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はぴせ
元会社員の後期高齡者。自称平均的な日本人。札幌市出身、東京都在住。「心と体の健康維持・増進」を願い、求める極意は「自然体」で「頑張りすぎない程度に頑張って」日々を暮らすこと。
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2014年03月31日
A376・期待したい「水素発電」「水力発電」(2)

(前回)
1、日本はエネルギー輸入依存症、国土放射能汚染症という生活習慣病を患い、重症化の道を進むのだろうか?
2、期待したい「水素発電」

(今回)
3、期待したい「水力発電」

日本の発電電力量の構成比は福島原発事故が起こるまでは
原子力 29% 火力 62% 水力 8%
でした。また各設備の構成比はです。
原子力 20% 火力 61% 水力 19%
でした。

原発をフル稼働させ、水力発電設備の半分は稼働していなかったことが分かります。
この水力発電の設備が全て稼働できるなら、原発が0%となって発電量が落ち込んだ29%のうち11%は埋められる計算ですが、原発事故後も水力発電の比率は8%のままです。
設備の老朽化などの理由があるのかも知れません。発電コストが火力発電より高いとされているのかもしれません。

既存設備の整備と新規水資源開発で「水力発電」の発電量構成比を30%位にまで、或いはそれ以上に出来るのでは!と、期待しています。

以下、要点を列記します。

(1)既存設備の稼働率上げる。

既存設備は発電設備全体(福島原発事故前)の19%ですが発電量は8%のままです。
水力発電設備を整備、増強して、フル稼働できるならば10%程アップ出来る計算です。
純粋に、技術的に可能であるか不可能であるかをしかるべき研究所などで検証してほしいものです。

(2)未開発水資源を生かす。

再生可能エネルギーというと太陽光、風力、地熱ばかりで、水に話題が及ばないのは、いかにも不自然に思えます。

水力発電は実績もあり、技術は世界最高の水準でしょうし、水資源は豊富です。
短期間で、大量の発電量を確保できる点では「水力」が桁違いに優位だと見るのが自然だろうと思います。

・日本の年間の降水量は約6,400億m3(1981年から2010年までの30年間の平均値)で、その内約36% は蒸発散し、 残りの約64% 4,100億m3 が利用可能といわれます。
降水量が少ない年は、10年に1回程度発生する渇水年では約2,800億m3 と見られている由。

このうち実際に使用している水量は、2010年の取水量ベースで年間約815億m3 であり、利用可能水資源の約20%に当たり、残りの80%(約3,000 億m3)は海に流れたり、地下水になっていることになります。

水の利用(815億m3)内訳は、農業用水約65%、工業用水が約15%、生活用水が約20%だそうで、

水力発電は、水の流れのエネルギーを利用するもので、水を消費するものではないので、原理的にはこれら水利用の外数であり、上記4100億m3のうち海抜0m以上の所にある水が対象になります。即ち流れる水は水力発電のエネルギー源です。

利用可能水量(Q1+Q2+・・・=4100億m3)、Qiの海抜高さ=Hiとすると
Qi*Hiの総和が理論的発電量のベースとなりますが、実際には地形的な条件とか、人の生活との関わりなどで発電設備を設置できる場所が、ひいては新規開発可能発電量は制約されることになります。

水力発電を必要とする社会的合意、優先度如何で「開発可能水資源量」の数値は大きく変わってくるわけです。

(3)大きなダムをこれから10年も20年もかけて・・・という計画は時代にマッチせず、今後は中小規模の水力発電が主体とされます。地産地消の傾向が強まり、送電ロスは少なくなり、設備技術の進歩と合わせて全体効率は向上するとみられます。

「低炭素社会構築に貢献する水力発電の着実な開発実施に向けた提言」が新エネルギー産業会議水力委員会から出されています。(平成23年3月)

他の民間研究所からは、数年で現在の水力発電設備能力の2倍ほどの資源開発は可能!との見解が示されています。

行政、民間の真剣度如何で、水力発電設備能力を現在の19%を40%程に高めるだけの利用可能な水資源がある。と見ることが出来そうです。

更に発電量は現在は8%にとどまっているので、源設備の老朽化などで19%-8%=11%が直ちに発電量アップにはならないにしても、明日から数年先を目途に水力発電の比率が30数%になることを期待しても良さそうな感じです。

原発が30%から0%になっても、その減少分30%のうち約20数%を水力発電で代替え出来る計算で、前回述べた水素発電と合わせて、さらに太陽光、風力、地熱などの発電などを合わせると、原発なしでもやっていける体制が案外早い時期に確保出来るような気がしてきます。そうなって欲しいと願いもします

官民の電源開発のエネルギーを水力発電にも向けてほしいと願うのです。
暇人の夢談議、捕らぬ狸の皮算用と笑い捨てる筋ではないと思うのですが、如何でしょうか?

(4)法律の障壁を早々に取り除いてほしい

水力発電の開発を進めるとき、日本の法律が障壁になっている!とはよく聞くことです。

谷川での小規模発電を計画し申請をしたところ、「船舶の航行に支障ないことを証明する書類を完備せよ」と言われて、説明に何度も役所に行ったり、書類を書き直したり、数10日も無駄に過ごした。・・という落語か漫才のような話を聞いたことがありました。

前記の新エネルギー産業会議水力委員会提言に
・河川法に係る許認可手続きの簡素化
・自然公園法係る許認可手続きの簡素化
・森林法に係る許認可手続きの簡素化
を各論述べています。いずれも「・・迅速化を図る必要がある」としています。

現在の法律は大きなダムと大規模発電を念頭に置いての規制なのかとも思いますが、中小規模の発電では、自然環境への影響も、設備保全のための技術者の対応も、実態が大きく異なるはずです。

単に運用を見直す!だけではなく、法改正を行って欲しいと思います。

(5)報道の継続的なキャンペーンで「水力発電」が日の目を見るようにして欲しい

テレビ、新聞雑誌で報道される回数を比較すると、原発や太陽光発電に対して水力発電は1%にも満たないのではないかと思う位に、全く注目されていない様です。
性格?も地味ですので売り上げや選挙での集票効果を期待できないということでしょうか。

何時も繰り返し報道されることで人々の注目を集めるようになると、議員が集まってきて法改正や、推進活動への旗振りに手間暇をかけるようになるだろうと期待します。

新聞、テレビ、雑誌など各報道での継続的なキャンペーンを期待しています。

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