「増加数列かな? でも同じ数字が並んでいたりするし。
本当に規則性なんてあるのー!?」
と言いたくなるかもしれませんが、もちろんあります。
問題60 奇妙な数列 [中2★★★☆☆]
a1 = a2 = 1 から始まる数列 an が次のように並んでいます。1, 1, 3, 3, 6, 6, a7, 8, 10 ...
a7 を求めてください。
ただし、この数列は第3項から一定の規則で並んでいます。
[ヒント] 第3項から規則的に並ぶといえば、前の2項を足すフィボナッチ数列を思い浮かべるかもしれません。上の数列は ......
問題 60 の解答
いきなりですけど正解は 9 です!なぜ 9 になるのでしょう?
もちろんその理由もきちんと説明します。しなかったら怒るでしょ?
この数列は2つ前の項を 10 倍して、1つ前の項を足して、さらに n で割った商が並んでいるのです。つまり2つ前の項を十の位、1つ前の項を一の位と見て、n で割り算しているのです。第3項から丁寧に見ていきましょう。余りは関係ないけど一応書いておきます。
n = 3 11 ÷ 3 = 3 余り 2
n = 4 13 ÷ 4 = 3 余り 1
n = 5 33 ÷ 5 = 6 余り 3
n = 6 36 ÷ 6 = 6 余り 0
n = 4 13 ÷ 4 = 3 余り 1
n = 5 33 ÷ 5 = 6 余り 3
n = 6 36 ÷ 6 = 6 余り 0
と、こんなふうになっているのです。そして第7項は
n = 7 66 ÷ 7 = 9 余り 3
となるので、 a7 = 9 が答えとなるわけです。 a8 と a9 も念のために確認しておきましょう。
n = 8 69 ÷ 8 = 8 余り 5
n = 9 98 ÷ 9 = 10 余り 8
n = 9 98 ÷ 9 = 10 余り 8
となります。ちなみに漸化式で一般的に書くと
an+2 = [(an+1 + 10an)/n]
となります。ここで [x] は「 x を超えない整数」という意味のガウス記号です。皆さんも何か面白い数列を考えたらコメントで送ってくださいね。
『 Excel VBA 言葉工房あとりえこばと』 にて Excel関数辞典 を製作中です。全ての Excel関数を網羅していく予定です。かなりのハイペースで更新されていますので、Excel 関数の使用法に迷ったらぜひお立ち寄りください。