2017年11月10日
漫画『保安官エヴァンスの嘘 〜DEAD OR LOVE〜』1巻の感想とあらすじ
『保安官エヴァンスの嘘 〜DEAD OR LOVE〜』1巻の感想。
保安官エヴァンスの嘘 〜DEAD OR LOVE〜
著者:栗山 ミヅキ
掲載:週刊少年サンデー
1巻発売日:2017年9月15日
場所はアニリカ西部の荒野、強き者が掟であった開拓時代。この荒野には、あらゆる犯罪者が恐れる凄腕の保安官がいた。
その男の名、エルモア・エヴァンス。常にクールで冷静沈着、努力の末に身に付けた銃の腕前は超一流、町の人間からの信望も厚い頼れる男。しかし、彼が保安官になった理由は、町の平和を強く望んでいたわけでもなければ、犯罪者を深く憎む心があったわけでもなく、とにかく"女からモテたい”――そんな揺るぎないオスとしての欲望のため。
保安官になればモテる。その一心で父の教えに習って自分を磨き続け、一流の保安官になったエヴァンスであったが、いまだに彼女いない歴=年齢・・・。
モテないわけではない。イイ雰囲気にもなる。だが、なぜか毎回色んな偶然が重なることで誤解が生じ、さらに大事なところでカッコつけてしまうため想いを伝えることは叶わず、悲しみという弾丸がエヴァンスの胸を貫いていく。
「モテたい!」・・・ただひとつの確固たる目的を胸に、クールに決める最強保安官の残念な西部劇がいま幕を開ける。
銃の腕前は超一流、だけど年齢=彼女いない暦の最強保安官が、クールな仮面の下にモテたい下心を忍ばせながら、父親譲りのモテ持論に習って行動するも、様々な要素が絡まって中々上手くいかない哀愁漂う荒野の物語。
孤高で最強の保安官が繰り広げる西部喜劇。帯での謳い文句は『「恋愛?興味ないな」・・・・・・・・嘘だ。本当はモテたい・・・・・・切実に。』。週刊少年漫画雑誌「週刊少年サンデー」の2017年20号にて連載開始。
作者は「2013年 少年サンデーまんがカレッジ」にて『天使のはしご』で佳作を受賞した漫画家・栗山ミヅキ(くりやま みづき)先生。
誤解や勘違いが生み出すしっちゃかめっちゃかなコメディコメディ展開って面白くないですか?私の中では結構有名だと思ってるんですけど、アメリカ・カナダ合作のホラーコメディ映画『タッカーとデイル』はかなりツボりました。タイトルにもなってる主人公2人組のツイてなさ、腹抱えて笑えたので是非観て欲しいです。
漫画での勘違いコメディもいろんな形がありますね。ぱっと思い浮かぶところでは、『ばらかもん』のスピンオフ『はんだくん』がまさにそれ。主人公を含め、みんながみんな勘違い爆発させてる様が笑えました。種類として似てるところでは、『古見さんは、コミュ症です。』もそれ系にあたると思います。
あと、バトル・アクション系で見られる、本来の実力とそぐわない強者・弱者として勘違いされるというのもありますね。代表的なところでは『ワンパンマン』が有名。最近ここで紹介した中であげるなら、『魔入りました!入間くん』も個人的にはおすすめです。
さて、本日紹介させていただく一冊『保安官エヴァンスの嘘』という漫画も、そんな勘違いコメディ要素が含まれた作品になってます。
簡単に内容を説明しますと、「モテたい!」一心で子供の頃から努力を積み重ねてきた主人公は、最強のイケテル保安官に成長した・・・・はずだったのだが、未だ女性との交際経験ゼロ。様々な美しき女性たちと巡り合い、ちょっとはイイ雰囲気になりながらも、勘違いや誤解が重なったり、かっこつけ過ぎたことが裏目に出たりして、結局最後は哀しきオチで締めくくられるお話。
西部劇ではなく、西部“喜”劇。帯にもしっかり目を通しておかないと、イケてる感じの表紙だけだったら騙されてしまいそうです。ハードボイルド系かと予想させておいてのギャグ・・・からのラブコメです。
時は、法と秩序がまだ弱く、犯罪が横行していたアメリカの西部開拓時代。
主人公は表紙で女をはべらかしているように見える真ん中の男「エルモア・エヴァンス」。開拓地の町で保安官を務める彼は、この地の凶悪な犯罪者たちすら恐れおののく超一流の凄腕ガンマン。
金にも名誉にも靡かず、常に冷静沈着、磨き上げた銃の腕を持って犯罪者たちを裁いていく頼れる男。しかし、そのクールな仮面の下にあったのは、「モテたい!」という強き願望。
父親から数々の武勇伝を聞いて育ったエヴァンスは、いつしか自分も父のようにモテたいと思うように。その父に「『ガンマンはイケてる』。この世の心理だ・・・」と言われ、努力の末に最強のガンマンへと成長。
だがしかし、教え通りならモテ街道まっしぐらだったはずのエヴァンスは、「彼女いない暦=年齢」を現在進行形で更新中。
顔はそこそこイケてる、銃の腕前は超一流、生活は安定し、町の住民たちからは尊敬を集めています。本人の意志も強く、美女とのエンカウト率も高いので、これで恋人を作れないことの方が不思議。
なのだけど、いつも不運な出来事が重なり、さらに誤解や勘違いも生じてしまうことで、エヴァンスのイケてるはずの日常はコメディへと転じてしまうわけです。
あと、かっこつけ過ぎて想いを伝える前に終幕してしまうのも大きい。まあ、その原因のほとんどが父親なのですけど。エヴァンスが女絡みで窮地に陥ると、決まって父・カートの回想が挟まれ、何の根拠があるのかも分からないどうしようもないモテの教えを語ってきます。普通なら一笑に付すようなくだらないこと。でも、なぜかエヴァンスは父を盲信しているため、その教え通りの振る舞いをするという。それで未だに彼女が出来ないのだから、少しは怪しんでもいいと思うのだけど、エヴァンスはちょっと天然でもあるのです。
ここまでの内容だと、エピソードごとにゲストヒロインを登場させる一話完結のギャグモノと思われるかもしれませんが、実はメインヒロインらしき存在も登場します。
それは、賞金稼ぎ「フィービー・オークレイ」という女キャラ。天才的な射撃の腕を持つも、大会でエヴァンスに土を付けられたことがきっかけで、彼をライバル視しています。オークレイをたった一言で表すなら、「女版エヴァンス」。エヴァンスと同じで、強いんだけど、恋愛ごとが絡むとヘッポコになる残念な生娘。
バラしてしまうと、彼女はエヴァンスに惚れてます。完全にその想いを自覚しきれていないところはありながらも、「向こうにその気があるのなら・・・」とは思っていて、それはエヴァンスも同じだったりします。しかし、何分恋愛経験ゼロの2人なため、これまた絶妙に噛み合わないというのがお決まりの流れです。
しかし、他のキャラとは悲しき別れになっても、オークレイに限ってはそれがなく、エヴァンスへの高感度もどんどん上昇。ほんと・・・・さっさとくっつけよと言いたい。
こんな感じで、モテたいかっこつけ保安官と美女たちが繰り広げるウエスタンコメディ『保安官エヴァンスの嘘 〜DEAD OR LOVE〜』1巻の紹介でした。
エヴァンスとゲストヒロインたちとのギャグ、そしてオークレイとのラブコメを楽しむ喜劇漫画です。読みやすい一話完結構成で、キャラクターはどれも個性的で女の子は可愛く、何よりも設定勝ちなところがありますね。西部劇でありながら人の死をほとんど描いてないのも気楽に読める要因。
主人公が応援したい気持ちにさせる嫌味のないカッコイイキャラなのも良いです。ただ、応援しながらも、「どうせまたムリなんだろうな」と、オチを期待してる自分がいるのも確かです。
主人公の動機は一目瞭然なので彼の振る舞いには説得力があって分かり易い。そして、動機と手段の噛み合わない様子や、メインの2人がこの地では最強クラスだからこそ成立するコメディ展開が笑わせてくれました。
エヴァンスとオークレイの掛け合いは今後も楽しみです。あと、他のゲストキャラたちが再登場しても不思議ではないので、その辺りもちょっと期待してみようと思います。最後に一言、オークレイ可愛い、以上。
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保安官エヴァンスの嘘 〜DEAD OR LOVE〜
著者:栗山 ミヅキ
掲載:週刊少年サンデー
1巻発売日:2017年9月15日
あらすじ・概要
場所はアニリカ西部の荒野、強き者が掟であった開拓時代。この荒野には、あらゆる犯罪者が恐れる凄腕の保安官がいた。
その男の名、エルモア・エヴァンス。常にクールで冷静沈着、努力の末に身に付けた銃の腕前は超一流、町の人間からの信望も厚い頼れる男。しかし、彼が保安官になった理由は、町の平和を強く望んでいたわけでもなければ、犯罪者を深く憎む心があったわけでもなく、とにかく"女からモテたい”――そんな揺るぎないオスとしての欲望のため。
保安官になればモテる。その一心で父の教えに習って自分を磨き続け、一流の保安官になったエヴァンスであったが、いまだに彼女いない歴=年齢・・・。
モテないわけではない。イイ雰囲気にもなる。だが、なぜか毎回色んな偶然が重なることで誤解が生じ、さらに大事なところでカッコつけてしまうため想いを伝えることは叶わず、悲しみという弾丸がエヴァンスの胸を貫いていく。
「モテたい!」・・・ただひとつの確固たる目的を胸に、クールに決める最強保安官の残念な西部劇がいま幕を開ける。
銃の腕前は超一流、だけど年齢=彼女いない暦の最強保安官が、クールな仮面の下にモテたい下心を忍ばせながら、父親譲りのモテ持論に習って行動するも、様々な要素が絡まって中々上手くいかない哀愁漂う荒野の物語。
孤高で最強の保安官が繰り広げる西部喜劇。帯での謳い文句は『「恋愛?興味ないな」・・・・・・・・嘘だ。本当はモテたい・・・・・・切実に。』。週刊少年漫画雑誌「週刊少年サンデー」の2017年20号にて連載開始。
作者は「2013年 少年サンデーまんがカレッジ」にて『天使のはしご』で佳作を受賞した漫画家・栗山ミヅキ(くりやま みづき)先生。
紹介・感想
誤解や勘違いが生み出すしっちゃかめっちゃかなコメディコメディ展開って面白くないですか?私の中では結構有名だと思ってるんですけど、アメリカ・カナダ合作のホラーコメディ映画『タッカーとデイル』はかなりツボりました。タイトルにもなってる主人公2人組のツイてなさ、腹抱えて笑えたので是非観て欲しいです。
漫画での勘違いコメディもいろんな形がありますね。ぱっと思い浮かぶところでは、『ばらかもん』のスピンオフ『はんだくん』がまさにそれ。主人公を含め、みんながみんな勘違い爆発させてる様が笑えました。種類として似てるところでは、『古見さんは、コミュ症です。』もそれ系にあたると思います。
あと、バトル・アクション系で見られる、本来の実力とそぐわない強者・弱者として勘違いされるというのもありますね。代表的なところでは『ワンパンマン』が有名。最近ここで紹介した中であげるなら、『魔入りました!入間くん』も個人的にはおすすめです。
さて、本日紹介させていただく一冊『保安官エヴァンスの嘘』という漫画も、そんな勘違いコメディ要素が含まれた作品になってます。
簡単に内容を説明しますと、「モテたい!」一心で子供の頃から努力を積み重ねてきた主人公は、最強のイケテル保安官に成長した・・・・はずだったのだが、未だ女性との交際経験ゼロ。様々な美しき女性たちと巡り合い、ちょっとはイイ雰囲気になりながらも、勘違いや誤解が重なったり、かっこつけ過ぎたことが裏目に出たりして、結局最後は哀しきオチで締めくくられるお話。
西部劇ではなく、西部“喜”劇。帯にもしっかり目を通しておかないと、イケてる感じの表紙だけだったら騙されてしまいそうです。ハードボイルド系かと予想させておいてのギャグ・・・からのラブコメです。
時は、法と秩序がまだ弱く、犯罪が横行していたアメリカの西部開拓時代。
主人公は表紙で女をはべらかしているように見える真ん中の男「エルモア・エヴァンス」。開拓地の町で保安官を務める彼は、この地の凶悪な犯罪者たちすら恐れおののく超一流の凄腕ガンマン。
金にも名誉にも靡かず、常に冷静沈着、磨き上げた銃の腕を持って犯罪者たちを裁いていく頼れる男。しかし、そのクールな仮面の下にあったのは、「モテたい!」という強き願望。
父親から数々の武勇伝を聞いて育ったエヴァンスは、いつしか自分も父のようにモテたいと思うように。その父に「『ガンマンはイケてる』。この世の心理だ・・・」と言われ、努力の末に最強のガンマンへと成長。
だがしかし、教え通りならモテ街道まっしぐらだったはずのエヴァンスは、「彼女いない暦=年齢」を現在進行形で更新中。
顔はそこそこイケてる、銃の腕前は超一流、生活は安定し、町の住民たちからは尊敬を集めています。本人の意志も強く、美女とのエンカウト率も高いので、これで恋人を作れないことの方が不思議。
なのだけど、いつも不運な出来事が重なり、さらに誤解や勘違いも生じてしまうことで、エヴァンスのイケてるはずの日常はコメディへと転じてしまうわけです。
あと、かっこつけ過ぎて想いを伝える前に終幕してしまうのも大きい。まあ、その原因のほとんどが父親なのですけど。エヴァンスが女絡みで窮地に陥ると、決まって父・カートの回想が挟まれ、何の根拠があるのかも分からないどうしようもないモテの教えを語ってきます。普通なら一笑に付すようなくだらないこと。でも、なぜかエヴァンスは父を盲信しているため、その教え通りの振る舞いをするという。それで未だに彼女が出来ないのだから、少しは怪しんでもいいと思うのだけど、エヴァンスはちょっと天然でもあるのです。
ここまでの内容だと、エピソードごとにゲストヒロインを登場させる一話完結のギャグモノと思われるかもしれませんが、実はメインヒロインらしき存在も登場します。
それは、賞金稼ぎ「フィービー・オークレイ」という女キャラ。天才的な射撃の腕を持つも、大会でエヴァンスに土を付けられたことがきっかけで、彼をライバル視しています。オークレイをたった一言で表すなら、「女版エヴァンス」。エヴァンスと同じで、強いんだけど、恋愛ごとが絡むとヘッポコになる残念な生娘。
バラしてしまうと、彼女はエヴァンスに惚れてます。完全にその想いを自覚しきれていないところはありながらも、「向こうにその気があるのなら・・・」とは思っていて、それはエヴァンスも同じだったりします。しかし、何分恋愛経験ゼロの2人なため、これまた絶妙に噛み合わないというのがお決まりの流れです。
しかし、他のキャラとは悲しき別れになっても、オークレイに限ってはそれがなく、エヴァンスへの高感度もどんどん上昇。ほんと・・・・さっさとくっつけよと言いたい。
こんな感じで、モテたいかっこつけ保安官と美女たちが繰り広げるウエスタンコメディ『保安官エヴァンスの嘘 〜DEAD OR LOVE〜』1巻の紹介でした。
エヴァンスとゲストヒロインたちとのギャグ、そしてオークレイとのラブコメを楽しむ喜劇漫画です。読みやすい一話完結構成で、キャラクターはどれも個性的で女の子は可愛く、何よりも設定勝ちなところがありますね。西部劇でありながら人の死をほとんど描いてないのも気楽に読める要因。
主人公が応援したい気持ちにさせる嫌味のないカッコイイキャラなのも良いです。ただ、応援しながらも、「どうせまたムリなんだろうな」と、オチを期待してる自分がいるのも確かです。
主人公の動機は一目瞭然なので彼の振る舞いには説得力があって分かり易い。そして、動機と手段の噛み合わない様子や、メインの2人がこの地では最強クラスだからこそ成立するコメディ展開が笑わせてくれました。
エヴァンスとオークレイの掛け合いは今後も楽しみです。あと、他のゲストキャラたちが再登場しても不思議ではないので、その辺りもちょっと期待してみようと思います。最後に一言、オークレイ可愛い、以上。
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