● doas コマンド
root 権限での操作を行う場合は sudo(8) を利用していたのだが, OpenBSD では doas(1) というコマンドが提供されていることを知った. OpenBSD 5.8 から導入されたようだ.
Everything that is wrong with sudo, and how I'm planning to fix it を読むと, パッケージのインストール時など, 一時的に root 権限が必要な場合 (つまり日常の作業でおそらく root 権限が必要になる最も一般的なケース) において sudo を置き換える目的で作成されたコマンドである. sudo は機能が豊富過ぎるので, 本当に細かなシステム管理作業を行う場合に限定するほうがシステム的により安全と判断されたようだ.
次のような設定を行う. manpage の記述にしたがって /etc/doas.conf というファイルを作成して
permit persist setenv { -ENV PS1=$DIAS_PS1 } :wheel
と書く. これでグループ `wheel` に属するユーザーが, 他のユーザー (例えば root) の権限でコマンドを実行することができるようになる.
setenv { ... } はその際に要求されるパスワード入力のためのプロンプトの指定, persist は一度 doas に対してパスワードを与えて実行した後しばらくの間, doas をパスワード入力無しで実行できるようにする設定である.
● Syncthing の自動起動
ホストの macOS との間でファイル共有を行うために Syncthing というオープンソースのソフトウェアを使っているが, これをシステムのブート時に自動的に起動するようにする.
そのための /etc/rc.d/syncting というスクリプトが用意されている.
Starting Syncthing Automatically: Linux の記述を参考に設定を行った.
次のように /etc/rc.conf.local ファイルを編集する.
$ doas rcctl syncthing status on
$ doas rcctl set syncthing user sokohiko
$ doas rcctl syncthing flags "-no-browser -home=/home/sokohiko/.config/syncthing"
この操作により /etc/rc.conf.local に以下の記述が追加されて OpenBSD のブート時に syncthing デーモンが自動起動するようになる.
pkg_scripts=syncthing
syncthing_flags=-home=/home/sokohiko/.config/syncthing
syncthing_user=sokohiko
Syncthing は同期の速度が遅いのが気になるがもう暫く使ってみる.
● 日本語入力
OpenBSD パッケージとして IBus と IBus 用の SKK エンジンが用意されているのでこれらをインストールする.
$ doas pkg_add -v ibus ibus-skk
設定ファイル (とりあえず ~/.xsession) に次の記述を追加する.
Xim=`which ibus-daemon`
XimArgs="--xim"
export GTK_IM_MODULE=ibus
export XMODIFIERS=@im=ibus
export QT_IM_MODULE=ibus
[ -x $Xim ] && $Xim $XimArgs &
これで IBus による SKK 入力が可能になる.
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