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2017年06月02日

カクテルパーティ効果

前回までの2回にわたり、「記憶」について
お伝えしました。

今回からは、言語に関する症状をテーマに、
綴っていきますね。

「フリーズする脳」には、「人の話を聞き取れない」
「人から言われたことが記憶に残っていない」
「人に話しかけられたときに頭が働かない」
「長い話をするのが苦手」など、
言語に関する症状を持った人たちも登場します。

一部、原因が異なるものもありましたが、
これらの症状も、やはりすべてが私の症状と
一致していました。

どれもこれも、困った症状ではありましたが、
特に日常生活で困っていたのが、
人の話を聴くことに関する症状でした。

そこで今回は、この症状に関する内容について、
お伝えしようと思います。

本に登場するのは、若い営業部のサラリーマンです。
若者らしく、人との連絡にはメールを使い、
外出中は携帯型音楽プレーヤーで音楽を聴くのが
習慣化していました。
そのうえ一人暮らしで、ふだん人と話す機会は
ほとんどない状態でした。

やがて彼は、営業の仕事で複数の人との会話の最中、
頭がぼんやりしたり、話が頭に入らないなどの
自覚症状を感じるようになり、病院を受診しました。

著書の築山氏によれば、大勢の人といるときに、
話をしている1人に注意を集中させたり、
全方位から入ってくる音の情報をキャッチして、
必要な情報だけを脳に取り入れるという働きも、
高次脳機能によるものだそうです。

これを、「カクテルパーティ効果」というそうで、
彼の症状は、高次脳機能の低下が原因でした。

「フリーズする脳」には、
つぎのような説明が載っています。


(以下、抜粋)
「パーティのような、みんながワイワイ話している状況でも、
誰か一人の話を聞こうとしたとき、そこに注意を
集中させられる。そういう能力を
「カクテルパーティ効果」といいます。
(中略)
その高次脳機能が低下し、カクテルパーティ効果が
使えなくなっている結果起こってくる弊害は、
たまに大勢で会議をしたときに聞き取れなくて困るという
ことだけではありません。情報を多面的に受け取れない
人になっていくことにもつながっていると思います。」


この箇所を読んだとき、自分の状態と照らし合わせ、
たしかにその通りだと思いました。

当時、私は自覚症状として、
複数の友人と会話をしているときに、
集中力が途切れやすかったり、
話の内容を理解しにくいと感じていました。

しかし、会話のときに限らず、
日常生活全般において、
耳から入ってくる情報がとても
乏しくなっていたのです。

本の中で築山氏は、聞き分ける能力を鍛え、
症状を改善させるためには、
「注意して聞き耳を立てなければ
ならないような環境が必要」だとし、
「雑多な話し声が飛び交っている
中で一人の話を聞き取ろうとする機会を
増やそうとするしかありません」
と書いていました。

本には、具体的なトレーニングの仕方として、
つぎのような例が挙げられていました。

・自分以外の家族が会話をしているときに、
その話に聞き耳を立てる。
・通勤電車の中で、乗客の1人か2人に
意識を集中させ、会話を聞き取る。
・異業種交流会に情報収集を兼ねて、
積極的に参加する。


あいにく、我が家は夫と2人暮らしですので、
夫が仕事でいない時間帯は、家には私しかおらず、
人の話を聴くどころか、人と会話をする機会が
そもそもありません。

それならばと、私はほぼ毎日、
日中は人がいる場所に出かけることにしました。
1人で、私が好きな雑貨屋や洋服屋など、
人が集まる場所に繰り出したのです。

そうして、店内で店員とお客、またはお客同士の
会話が始まると、そちらを見ないで
意識だけを会話に集中させ、
1人1人の話を聞き取るトレーニングをしました。

さまざまな場所でトレーニングを行いましたが、
私がもっとも効果を感じたのは飲食店でした。

まず、食事を注文して運ばれてくるのを
待つ間、始めは近くのテーブルに
座っている一組の会話に耳を傾けました。

しばらくして耳が慣れてきたら、今度は
遠くの方から聞こえてくる店員同士の会話、
レジにいる店員とお客の会話など、
様々な方向に聴覚のアンテナを向け、
なるべく多くの会話を聞き取る
トレーニングをしました。

飲食代が掛かりますので、毎日行うことは
できず、たまにでしたが、非常に良い
トレーニングになりました。

とはいえ、人様の会話に聞き耳を立てる
というのは、趣味の良い話ではありません。
会話を聞く時には、内容ではなく、
あくまで言葉の音に意識を集中させ、
1組につき、長くても1、2分くらいで、
聞くのをやめるようにしました。

それまで3年以上にわたって、
人の話を聞いて理解する能力が
低下した状態が続いていたうえに、
集中力もすぐに途切れていたため、
人の話を「聞き流す」癖がついており、
最初は話をよく聞き取ることができませんでした。

それでも、努力の甲斐があって、
1週間が経った頃からテレビの音声が、
トレーニングをする前と比べて、
耳に入りやすくなってきたと
感じるようになりました。

10日も経つと、飲食店の隣のテーブルの会話と、
遠くで交わされている店員さん同士の会話を、
それぞれ聴き分けられるようになりました。

しかしながら、このトレーニングだけでは、
症状を回復させることはできず、
その後も困った症状は長く続きましたが、
効果は確かにありました。

また、このトレーニングを通して、
副産物も得られました。

以前は、1人でいるときにはつい、
携帯をいじってしまったり、
本を読んだり、考え事をしていたりと、
自分の世界に入り込んでしまうことが
よくありました。

しかし、トレーニングを始めたことで、
意識して感覚を外に向けるという、
良い習慣ができたのです。

話が長くなりましたが、私のように、
人の話を聴くことに関する症状で
お困りの方は、明日からでもすぐに、
「カクテルパーティ効果」のトレーニングを
日常生活に取り入れてみて下さい。

きっと、症状を回復させる一助に
なると思います。

それでは、今回はこれで終わりにします。




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神奈川県在住の主婦です。9年前、子宮筋腫が原因で、重い鉄欠乏性貧血を発症しました。発症までの過程や症状、今まで受けてきた治療法などを、綴っていきたいと考えています。 どなたかのお役に立てたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。
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