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2024年01月14日

917番:「アルルの女」(1)(教科書より)


DAUDET & MAUPOASDSANT
『ドーデとモーパッサン』(駿河台出版社)

収容作品=「アルルの女」「星」「初雪」「幸福」の4つ



★ドーデ(1840-1897)から読み始めます.

ドーデ短編集『風車小屋だより』から

  『アルルの女』

ドーデの短編集から「アルルの女」を読みます.テキストは
駿河台出版社の「DAUDET & MAUPASSANT」
これは訳文がついていないので、対訳書のほうが学習しやすい
かもしれません.入手可能な対訳書は次の通りです:



@ 東京第三書房、フランス名作対訳双書X 『ドーデ短編選集』
A 大学書林語学文庫 ドーデー『風車小屋だより』
B 評論社 ニューメソッド 仏文対訳シリーズ3『ドーデー短編
 集』


ド−デの『アルルの女』は後に戯曲としてドーデ自身が1872年に
も描いています.これから読むのはそのもととなっている原形のほ
うです.原形の素朴さを味わってみましょう.



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 

L'ARLÉSIENNE
アルルの女(1)


−−−−−−−−−−【1】−−−−−−−−−−−−−−−−−−

Pour aller au village, en descendant de mon
moulin, on passe devant un mas bâti près de
la route au fond d' une grande cour plantée de
micocouliers.


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
私の風車小屋を下りて、村へ行くには、道の近くに建て
られ、榎の植わった大きな庭の奥にある一軒の「農家」
の前を通って行くのである.


−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−−
          
L'Arlésienne : Arles の女 男はl'Arlésien
Arles:(アルル)は南フランスの古い町
 現在は観光地として知られており、ローマ時代の遺跡、
 円形競技場があります.その他ゴッホの描いたカフェ
 テリアが今も尚営業しています.テキスト解説による
 と、古代ギリシャの植民地で、のちローマが支配し、
 競技場、劇場、水道、共同浴場などを作り、その遺跡
 が今も残る、と書かれています.
mas:[マ、マース] 南仏プロヴァンス地方の方言で農家を
 指す言葉.
de micocouliers: 前置詞 de のあとでは冠詞 du, de la, des は
 重複を避けるため省略されます.意味は「えのき」.
 南フランスに多いのだそうです. 
micocoulier (m) 榎(えのき)[ニレ科の落葉樹] 
もう一度冠詞抜き、単数原形であげておきます.
ménager:プロヴァンス地方の方言.「富裕な農家」、
 「小地主」.
Provence:「プロヴァンス地方」.フランス南部の地中海
 に面した地方.



.−−−−−−−−−−−≪解説≫−−−−−−−−−−−−−−−−−−
           

@ bâti près de la route  道のそばに建てられた
A au fond d'une grande cour 大きな庭の奥に 
B plantée de micocouliers. 榎が植えられた

これらの句がどこに掛かるかで意味が
取れるかどうかの分かれ目になります。

@とAはun mas (農家)にかかります。

un mas bâti près de la route  
  道のそばに建てられた農家であり、かつ
  
  un mas bâti au fond d'une grande cour
  大きな庭の奥に建てられた農家
のことである.

  BはAの d'une grande cour にかかります。

d'une grande cour plantée de micocouliers 
  榎が植えられた大きな庭

機械的に後ろから訳し上げていけば、おかしくなります.
ちなみに機械的に訳せば
「 私の風車小屋を下りて、村へ行くには、
榎が植えられた大きな庭の奥にある道の傍らに建てら
 れた」農家の前を通る・・・
 ことになるのですが、
  ≪庭の奥に道があったのでは、通ることができません.≫

★最後に d'une grande cour plantée de micocouliers
「榎が植えられた大きな庭」について、もういち度。
de micocouliers は 前置詞 de + des micocouliers が
簡略されたもの。というより
前置詞 de のあとでは、冠詞 du, de la, des, は
重複をさけるため省略される。

boulevard de marronniers マロニエの植わった大通り
Elle a planté son jardin de rosiers.
彼女は自分の庭にバラの木を植えた。



916番:「おとうと」の学習が終わったので「アルルの女」を復習しましょう

「おとうと」のあと、どうするか考えていましたが、ない頭で考えても結論は
でませんでした.
最近買った、訳文のないテキストに以前学習した「アルルの女」が入っていまし
たので、復習をしながら、このテキスト解説も書き入れて補填し、よりパーフェ
クトを目指して復習しましょう.復習するは我にあり!


授業用テキスト「ドーデ短編集から」

  『アルルの女』

「ドーデとモーパッサン」というテキストを見つけまし
た.訳文がついておりません.翻訳がなければ、学習と
しては困りますが、幸いなことに、「アルルの女」は、
すでに以前学習した「対訳双書」の中に訳文があります
ので、復習を兼ねて学習しましょう. このテキストは
アマゾンで購入したもので、「アルルの女」の他に、
「星」、それからモーパッサンの「初雪」と「幸福」が
収められています.
 おそらく高校や大学の授業で実際に使われているテキ
ストのようです.初級文法を終えた人向きのテキストの
ようです.ということで、ここに文部省不認可「ゴタぴ
ょん高校」2年生の教室、フランス語の授業を始めます.
テキストは1540円(アマゾン価格)検索は「ドーデ
とモーパッサン」(駿河台出版社) 中高生の教科書大
のサイズです.お買い求めになる前に、もう一度申し上
げます.訳文がついておりません.
 たとえば自転車に乗る練習をする人が、コマの付いて
いない自転車で練習するようなものです.転んで手足に
怪我をする覚悟でお願いいたします.
 オロナイン軟膏は同じくアマゾンで1444円でございま
す.(決してアマゾンの回し者ではありませんので)

★ドーデ(1840-1897)から読み始めます.ドーデのお顔
はこのブログでは載せられませんが、とてもやさしそう
なお顔です.羊さんのようなお顔.見つめていると
「メェー」と鳴き出しそうです.

2024年01月13日

915番:ロンドリ姉妹(9)


ロンドリ姉妹(9)


−−−−−−−−−−【9】−−−−−−−−−−−−−−−−−

− Je tiens à mon lit plus qu' à tout. Il est le
sanctuaire de la vie. On lui livre nue sa chair
fatiguée pour qu' il la ranime et la repose dans
la blancheur des draps et dans la chaleur des
duvets.


−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

−−ぼくは何にもまして、ベッドにこだわりがある.
ベッドは生活の聖域である.人はベッドに裸になった
彼の疲れた肉体を委ねて、シーツの純白無垢の中で、
羽毛の温かさの中で、その肉体を蘇生させ、憩わせる
のだ. 


−−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−−−−−

tiens à:(直現1単) < tenir à ~:〜にこだわる
sanctuaire:(m) (教会、神殿の)聖域、内陣、至聖所
livre:(直現3単) <livrer (他) (à に) 委ねる、任せる
nu(e):(形) 裸の、むき出しの、ありのままの、
chair:(f) 肉、身、果実、肉体
ranime:(直現3単)
  < ranimer (他) の生気をよみがえらせる、
  元気づける、(気力などを)かき立てる;
  ranimer un noyé / 溺れた人を蘇生させる
repose:(直現3単)
  < reposer (他) 休息させる、憩わせる
blancheur:(f) 白さ、白い色;純白無垢
drap:[ドラ](m) シーツ
chaleur:(f) 暑さ、熱、
duvet:(m) @ (鳥などの)にこ毛、羽毛、うぶ毛
   A 寝袋、シュラフザック

914番:「アリス」(36)(フィリップ短篇集より)

 
「アリス」(36)(フィリップ短篇集より)

ALICE

  
.−−−−−−−−−−【36】−−−−−−−−−−−−−−−−

 Elle vit ses deux yeux qui la regardèrent pour
montrer qu'ils savaient voir. Avec sa bouche, il
fit: Rrââ, Rrââ, pour montrer qu'il savait parler.


..−−−−−−−−−−− (訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
アリスは赤ん坊のふたつの目を見ました.その目は、
この目は見えるんだぞと示すかのようにアリスを見つ
めていました.赤ん坊は話すことも出来るんだと言わ
んばかりに口でバブバブと発声した.


−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

fit:(単純過去3単) < faire (他) 言う、答える 
Rrââ:(辞書不掲載語)→赤ちゃんの発する声の擬態語
なので、「バブバブ」としておきました.


913番:「湖畔」(15)(シュトルム作)

 
湖畔(15)
IMMENSEE(15)


−−−−−−−−−−【15】−−−−−−−−−−−−−−−
  
Nun trat er über ein kleines Bild in schlichtem
schwarzem Rahmen. „ Elisabeth ! “ sagte der Alte
leise; und wie er das Wort gesprochen, war die
Zeit verwandelt−−er war in seiner Jugend.


.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

光を追う彼の目は今度は質素で黒っぽい額縁に入って
いる小さな絵に注がれた.「エリーザベット!」老人は
静かに言った.そして彼がこの言葉を言ったとき、時代
は彼の少年時代に移り変わった.


.−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

schlicht:(形) 質素な (格語尾em は強男3)
schwarz:(形) 黒い、黒っぽい (格語尾em は強男3)
der Rahmen:(die Rahmen) 枠、額縁、窓枠、範囲
Elisabeth:[エリーザベット](女性名) エリーザベット
leise:(声、音の) 小さい、かすかな
gesprochen:(過去分詞) < sprechen (自) 話す、
  しゃべる、口にする
verwandelt:(過去分詞) [完了の助動詞はhaben]
< verwandeln (他) をすっかり変える
4格 + in + 4格[...⁴を...⁴に] 変える
  (自) すっかり変わる
verwandeln は完了形でhaben を取るが本文は状態
  warとなっている.動作性を消すためであろう.



912番:ロックの娘(7)


ロックの娘(7)
La petite Roque


−−−−−−−−−−【7】−−−−−−−−−−−−−−−
   
 Sa blouse bleue serrée à la taille par une
ceinture de cuir noir, passait d'un train rapide
et régulier sur la haie verte des saules; et sa
canne, un fort bâton de houx, marchait à son
côté du même mouvement que ses jambes.


.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−

 彼の青色の制服は黒皮のベルトでぎゅっと締められて
おり、足早に、且つ規則正しく、柳の緑の垣根をめざし
て通り過ぎて行った.彼のステッキはヒイラギの丈夫な
棒で、メデリックの傍らでその脚と同じ動きをしながら
進んで行くのだった.
 

.−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−

blouse:(f) 仕事着、上っ張り
serré(e):(形) ❶ぎっしり詰まった;
     ❷(距離が)詰まった;
     ❸服などが)ぴったり体に合った
taille:(f) 体つき、サイズ;
à la taille:ぴったりの
à la taille de ~:〜に見合った、にふさわしい
train:(m) ❶(仕事・物事の)進行状態、運び、
❷速度、スピード;❸ペース
d'un train rapide:速いペースで、足早に
haie:[エ](f) 垣根、生垣
saule:[ソール](m) ヤナギ(柳)
sur:(前) 〜に向かって、〜の方に、めがけて
canne:[カンヌ](f) 杖、ステッキ
fort:(形) 丈夫な
bâton:(m) 棒
†houx:[ウー](m)《植物》ヒイラギ
marchait:(3単半過去) < marcher
à son côté:彼の横で、
mouvement:(m)動き、運動
jambe:(f) 脚、(脚は2つあるので通例複数形).

2024年01月12日

911番:ロンドリ姉妹(8)

 
ロンドリ姉妹(8)


−−−−−−−−−−【8】−−−−−−−−−−−−−−−−−

 Après cette introduction du Rapide, nous avons les
tristesses de l' hôtel, du grand hôtel plein de monde
et si vide, la chambre inconnue, navrante, le lit sus-
pect !



−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

 この特急列車の旅の序章のお次に、私たちはホテルの
悲しみをあれこれと味わうのです.人の溢れる大きなホ
テルでありながら、この虚ろさは何だ!よそ者にはつれ
ない、嘆かわしい部屋に、怪しげなベッドと来たものだ!



−−−−−−−−−−〘語句〙−−−−−−−−−−−−−−−−

introduction:[アントロデュクスィヨン](f) (客を)招き入れること;
   導入、序論、前置き
Rapide:(m) 特急列車
tristesse:(f) 悲しみ、わびしさ
hôtel:(m) ホテル、旅館
vide:(形) 空の、なにもない 
inconnue:(形) 知られていない、無知の
navrant(e):(形) @ 痛ましい、悲痛な;
   ❷ 嘆かわしい、遺憾な、困った
lit:(m) ベッド、寝台
suspect:(形) 怪しい、疑わしい



910番:「おとうと」(40)【最終回】(フィリップ短篇集より)


「おとうと」(40)(最終回)
(フィリップ短篇集より)

LE PETIT FRERE



−−−−−−−−−【40】−−−−−−−−−−−−−−−−−

 La mère Buvat, qui n'était pas partie, sortit
le poupon et le leur montra. Il était tout
rouge. La petite Alice recula parce qu'elle
avait un peu peur, mais le petit Victor voulut
le toucher. L'enfant se réveilla et se mit tout
de suite à pleurer.



−−−−−−−−−− (訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−

  ビュヴァ叔母さんはまだ帰らずにいたので、赤ん坊
を取出して、それをみんなに見せました.赤ん坊は全身
真っ赤でした.小さなアリスは少し恐く思ったので、後
ずさりしましたが、同じく小さなヴィクトールは赤ん坊
に触れてみたいと思いました.すると赤ん坊は目を覚ま
して、すぐに泣き出しました.
 


−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−−

poupon:(m) 赤ん坊 
recula:(3単単純過去)
   < reculer [ルキュレ] (自) 後退する
peur:(f) ❶恐れ、恐怖; ❷心配、不安
se réveilla:(3単単純過去) < se réveiller (pr) 目が覚める
se mit:(3単単純過去) < se mettre
se mettre + 不定詞:〜し始める
pleurer:[プルーレ](自) 泣く、涙が出る




「おとうと」はこれで終わりです.学習のおつきあい
ありがとうございました.


909番:「アリス」(35)(フィリップ短篇集より)


「アリス」(35)(フィリップ短篇集より)

ALICE


  
.−−−−−−−−−−【35】−−−−−−−−−−−−−−−−

 Alice vit les petits pieds de son frère, ces
petits pied des enfants qui sont d'un travail
minutieux, avec leurs ongles entièrement formés.


..−−−−−−−−−−− (訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
アリスは弟の小さな足を見ました.丹念に作られた
その足を.爪が完全に生えそろっていたその足を見た
のでした.


−−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−

minutieux:[ミニュシュー(ズ)] (形) 細心な、綿密な、
    詳細にわたる、入念な 
ongle:(m) 爪
entièrement:(副) 全く、すっかり、完全に
formé(e):(形) 作られた、出来上がった



908番:「湖畔」(14)(シュトルム作)


湖畔(14)
IMMENSEE(14)



−−−−−−−−−−【14】−−−−−−−−−−−−−−−−−

−−Wie er so saß, wurde es allmählich dunkler;
endlich fiel ein Mondstrahl durch die Fensterscheiben
auf die Gemälde an der Wand, und wie der helle
Streif langsam weiterrückte, folgten die Augen des
Mannes unwillkürlich.


.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−

そうして座り込んでいるうちに、だんだん日が暮れてき
ました.そしてついに窓から月の光が壁の絵の上に落ち
ました.明るい光の線がゆっくりと伸びていくのを、思
わず男の目が追った.



.−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

wie:このwie は「同時進行」の意味があり、「〜してい
  る間に」と訳します.
so:(副) そうして
saß:(過去形) < 通例setzen は他動詞もしくは再帰動
  詞で用い、自動詞の場合、「飛び越える」という意
  味になるが、本文は「座る」動作行為ではなく「座
  っている」という状態のため自動詞が用いられてい
  る.  
 setzen−−−saß−−−gesetzt
allmählich:(副) 次第に、徐々に、だんだん
Mondstrahl:(辞書不掲載)→ Mond + strahl
der Mond:(die Monde) 月
der Mondstrahl:【再掲】月の光線
dfer Strahl:(弱en) 光線、光
die Fensterscheibe:(f) [弱n] 窓ガラス
das Gemälde:(die Gemälde) 絵画
die Wand:[die Wände] 壁
hell:(形) 明るい;格語尾e は(弱男1)
der Streif:(die Streife) 縞、条、線
der Strteifen:(die Streifen) (意味同上)
  ein streifen Licht / 一条の光
weiterrückte:(辞書不掲載)→ weiter + rücken:
→さらに遠くへ + 動かす、ずらす
再度weiterrückte:(形) さらに伸ばされた
folgten:(3複過去) (3複=die Augen)
das Auge:die Augen
Mannes:(2格) < der Mann (=散歩を終えた老人)
unwillkürlich:[ウンヴィルキューアリヒ](形)
無意識的な、思わず知らずの、
自分の意志によらない
 
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