2017年08月11日
漫画『三十路飯』1巻の感想とあらすじ 三十路女性による外食グルメガイド
『三十路飯』1巻の感想。
三十路飯
著者:伊藤 静
掲載:ヒバナ
1巻発売日:2016年2月12日
建築事務所で働く高山日向(たかやま ひなた)、気づけば既に32歳、人生の曲がり角にさしかかった独身女。毎日頑張ってるはずの仕事はどうにも上手く噛み合わず、遠距離になってしまった彼氏との関係はちょっと微妙で、同じことを繰り返す日々に焦りを感じながら過ごしていた。
でも、どんなに悩んでいてもごはんは必要。ひとりぼっちでさびしい夜も、心が折れそうになったときも、恋人とうまくいかなかった日も、いつも心と体に癒しを与えてくれるのは美味しいごはん。
何歳になろうと疲れてしまう時は当然ある。そんなときは、足を運んだお店の料理を食べ、心と体の元気を取り戻していく高山だった。
人生の曲がり角に立った独身アラサー女性が、仕事や遠距離恋愛に追われて心身共に疲れつつも、立ち寄った様々な飲食店の美味しいごはんで元気と生活のハリをちょっと取り戻すお話。
三十路女が実在の料理店を巡る東京ナイトグルメガイド。帯での謳い文句は「三十路には、飯を食うしかない、夜がある。」。月刊漫画誌「ヒバナ」にて2015年から連載されていた作品。
作者は第45回ちばてつや賞一般部門にて大賞を受賞している女性漫画家・伊藤静(いとう しずか)先生。現在は漫画ゴラクのwebエッグにて『山田飯』を連載中。
もうかなり長いことグルメ漫画を追い続けていますが、人の「食」へ対する欲求に底がないように、ちょっと氾濫してる感はありながらも一向にその熱が冷める気配は見えませんね。食への需要の高さはもちろんのこと、多様性のあるジャンルなので読者層をあまり選ばない点も、高い人気を維持してる理由としては大きいかと。
そして、増えてる傾向の1つとして、大人女性を主人公に据えたグルメ漫画があげられると思います。『忘却のサチコ』をはじめ、『ワカコ酒』や『ごほうびごはん』など、大なり小なり女性に共感を抱かせながら読ませると同時に、男性にも興味深い内容とあって、なかなか楽しませてもらえる作品ばかり。
今回紹介させていただく漫画『三十路飯』も、その名の通りアラサー女性が主人公のグルメ漫画になってます。
はい、今回はこのブログでも定期的に紹介してるメシ漫画です。もしかしたら食傷気味かもしれませんけどよければお付き合いください。
ざっくり説明しますと、独身アラサー女性の主人公が、行き詰まった日常の中で恋や仕事に悩みながらも、立ち寄った料理店のごはんで癒しと活力を得ていく話。
タイトルと作品の謳い文句から受ける印象そのままの内容でして、グルメに関してはお家ごはんではなく「外食グルメ」。そして、主人公なかなか崖っぷちに立っている女性でした。
主人公は建築事務所で設計のお仕事をしている女性・高山日向(たかやま ひなた)。気づけば人生の曲がり角である32歳、気合を入れてがむしゃらに仕事をがんばってる風だけど、本当は今の自分に焦ってるだけ。
恋人はいます。でも、その彼氏は大阪へ赴任してしまったために、現在は遠距離恋愛中、しかも・・・。その一方で、何かと気づかってくれる幼馴染の男友達・景ちゃんもいます。
このように、仕事も恋も噛み合わなくて足はむくみでパンパンの、浮いたり沈んだりしている悩み多き女性が主人公です。
そんな高山さんが、疲れたときに外食で寂しいお腹と心を満たし、癒され、元気を貰い、沈んでいた顔を綻ばせていく・・・という内容。
高山さんはおひとりであることにためらいながらも勇気を出して入店し、そのお店で「美味しいごはん」と「人」と出会い、ほっこり気分にひたひたと浸っています。
分かる。私はまだそこには乗っていないとはいえ、片手の指を何本か数えればいよいよアラサーの仲間入り。まあ、男と女でもだいぶ違うんでしょうが、どちらの性別でもどんな年代でもその時の悩みはあるもの。嫌なことあった日でも、試しに立ち寄ってみたお店で美味しいごはんに出会えると、不思議と悩みも和らいで気持ちを改めることができ、年齢を重ねるごとに食べることへの楽しさが増してるようにも感じますね。
高山さんが本当に美味しそうに食べるので気持ちよく、主人公の脳内でキャラクターにされた食材が色々語りかけてくるという演出も面白かったです。
この作品の大きな特徴としましては、高山さんが訪れるお店は東京に実在している料理店であるということ。グルメガイドとしてもお役立ちの作品になってます。
1話で登場した中野にある立ち飲み居酒屋「おかやん」をはじめ、主人公の幼馴染である景ちゃんが働いてる設定の江古田にある居酒屋「竹山(たけさん)」や、神田にあるジビエ肉を堪能できる焼肉店「焼ジビエ 罠 神田」などなど。
このように、実際に行ってみる楽しみもあるにはあるのですが、こういうのって地方にいる人間からするとちょっと拷問だったりもするわけですよね。江古田「南湖(なんご)」の餃子は美味しそうですし、自分モツが好きなので人形町「もつ鍋 やましょう」にも是非行ってみたい。
東京在住の方や、遊びでも出張でも訪れる機会のある人は、試しに行ってみるのも良いかも。
本日は、にっちもさっちもいかないアラサー女性が外食グルメで癒される漫画『三十路』1巻の紹介でした。特に大人読者に共感を得られる内容だったと思います。
おひとりで気ままに料理とお酒を嗜む『ワカコ酒』に、ドラマ性を加えたような作品とも言えそう。この作品はもちろんグルメが一番の見所ではあるのですが、ただ美味しいものを食べさせているだけの話ではなく、高山という女性の人間ドラマも大いに楽しめる漫画です。そして、そのドラマが飯の旨さをより引き立ている内容でもありました。
1巻でちゃんとまとまってるんですけど、好評を得て連載再開して2巻も発売され、秋には完結の3巻も発売されるとのことなので、とても楽しみにしてます。
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三十路飯
著者:伊藤 静
掲載:ヒバナ
1巻発売日:2016年2月12日
あらすじ・概要
建築事務所で働く高山日向(たかやま ひなた)、気づけば既に32歳、人生の曲がり角にさしかかった独身女。毎日頑張ってるはずの仕事はどうにも上手く噛み合わず、遠距離になってしまった彼氏との関係はちょっと微妙で、同じことを繰り返す日々に焦りを感じながら過ごしていた。
でも、どんなに悩んでいてもごはんは必要。ひとりぼっちでさびしい夜も、心が折れそうになったときも、恋人とうまくいかなかった日も、いつも心と体に癒しを与えてくれるのは美味しいごはん。
何歳になろうと疲れてしまう時は当然ある。そんなときは、足を運んだお店の料理を食べ、心と体の元気を取り戻していく高山だった。
人生の曲がり角に立った独身アラサー女性が、仕事や遠距離恋愛に追われて心身共に疲れつつも、立ち寄った様々な飲食店の美味しいごはんで元気と生活のハリをちょっと取り戻すお話。
三十路女が実在の料理店を巡る東京ナイトグルメガイド。帯での謳い文句は「三十路には、飯を食うしかない、夜がある。」。月刊漫画誌「ヒバナ」にて2015年から連載されていた作品。
作者は第45回ちばてつや賞一般部門にて大賞を受賞している女性漫画家・伊藤静(いとう しずか)先生。現在は漫画ゴラクのwebエッグにて『山田飯』を連載中。
感想
もうかなり長いことグルメ漫画を追い続けていますが、人の「食」へ対する欲求に底がないように、ちょっと氾濫してる感はありながらも一向にその熱が冷める気配は見えませんね。食への需要の高さはもちろんのこと、多様性のあるジャンルなので読者層をあまり選ばない点も、高い人気を維持してる理由としては大きいかと。
そして、増えてる傾向の1つとして、大人女性を主人公に据えたグルメ漫画があげられると思います。『忘却のサチコ』をはじめ、『ワカコ酒』や『ごほうびごはん』など、大なり小なり女性に共感を抱かせながら読ませると同時に、男性にも興味深い内容とあって、なかなか楽しませてもらえる作品ばかり。
今回紹介させていただく漫画『三十路飯』も、その名の通りアラサー女性が主人公のグルメ漫画になってます。
はい、今回はこのブログでも定期的に紹介してるメシ漫画です。もしかしたら食傷気味かもしれませんけどよければお付き合いください。
ざっくり説明しますと、独身アラサー女性の主人公が、行き詰まった日常の中で恋や仕事に悩みながらも、立ち寄った料理店のごはんで癒しと活力を得ていく話。
タイトルと作品の謳い文句から受ける印象そのままの内容でして、グルメに関してはお家ごはんではなく「外食グルメ」。そして、主人公なかなか崖っぷちに立っている女性でした。
主人公は建築事務所で設計のお仕事をしている女性・高山日向(たかやま ひなた)。気づけば人生の曲がり角である32歳、気合を入れてがむしゃらに仕事をがんばってる風だけど、本当は今の自分に焦ってるだけ。
恋人はいます。でも、その彼氏は大阪へ赴任してしまったために、現在は遠距離恋愛中、しかも・・・。その一方で、何かと気づかってくれる幼馴染の男友達・景ちゃんもいます。
このように、仕事も恋も噛み合わなくて足はむくみでパンパンの、浮いたり沈んだりしている悩み多き女性が主人公です。
そんな高山さんが、疲れたときに外食で寂しいお腹と心を満たし、癒され、元気を貰い、沈んでいた顔を綻ばせていく・・・という内容。
高山さんはおひとりであることにためらいながらも勇気を出して入店し、そのお店で「美味しいごはん」と「人」と出会い、ほっこり気分にひたひたと浸っています。
分かる。私はまだそこには乗っていないとはいえ、片手の指を何本か数えればいよいよアラサーの仲間入り。まあ、男と女でもだいぶ違うんでしょうが、どちらの性別でもどんな年代でもその時の悩みはあるもの。嫌なことあった日でも、試しに立ち寄ってみたお店で美味しいごはんに出会えると、不思議と悩みも和らいで気持ちを改めることができ、年齢を重ねるごとに食べることへの楽しさが増してるようにも感じますね。
高山さんが本当に美味しそうに食べるので気持ちよく、主人公の脳内でキャラクターにされた食材が色々語りかけてくるという演出も面白かったです。
この作品の大きな特徴としましては、高山さんが訪れるお店は東京に実在している料理店であるということ。グルメガイドとしてもお役立ちの作品になってます。
1話で登場した中野にある立ち飲み居酒屋「おかやん」をはじめ、主人公の幼馴染である景ちゃんが働いてる設定の江古田にある居酒屋「竹山(たけさん)」や、神田にあるジビエ肉を堪能できる焼肉店「焼ジビエ 罠 神田」などなど。
このように、実際に行ってみる楽しみもあるにはあるのですが、こういうのって地方にいる人間からするとちょっと拷問だったりもするわけですよね。江古田「南湖(なんご)」の餃子は美味しそうですし、自分モツが好きなので人形町「もつ鍋 やましょう」にも是非行ってみたい。
東京在住の方や、遊びでも出張でも訪れる機会のある人は、試しに行ってみるのも良いかも。
本日は、にっちもさっちもいかないアラサー女性が外食グルメで癒される漫画『三十路』1巻の紹介でした。特に大人読者に共感を得られる内容だったと思います。
おひとりで気ままに料理とお酒を嗜む『ワカコ酒』に、ドラマ性を加えたような作品とも言えそう。この作品はもちろんグルメが一番の見所ではあるのですが、ただ美味しいものを食べさせているだけの話ではなく、高山という女性の人間ドラマも大いに楽しめる漫画です。そして、そのドラマが飯の旨さをより引き立ている内容でもありました。
1巻でちゃんとまとまってるんですけど、好評を得て連載再開して2巻も発売され、秋には完結の3巻も発売されるとのことなので、とても楽しみにしてます。
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