の名前は、多くの人が知っていますが、内容を覚えている人は少ないでしょう。
万葉集とは?
万葉集は、日本で最も古い歌集で、奈良時代の貴族で歌人の「大友家持(おおとものやかもち)」がまとめたものと言われています。大友家持は、観梅の宴を主宰した大宰府(だざいふ)の長官をしていた「大友旅人(おおともたびと)の子息で、お金持ちでした。
大友家持が編纂した万葉集には4,500首ほどの長歌や短歌などが、20巻に収められています。
歌人
万葉集の歌人は、皇族・貴族、官人、防人(さきもり)などと多さいです。
「額田王(ぬかたのおおきみ)」、「柿本人麻間(かきのもとのひとまろ)」、「山上憶良(やまのうえのおくら)」、「山部赤人(やまべのあかひと)」など教科書にも出てきる有名な歌人だけでなく、九州警備のために派遣された無名な防人(さきもり)の歌もあって、多くの人々の心情が伝えられています。
歌に登場する植物
万葉集には、風景や花鳥などが登場します。特に植物は160種類以上詠まれていて、その中でも最も多いのは秋の七草でもある「ハギ」の花です。ちなみに2位は、ウメでサクラではありませんでした。
原文表記はひらがななの?
万葉集に編纂されている歌は、7世紀前半から759年までの130年程に詠まれたものと言われています。「ひらがな」は、9世紀ごろに万葉集で書かれた「万葉仮名(まんようがな)」を参考にして作られたと言われています。
万葉仮名とはどんなものなの?
万葉集に記載された「万葉仮名(まんようがな)」とは、漢字の音や訓よみを利用して日本語表記したものです。そのため、原文は全て漢字で記載されています。
万葉集が作られた時代背景
万葉集が編纂された時代は、疫病(えきびょう)や飢饉(ききん)、政変などがあって大変な時でしたが、国の体制が整い、海外の文化を取り入れる機運がありました。そして、華やかな宮廷文化が定着した時代でもありました。
まとめ
万葉集に収められている歌は、皇族や貴族だけでなく、九州警備の無名な防人の歌もあって、多くの人々の心情が伝えられています。内容は、儀式などの堅苦しい物から、恋愛、家族愛、死を悼む歌、花鳥を愛でるものなどさまざまです。
多くの人に親しまれている歌の中で、私が好きなものは「天香久山(あまのかぐやま)」です。
この歌は、教科書にでてくるので多くの方が知っていると思います。響きと、リズムに引き込まれてしまいそうです。
なお、万葉集の原文は、すべて漢字で書かれていて、漢字の音読みや訓読みで日本語を表記したそうです。原文を手元に置くだけで、話のタネになりそうです。
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