2014年07月26日
A404・「ガン検診無用論」を調べています(1)
「ガンの早期発見・早期治療」は当然のことと、
自分を含めて、日本人の多くは何の疑いもなく、こう信じているものと思っていました。
ところが「さにあらず!」
「早期発見・早期治療で寿命は延びない」
「逆に害になることもある」
との声が近年高まり、賛同する専門家が少なくないようです
・「ガンの早期発見・早期治療」を当然と思う多くの日本人の常識はマインドコントロールされた妄念なのか?
・行政が進める「健康診断」「検診」は延命効果なし、時には有害!というのは、奇をてらう無責任発言なのか?
・もしこれらが妥当性を欠くものならば、「ガンの早期発見・早期治療」を説き、検診を進めている行政や医療団体は何故反論しないのか? 国民の無用な混乱を拭おうとしないのか?
こんなことを思いながら、「無用ないしは有害論」を調べています。
自分が、或は身内が、この先、集団検診を受けるか、どうか
自分が、或は身内が、ガンと診断された時のいわゆるガンの三大治療(手術、抗がん剤、放射線)にどう対処するか?
自分なりに納得できるような結論を得ることは無理な相談かもしれないが、その時になってパニックにならない程度に、調べ、考えてみたいと思っています。
注目した文献
文献A;「長生きしたければがん検診は受けるな」(岡田正彦・新潟大学医学部教授)
文献B;「がん検診で死亡率は低下しない」 医学博士國香 清
『医学博士の健康ブログ』2013年10月10日
文献C;「 ガン検診、受けた人ほどガンになり、早死にする!」 (時空研ブログ)
たまたま目にしたこれら文献で「提起されている問題点」と「論点」を以下に転記(斜字)列記します。
提起されている問題点
1、早期発見・早期治療で寿命は延びない。
1-1 定期健診で死亡率は変わらない
(B)
18万人の患者を対象にして、血管死亡率への定期検診の有用性を調べた臨床研究(2012年、Krogsboll LT)で、
定期検診を受信した者と定期検診を受けなかった者とは、ガン死亡率に全く差がなかった。一般的な検診は、死亡率の低下には無意味だ。
ガン検診の表向きの名目は「早期にガンが発見できるので、死亡率が下がる」。
ガン検診が有効であるという神話に対して、殆どの日本人は疑いを持たないが、本当は意味がない。
その根拠を示す。
(1)卵巣ガンの検診
検診は、逆に死亡率を上げ、有害と報告されている(2011年 Buy)。
この研究は、55〜74歳の8万人の女性で、血液のCA-125 と経膣超音波検査が、年1回で6年間行われ、卵巣ガンでの死亡率(1年間に1万人当たり)は、
受診した人の群では 3,1で、
受診していない群では2,6人だった。
即ち、卵巣ガンの検診を受けた群の方が死亡率は高い。
その上、検診の偽陽性(本当はガンでないのにガンと判定される)の約3000人のうち3分の1の約1000人が外科的フォローアップを受けた結果、15%が深刻な合併症を発症した。
この人達は、検診を受けなければ健康で過ごせたはずだ。
卵巣ガン検診は、無意味というより有害なのである。
(2)乳ガン検診
乳ガン検診のマンモグラフィーも多くの女性が受診してるが、これも乳ガンの死亡率低下には寄与しないと報告されている。
乳ガンは、近年その死亡者数が増加していることから、女性の検診希望者が多くなっているが、デンマークの1997〜2006年の研究では、マンモグラフィーには乳ガンの死亡率を下げる効果は無いと報告されている。
さらにカナダの予防医学委員会でも、40歳代のマンモグラフィー検診は必要なしとの報告をしている。
実際、マンモグラフィーは偽陽性(本当はガンでないのにガンと判定される)の多い検査法で、この調査でも約3人に1人は偽陽性で、その内の10人に1人はバイオプシー(生検)を受けている。
マンモグラフィーによる放射線の被曝に加え、
偽陽性による精神的ストレスがある
患者にとってリスクは多くてもメリットは少ない。
(3)前立腺ガンの検査
前立腺ガンの検査としてPSAが汎用されているが、
2012年のオックスフォード大学の76,000人の研究では、前立腺ガンの死亡率を低下させないと報告されている。
前立腺ガンの累積発生率と死亡率は、どちらも検診を受けたグループで僅かに高いという逆の結果だった。即ち、定期的にPSAを測定しても、前立腺ガンを早期に発見して死亡率を下げることには寄与しない。
(参考)3-1項 ”生涯大きくならないガンが多い(ガンを抱えたまま天寿を全うする)”ご参照
この様に、ガン検診は病院の経営にとってメリットはあるが、患者にとっては危険が大きいことを知っておくべきだ。
(続く)
次回予定
・検診を定期的に受けていたグループは、受けなかったグループより死亡率が高い(仮題)
・ガン検診を受けた人ほどガンになり、早死にするリスクが大きい!(仮題)
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1、「日記・諸事寸話」
-・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(1)
2-1、「身体の健康」
-・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(2)
2-2、「運動」
-・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(3)
2-3、「食習慣・食生活」
-・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(4)
3、「心・頭脳の健康」
-・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(5)
4-1、「病気・傷害・医療」
-・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(6)
4-2、「糖尿病」
-・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(7)
5、「福祉・介護・看護」
「ジャンルなし」
-・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(8)
自分を含めて、日本人の多くは何の疑いもなく、こう信じているものと思っていました。
ところが「さにあらず!」
「早期発見・早期治療で寿命は延びない」
「逆に害になることもある」
との声が近年高まり、賛同する専門家が少なくないようです
・「ガンの早期発見・早期治療」を当然と思う多くの日本人の常識はマインドコントロールされた妄念なのか?
・行政が進める「健康診断」「検診」は延命効果なし、時には有害!というのは、奇をてらう無責任発言なのか?
・もしこれらが妥当性を欠くものならば、「ガンの早期発見・早期治療」を説き、検診を進めている行政や医療団体は何故反論しないのか? 国民の無用な混乱を拭おうとしないのか?
こんなことを思いながら、「無用ないしは有害論」を調べています。
自分が、或は身内が、この先、集団検診を受けるか、どうか
自分が、或は身内が、ガンと診断された時のいわゆるガンの三大治療(手術、抗がん剤、放射線)にどう対処するか?
自分なりに納得できるような結論を得ることは無理な相談かもしれないが、その時になってパニックにならない程度に、調べ、考えてみたいと思っています。
注目した文献
文献A;「長生きしたければがん検診は受けるな」(岡田正彦・新潟大学医学部教授)
文献B;「がん検診で死亡率は低下しない」 医学博士國香 清
『医学博士の健康ブログ』2013年10月10日
文献C;「 ガン検診、受けた人ほどガンになり、早死にする!」 (時空研ブログ)
たまたま目にしたこれら文献で「提起されている問題点」と「論点」を以下に転記(斜字)列記します。
提起されている問題点
1、早期発見・早期治療で寿命は延びない。
1-1 定期健診で死亡率は変わらない
(B)
18万人の患者を対象にして、血管死亡率への定期検診の有用性を調べた臨床研究(2012年、Krogsboll LT)で、
定期検診を受信した者と定期検診を受けなかった者とは、ガン死亡率に全く差がなかった。一般的な検診は、死亡率の低下には無意味だ。
ガン検診の表向きの名目は「早期にガンが発見できるので、死亡率が下がる」。
ガン検診が有効であるという神話に対して、殆どの日本人は疑いを持たないが、本当は意味がない。
その根拠を示す。
(1)卵巣ガンの検診
検診は、逆に死亡率を上げ、有害と報告されている(2011年 Buy)。
この研究は、55〜74歳の8万人の女性で、血液のCA-125 と経膣超音波検査が、年1回で6年間行われ、卵巣ガンでの死亡率(1年間に1万人当たり)は、
受診した人の群では 3,1で、
受診していない群では2,6人だった。
即ち、卵巣ガンの検診を受けた群の方が死亡率は高い。
その上、検診の偽陽性(本当はガンでないのにガンと判定される)の約3000人のうち3分の1の約1000人が外科的フォローアップを受けた結果、15%が深刻な合併症を発症した。
この人達は、検診を受けなければ健康で過ごせたはずだ。
卵巣ガン検診は、無意味というより有害なのである。
(2)乳ガン検診
乳ガン検診のマンモグラフィーも多くの女性が受診してるが、これも乳ガンの死亡率低下には寄与しないと報告されている。
乳ガンは、近年その死亡者数が増加していることから、女性の検診希望者が多くなっているが、デンマークの1997〜2006年の研究では、マンモグラフィーには乳ガンの死亡率を下げる効果は無いと報告されている。
さらにカナダの予防医学委員会でも、40歳代のマンモグラフィー検診は必要なしとの報告をしている。
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マンモグラフィーによる放射線の被曝に加え、
偽陽性による精神的ストレスがある
患者にとってリスクは多くてもメリットは少ない。
(3)前立腺ガンの検査
前立腺ガンの検査としてPSAが汎用されているが、
2012年のオックスフォード大学の76,000人の研究では、前立腺ガンの死亡率を低下させないと報告されている。
前立腺ガンの累積発生率と死亡率は、どちらも検診を受けたグループで僅かに高いという逆の結果だった。即ち、定期的にPSAを測定しても、前立腺ガンを早期に発見して死亡率を下げることには寄与しない。
(参考)3-1項 ”生涯大きくならないガンが多い(ガンを抱えたまま天寿を全うする)”ご参照
この様に、ガン検診は病院の経営にとってメリットはあるが、患者にとっては危険が大きいことを知っておくべきだ。
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