分子と分母がせめぎ合いながら振幅の均衡を保ちます
これはよく見る形の関数ですね。高校の教科書にも出てきます。 x → -1 + 0( x = -1 に正方向から近づくと -∞ に、 x → -1 - 0( x = -1 に負方向から近づくと +∞ に発散してしまいます。 x → ±∞ で 1 に収束していきます。「こんなありきたりなグラフを載せるなんて、このブログも堕ちたな」と思われないように、もちろん形を変えていきます。分子に sinx をかけると・・・・・・
グラフ全体が波打ちます。x → -1 で発散することには変わりありませんが、問題は振幅の変化です。分子 xsinx の x の部分は振幅を増加させるように関数にはたらきかけますが、分母の x + 1 の部分は逆に振幅を減少させようとします。そのせめぎ合いは見事に均衡を保っていて、グラフを見ても振幅の変化は微妙です。そこで -1 < x の範囲をもっと遠くまで描いて確認してみます。
やはりとても微妙なのですが、振幅はほんの少しずつ増加しながら 1 へと近づいて行きます。数式を変形して確認してみると、
において x → ∞ とすると y → sinx となるわけです。十分遠方では普通の sinx として振る舞うということです。これは x < -1 の場合も同様で、こちらの領域では振幅を少しずつ減少させながら 1 へと近づいていきます。しかしこれも探せばどこかに載っている関数ですので、もう少し変えてみましょう。分母の x のところを logx に変えてみます。
x = 1 / e で分母が 0 となるので、1 / e < x で関数を定義しています。今度は振幅の増大が顕著です。logx は x = 0 付近の勾配が急であり、少しずつ緩やかになっていきます(だから大きな数を扱う時に対数目盛を用いるのです)。つまり x と logx を比較したときに、立ち上がりは logx の効きが勝ち、あとの大部分は x が支配します。上のグラフでは、x = 1 / e からほんの少しの間だけではありますが、 logx はサインカーブを打ち消すような急勾配を形成しています。あとは x の増加とともに、どんどん振幅を増していきます。
Excel 2013 が重たいです
グラフに付随している数式は Excel の数式エディタで書いています。自然で美しい文字ですよね。以前のバージョンにはなかった機能なので重宝しています。 Excel もバージョンアップごと進歩していると言いたいところですが、Excel 2013 は初期設定では動作が重すぎるという問題がありました。インストールしたときは「何だこりゃ!?」と思いましたが、その原因の1つが、Office 2013 が CPU の負担を減らすためにハードウェアのグラフィックアクセラレータを利用していることだと判明しました。しかし明らかに Office とアクセラレータの組合せは相性が悪いようです。
このブログの読者さんの中にもお困りの方がおられるかもしれないので、重たさの1部を解消する手順を載せておきます。別に難しくありません。20 秒ほどで終わります。
1.Excel 2013 を起動します。
2.「ファイル」タブの「オプション」を開きます。
3.「詳細設定」をクリックして、「ハードウェアのグラフィック アクセラレータを無効にする」のチェックを入れて、「OK」ボタンをクリックします。
これだけです。これで少し軽くなるはずです。でも使用環境によっては、「まだまだ重たい」と思われる人も多いと思うので、次回の日記ではレジストリをいじってアニメーション機能をオフにする方法を書きます。