2021年02月03日
第3弾「最終回」
「リハビリテーション」、「言葉」という大きなテーマでお話してきましたが、今回で第3弾、最終回です。
第1弾はリハビリテーションの歴史についてお話しました。古代ローマと、大戦という大きな歴史的な流れの中でリハビリテーションという言葉は生まれ、そして広まりました。ホモ・ハビリスが語源ということには驚きました。
第2弾はリハビリテーションの定義についてお話しました。世界的な定義と日本での定義について述べました。大切なことは、リハビリテーションは4つに分類される、単に機能訓練を指すものではない、社会的統合を目指している、理学・作業療法士など職種の名称は一切出てこない、ということでしたね。
どれも教科書的な内容で、多くの成書やブログなどに書かれている内容と同じです。変わりようのない事実です。
今回、第3弾はまとめとして私の意見を述べたいと思います。結論から言うと、言葉はTPOで使い分けましょうね、ということです。
皆さんは転職したことはありますか?
転職してすぐにはさまざまな所で気を遣いますね。特に言葉の定義の捉え方の違いは思っているより気疲れします。
「この人は、言葉の定義をどのようにとらえてしゃべっているのだろう?」
などと考えながら注意深く聞いていると、なーんだ大して定義なんて気にしてないな!!と思いそういう時は気が抜けます。逆に言葉の定義にすごくこだわりをもってお話される方の前では緊張感があります。
特に「リハビリ」という言葉は人によって捉え方が異なる言葉だと思います。
第2弾でWHOなどが定義した内容と、現在日本で使われているリハビリテーションという言葉にはかなりのギャップがあることをお話しました。現在の日本で使われているリハビリテーションという言葉は、どちらかと言うと機能訓練や体操、単に運動を指すことが多いと思います。中にはリハビリテーション=マッサージと捉えている方々もいらっしゃるようですね。
対して今回のブログのように、変わりようのない歴史的な背景や定義と現代の使われ方について比較し、現在の言葉の使われ方について批判する方々、多いです。
「我々はリハビリテーションを行っているんじゃない!!理学療法を行っているんだ!!」
とか、
「リハビリテーションは手段ではない!!目的だ!!」
など。
私は決して言葉の定義と現在の使われ方についての比較をし、その誤った使い方を指摘したいのではないのです。そして、批判している方々を否定するつもりもありません。そういった活動は必要なことだと思いますし、ある種のアンチテーゼはどの業界にも存在して然るべき、と考えています。
リハビリテーションという言葉の歴史的な背景や定義は変わりようがありません。でも、時代とともに言葉の使われ方は変わるものです。今は平成で、ローマ時代でもないし大きな戦争中でもありません。
平和な日本でリハビリテーションという言葉は、ある種の機能訓練を指す言葉と捉えた方が便利なときが多いと思います。なので、ご利用者や担当患者には機能訓練という意味でリハビリテーションという言葉を使ったほうが良いでしょう。必要ならきちんと語源から歴史的背景、定義を説明すれば良いです。
理学療法士等の資格を持った者同士が、単に機能訓練やマッサージという意味としてリハビリテーションという言葉を使うことは、私は非常にナンセンスだと思います。自分たちで自分たちの価値を落としている、とまで言いませんが、それに近いものがあります。
理学療法士等以外の医療従事者に「リハさん」と呼ばれたときは驚きました。こういうこともきちんと修正しないと理学療法士等の価値を落としかねません。
つまり、私が伝えたいことは、言葉をきちんと使い分けましょうね、ということです。TPOです。
時(time)と場所(place)、そして場合(occasion)や相手を考えて言葉をチョイスしましょう、ということですね。
言葉の定義と使われ方の隔たりは、きっと埋まらないでしょう。なぜなら、言葉の使われ方は日々変化しているし、人間は便利なものを使うからです。
専門的な知識を持っている者は、知識をひけらかすのではなく、相手の状況などを判断し言葉を正しくチョイスすることが大切です。そして、正しい言葉のチョイスを行った上で、言葉の歴史的背景や定義を伝え継ぐことも我々の重要な仕事です。
いかがですか?
正しく言葉をチョイスして使っていますか?
第1弾はリハビリテーションの歴史についてお話しました。古代ローマと、大戦という大きな歴史的な流れの中でリハビリテーションという言葉は生まれ、そして広まりました。ホモ・ハビリスが語源ということには驚きました。
第2弾はリハビリテーションの定義についてお話しました。世界的な定義と日本での定義について述べました。大切なことは、リハビリテーションは4つに分類される、単に機能訓練を指すものではない、社会的統合を目指している、理学・作業療法士など職種の名称は一切出てこない、ということでしたね。
どれも教科書的な内容で、多くの成書やブログなどに書かれている内容と同じです。変わりようのない事実です。
今回、第3弾はまとめとして私の意見を述べたいと思います。結論から言うと、言葉はTPOで使い分けましょうね、ということです。
定義の捉え方の違い
皆さんは転職したことはありますか?
転職してすぐにはさまざまな所で気を遣いますね。特に言葉の定義の捉え方の違いは思っているより気疲れします。
「この人は、言葉の定義をどのようにとらえてしゃべっているのだろう?」
などと考えながら注意深く聞いていると、なーんだ大して定義なんて気にしてないな!!と思いそういう時は気が抜けます。逆に言葉の定義にすごくこだわりをもってお話される方の前では緊張感があります。
特に「リハビリ」という言葉は人によって捉え方が異なる言葉だと思います。
定義とのギャップ
第2弾でWHOなどが定義した内容と、現在日本で使われているリハビリテーションという言葉にはかなりのギャップがあることをお話しました。現在の日本で使われているリハビリテーションという言葉は、どちらかと言うと機能訓練や体操、単に運動を指すことが多いと思います。中にはリハビリテーション=マッサージと捉えている方々もいらっしゃるようですね。
対して今回のブログのように、変わりようのない歴史的な背景や定義と現代の使われ方について比較し、現在の言葉の使われ方について批判する方々、多いです。
「我々はリハビリテーションを行っているんじゃない!!理学療法を行っているんだ!!」
とか、
「リハビリテーションは手段ではない!!目的だ!!」
など。
私は決して言葉の定義と現在の使われ方についての比較をし、その誤った使い方を指摘したいのではないのです。そして、批判している方々を否定するつもりもありません。そういった活動は必要なことだと思いますし、ある種のアンチテーゼはどの業界にも存在して然るべき、と考えています。
言葉とTPO
リハビリテーションという言葉の歴史的な背景や定義は変わりようがありません。でも、時代とともに言葉の使われ方は変わるものです。今は平成で、ローマ時代でもないし大きな戦争中でもありません。
平和な日本でリハビリテーションという言葉は、ある種の機能訓練を指す言葉と捉えた方が便利なときが多いと思います。なので、ご利用者や担当患者には機能訓練という意味でリハビリテーションという言葉を使ったほうが良いでしょう。必要ならきちんと語源から歴史的背景、定義を説明すれば良いです。
理学療法士等の資格を持った者同士が、単に機能訓練やマッサージという意味としてリハビリテーションという言葉を使うことは、私は非常にナンセンスだと思います。自分たちで自分たちの価値を落としている、とまで言いませんが、それに近いものがあります。
理学療法士等以外の医療従事者に「リハさん」と呼ばれたときは驚きました。こういうこともきちんと修正しないと理学療法士等の価値を落としかねません。
つまり、私が伝えたいことは、言葉をきちんと使い分けましょうね、ということです。TPOです。
時(time)と場所(place)、そして場合(occasion)や相手を考えて言葉をチョイスしましょう、ということですね。
言葉の定義と使われ方の隔たりは、きっと埋まらないでしょう。なぜなら、言葉の使われ方は日々変化しているし、人間は便利なものを使うからです。
専門的な知識を持っている者は、知識をひけらかすのではなく、相手の状況などを判断し言葉を正しくチョイスすることが大切です。そして、正しい言葉のチョイスを行った上で、言葉の歴史的背景や定義を伝え継ぐことも我々の重要な仕事です。
いかがですか?
正しく言葉をチョイスして使っていますか?
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