そんなTOKONA-Xが2002年にリリースした『EQUIS.EX.X』はシーンをザワつかせた。
フックである「マトン臭ぇぜ お前どっからきた「一発かましに」ドタマ来た カマされるのはお前の方」はもちろん、その他のリリックにもBOSSに向けた曲だというのが伝わってくる内容だったからだ。『EQUIS.EX.X』というタイトルも、THA BLU HERBの『A SWEET LITTLE DIS』の中の歌詞「XXX DIS」へのアンサーとなっている。「XXX」はTOKONA-Xの刺青でもあった。
もちろん、BOSSにそんな意図はなかった。
この一件について、DJ RYOWのアルバム『216』で、TOKONA-Xとバースを分け合うにあたり、
「墓場まで持っていこうと思っていたが、この機会に憶えている全てを話そう。少なくとも、俺とTOKONA-Xとの間を飛び交ったデマや憶測や作り話は全部風化していった。ここに真実を残しておくよ。俺は当事者の1人だ。そしてTOKONA-Xは死んでしまった。生きている片方が話す以上、真実だけを話そう」と http://www.tbhr.co.jp/jp/monthlyreport/ に記している。
“BOSSがTOKONA-Xに土下座した”なんていう出所の不明な噂もあったが、TOKONA-X自身も『Woofin』のインタビューで、ディスソングについて「僕のは被害妄想の一環です」と語っていたように、BOSSが http://www.tbhr.co.jp/jp/monthlyreport/ に綴った
「俺はこのDISは心外だと伝えた。電話越しのTOKONA-Xの表情までは窺い知れなかったが、お互いの会話は落ち着いていた。でも、もうリリースが決まってる、止められない、と言った。俺はそれがリリースされようがどうでもいい、ただ、俺はTOKONA-XをDISっちゃいない、それだけ告げて電話を切った。するとすぐに折り返しで電話がかかってきた。俺等は少しだけまた話した」
が真実に近いのだと思う。
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