漢字で書くと連珠形。英語で書くと lemniscate.
好きな名前で憶えてください。
レムニスケート(連珠形)
直交座標形式は x と y の4次式です:
(x 2 + y 2) 2 = 2a 2(x 2+y 2)
極方程式で表すと:
r 2 = 2a 2cos2θ
2a 2 の項を消すために a = 1/√2 と決めておきましょう。
このとき (x, y) を媒介変数で表示すると:
となります。それではグラフを描いてみます。
見事な曲線です。名前のとおり珠が2つ連なっていますね。
英語名の lemniscate はラテン語の lemniscus(リボン)に由来します。
リボンの結び目(今の場合は原点)のことを結節点と呼びます。
正直言うとこれ以上美しいグラフは望むべくもないのですが、このまま終わると記事が短すぎるので、いつものように色々と変形してみます:
形は色々と変わりますが、同じ図形が左右対称に連なっている点では共通しています。
この中では3枚目のグラフが一番気に入っています。y の分子にある cosθ の指数をさらに大きくすると2つの珠はどんどん離れていきます。気になる人は試してみてください。
もう少し見てみましょう。 x に θ をかけるだけで驚くようなグラフが出現します:
3次元画像を眺めるつもりで、グラフを見つめてみてください。
少しずつ角度を変えた円がたくさん連なっているように見えませんか?
全ての円は結節点で接しています。これは連珠ならぬ連環ですね。
y にも θ をかけてみましょう:
左右に円が連なっていますね。よくみると非対称です。
最後にもう1つ。x の分子にある cosθ の絶対値の平方根をとります:
x は必ず正の値をとるのでグラフは右側だけに存在します。
水滴のような形をした閉曲線ですね。
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