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はぴせ
元会社員の後期高齡者。自称平均的な日本人。札幌市出身、東京都在住。「心と体の健康維持・増進」を願い、求める極意は「自然体」で「頑張りすぎない程度に頑張って」日々を暮らすこと。
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2015年01月05日
A423・チンプンカンプン(珍文漢文)
1、「話し言葉」と「書き言葉」

私たち日本人は日本語を話し、日本語を読み書きしています。
当たり前!と言えば当たり前のことですが、明治の中頃まではそうでなかった!と言われると、若い人たちには「ちょっと驚き」ではないでしょうか。

「話し言葉」としての日本語は地方ごとに方言があってかなり違ってはいるものの、話せばわかる日本語ですが、「書き言葉(文章語)」が漢文とか日常語とかけ離れた文語であった頃は、漢文の素養を持った限られた人たち(自称・他称?知識人)の特権意識からか、「書き言葉」を上に見て、「話し言葉」を見下すような気風があった様です。

一般庶民にとって文語の文章は何を言っているのか訳が分からず、江戸っ子に言わせると
「ベランメー、何を言ってやがんのかチンプンカンプン(珍文漢文)でー」
といった案配であったとか。江戸に限らず、上方でも同じようなアンチ・チンプンカンブン気運があった由。(上方語源辞典:東京堂)

A421・「日記のこと」
https://fanblogs.jp/hapise/archive/555/0で、「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてすなり」(土佐日記)にふれました。当時、「日記は男が公的な記録を漢文で書いていた。紀貫之は女性を装って、ひらかなで書いた」ということで、1080年前(1000年+消費税相当80年)のことでした。
紀貫之は脱漢文、書き言葉平準化の先駆者であり、文化勲章か国民栄誉賞を贈られるべき存在であった様です。

チンプンカンプンが平安の昔から江戸時代、更には明治の中頃まで続いていた訳です。
一国の書き言葉(文章語)がチンプンカンプンであっては法律も経済も文化も国際化の流れに入っていくことは出来ない相談です。

今、私たちは日常の話し言葉と一体化した文章(文語)を極く当たり前のように使っています。これが如何に有難いことか! 恥ずかしながら改めて感じ入っているところです。

2、落語家と文化人

江戸期から明治にかけて「全ての人に共有される文章語」を模索する様々な試みがあった様です。それらの紆余曲折があって、結果として今日の日本の文章語が生まれたキーは何処にあったか?

司馬遼太郎さんは著書・街道を行く「本所深川散歩」で、「三遊亭園朝の噺(こばなし)が近代文章語成立の触媒として果した功績は極めて大きい」と述べています。

私が中学生だった頃(60数年前)、当時の高校入試はアチーブメントテストという形式で、ひたすら知識の詰め込みが求められていました。
「二葉亭四迷〜浮雲〜言文一致〜近代文学」と棒暗記していました。
このほか坪内逍遥、夏目漱石などが新しい文章語の推進功労者、文化人と一般には言われていますが、漱石は3代目柳家小さん、寄席から多くを学んだといいます。

二葉亭四迷は坪内逍遥から「円朝の落語通り書いてみてはどうか」と言われて書いたのが「浮雲」であり、自身でそれを「円朝ばり」といっているとか。
文章語が第1期の完成を見るのは明治30年代末の夏目漱石だろうと司馬遼太郎さんは前記の「本所深川散歩」で書いていますが、漱石は寄席から多くを学んだと言い、三代目柳家小さんを「天才」と礼賛していたといいます。

「文章の目的は達意にある」と漢文訓みくだし調の一般人には難解な文章語を書く徳富蘇峰が言い続け、
福沢諭吉は「サルでも読めるように」と言ったとか。(今、要職にある人がこんなことを言うと、例えば国会議員なら何とか委員会で議案審議をそっちのけにして非難合戦をし、三文マスコミはここぞとばかりに騒ぎ立てるのでしょうが、当時の大方の人たちは如何にも大人であった様です。話を戻します。)

日本人の誰もが読むことが出来、書くことが出来る近代的な「日本の書き言葉」の本当の元祖は円朝であり、志ん生であり、小さんであり、当時の寄席であったように思われます。
円朝、志ん生、小さんらは二葉亭四迷、坪内逍遥、夏目漱石ら文化人の話し言葉のお師匠さんであったと言えそうです。

当時の噺家の何人かは非常に大きな存在であったにもかかわらず、一部の自称文化人達の「噺家(はなし家)」への偏見に依るためか?この話は教科書では勿論のこと巷でもとんと聞くことはありませんでした。

二葉亭四迷、坪内逍遥、夏目漱石らお弟子さんたちの才覚もあって日本は近代化の道を進むことが出来ました。しかし真の功労者はお師匠さんたちではないか?!と思っていると、

「言葉なんていうやつはー、ええー、なんて言いますか、その〜、表彰とかなんとかとは関係ないんでございましてな・・」と言うかどうか? 懐かしい志ん生節が聞こえてくるような気がしました。

今年は「お師匠さんたちのDVDを探してみようか!」「何十年振りかに落語鑑賞をしてみようか」などと思ったりしています。

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