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2018年06月02日

ADHDを支えるということ【私の道のり】2*病院を探すのも一苦労

こんにちは!
ADHDの夫を持つアラサー主婦はるです。

ご自身や、大切な人がADHDと診断されたら、どうしますか?
はじめは、驚き、戸惑うでしょうか。
それとも、「やっぱりな」とどこか安堵した気持ちになるでしょうか?

私は、夫がADHDと診断された時、頭を鈍器で殴られたようなショックを受けました。

前回の記事
ADHDを支えるということ【私の道のり】1*トンネルへの入り口



今まで、「変わったところはあるけど話せば分かってくれる人」だと思っていた夫が、
「脳の構造からして違う、障害を持った人」であるという現実を突きつけられ、
「お前はもう一生夫の介護をして生活をしていくんだ!」
と言われたような気がしました。

もちろん、今となってはそれは全くの思い込みで、勘違いも甚だしい話なのですが
その時は内容が内容なだけにうかつに相談できる相手もおらず、
実際に夫はうつの症状が強く何も出来ない状態だったため、なかなかその思い込みは溶けませんでした。

また、腕の中には生後半年にも満たない小さな赤ちゃんが。

小さなこの子を、新米夫婦としてふたりで支え合いながら育てていくという
儚い願いは無残にも消え去り、
私が1人でこの子と夫を支え、誰にも頼ること無く踏ん張って一人生きていかなくてはならないんだ。。

そんな思いでいっぱいで、孤独で、夫に裏切られたかのような気すらして、、

泣いてばかりでした。



うつの症状が強く、病院を探し始めるも…



さて、夫が就職し周囲とのズレや違和感を感じ始めた頃、
まだADHDという言葉すら知らない私達はその違和感の原因を突き止められずにもやもやしていました。
そのうちに、夫はだんだん鬱っぽくなり、夜に一睡もできなかったり、朝起きる時に泣きわめくようになってしまいました。

「胸が苦しい」と言っては子供のようにイヤイヤをして泣くので、こちらも見ていてとてもつらかったです。

そんな夫の病院探しですが、まずは産業医に相談してみることにしました。
電話面談を重ねて、実際に面談もしてくれたのですが、その産業医の先生からの「大人のADHDではないか」という言葉がきっかけで、ADHDの存在を知ることになりました。

ADHDの治療(当時は治療して治ると思っていました)が出来るお医者さんを探しましたが、
診断までに最低でも6ヶ月かかりますと言われたり、
予約をとるだけで1ヶ月待ちだったりと、なかなか思うように行きません。
さらに、お母様を連れてきてください、とか、
母子手帳がないと診断が出来ません。などと言われ、困り果てていました。

問い合わせをした病院は全部で8件。

診察にいった病院は全部で3件ですが、うつの症状が強く、外出もしたくないような精神状態で
たらい回しにされるような印象をうける病院の診断は気持ち的にも体力的にも辛かったです。

3件目でようやくADHDを含め発達障害を専門としているクリニックを見つけて、
早々に診断書を書いていただき、落ち着くことが出来ました。
(なんと、そこの先生も発達障害(ADHD/アスペルガーの数値が高い)です!)



病院が決まって、ホッとしたのも束の間。私の精神状態にも異変が


病院が決まり、しばらくは抗うつ剤を飲んで、
1ヶ月後に診断書が出たと同時にコンサータに切り替えました。
▷ADHDのおくすり「コンサータ」について 効果副作用

彼は気持ちが軽くなったようでしたが、私のもやもやは収まりません。
その時の私は、ADHDを支える上で最も間違った方向に向かってしまっていました。

「彼はADHD=劣っている。介護されるべき。私の言うことを聞くべき」
「私は非ADHD(定型発達)=優れている。彼に指示する権利がある」

これは、ADHDを支える人が最も陥りやすい間違った思考回路で、
私は「無意識の優越感」と呼んでいます。

ADHDを含め発達障害のある人は、確かに日常生活を送る上で不得手なことが多く、
特に一緒に暮らすパートナーにはそれなりの負担がかかります。
ADHDを支える立場の人は、パートナーが出来ない部分を補う役割を押し付けられるように感じてしまいがちです。
そしてそれを、「相手はADHDでまともじゃないからしょうがない。私が頑張らないと」と思うことで
やり過ごそうとしてしまうのです。

そうすることによって、「やってあげてる」という気持ちが芽生え、
自分が相手よりも優位に立っているような錯覚に陥り、
時に母親のようにガミガミ口うるさく相手に指示や命令をしてしまうことになります。


いま、ADHDを支える立場のみなさん。
ADHDのパートナーに口うるさく「こうして」「ああして」と指示をしていませんか?
それが相手のためだからと信じ込んでしまっていませんか?

そのままでは、あなたもパートナーも疲れ果ててしまうかもしれません。





*病院を探すのも一苦労 おわりに


夫の病院が決まり、お薬が効き始めるのと反比例するように
私はもやもやを募らせるようになってしまいました。
それは、「無意識の優越感」に縛られて、ADHDを支えるということを根本から勘違いしてしまっていたからです。

いま、ADHDを支える立場の方。
ADHDを抱えるパートナーに「気をつけて!」「もっとちゃんとして!」などの声掛けをしていませんか?
もしかしたらADHDというものを若干誤解してしまっているかもしれません。
そして、以前の私と同じように、「無意識の優越感」に浸っているのかも…

ADHDを抱えるパートナーに対峙する時に、笑顔はありますか?


次回は、私がカサンドラに片足を突っ込んていたときのことを書きたいと思います。
【私の道のり】3*ストレスフル!

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