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2015年10月05日

原点に収斂する(ある一定の有限確定値に限りなく近づく)関数

≫ [Amazon数学書籍] 復刊 可換環論

原点に収斂する関数


 収斂 とは、ある一定の有限確定値に限りなく近づく ということです。今はあまり使わない言葉ですが、何となく恰好いいのでタイトルにつけてみました。ようするに「収束」のことなのです。

xsin(1dx).gif

 これはコンピューター数学の本でよく例に取り上げられる関数です。x = 0 では y = 0 と定義しています。 sin の中にある 1 / x は原点に近づくほど大きくなり、周期を無限に小さくしてゆくために、原点で圧縮されるような関数になります。しかし上のグラフでは原点付近の様子が見えにくいので、もう少し拡大してみます。

xsin(1dx)拡大.gif

 拡大してもやはり原点付近は潰されるような形になっていてよく見えません。どれだけ拡大しても同じことなのです。原点付近に波の数は無限にあるからです。もちろん、エクセルでは無限個の波を描くことはできませんから、x の刻み幅を小さくすることによって、なるべくたくさんの波を描くわけです。上のグラフで使用している刻み幅は 凅 = 0.02 という非常に小さい値です! 次は当ブログオリジナル(かもしれない)関数です。 sin の中を 1 / log|x| としてみます。x = 0, ±1 で y = 0 と定義します。

 xsin(1dlogx).gif

 x = ±1 で sin の中が無限大になるので、その2点に圧縮されます。それにしても、とんでもない関数ですね。こういう関数はコンピューターの力を借りないと絶対に描けません。
 

VBA は数学を学ぶのに便利です

 VBA はその価値が低く見られがちですが、使いこなせるようになれば本当に色々なことができるようになります。特に Excel を制御できるという点が、他のプログラミング言語にはない強みです。もちろん、これは特に数学を扱うときにも大変便利で、「ある関数について複数の変数を動かしながらグラフを分析する」というような目的を達するまでに要する時間はエクセル・ VBA が最速だと思います。他のプログラミング言語でも同じことはできますが、かなりの時間を費やすことになります。このブログでもいずれ VBA を使った分析を紹介するつもりです。
   
posted by Blog Cat at 15:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 三角関数
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