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2018年08月13日

大腸CTアカデミア 大腸憩室の罹患は増加している!

PubMedから、今日のつぶやき − 298 −

De Cecco CN, et al. Prevalence and distribution of colonic diverticula assessed with CT colonography (CTC). Eur Radiol 2016; 26: 639-45.




先日(6月24日)は第18回日本実地医家消化器内視鏡研究会に出席してまいりました。
全国からご参加の先生方で会場は熱気にあふれていました。
私は憩室と内視鏡挿入困難との関連について大腸CT検査から解析したお話をさせていただきました。
大腸憩室症ガイドラインを作成された貝瀬先生と永田尚義先生のお話は大変勉強になりました。
大腸憩室出血に対する内視鏡的止血術として,Endoscopic Band Ligation(EBL)からケッサツ術まで進歩していますね。
大腸憩室出血に対する内視鏡的止血のためのEVLデバイスが保険適応になるそうです!
住友ベークライトさんから出るんですね。
クリップに頼らざるを得なかったとこころからの大きな武器の追加となりそうです。


さて、論文
「大腸CT検査で評価した大腸憩室の分布と傾向」
のご紹介です。


Key Points

・大腸憩室の罹患率は予想よりも増加している。

・かつて少なかった右結腸憩室も増加している
(白人の憩室は左側結腸が多いとされてきました)

・程度の軽い症状のある憩室疾患
Symptomatic uncomplicated diverticular disease (SUDD)
は憩室の程度や分布と関係しない。

【イントロダクション】
大腸憩室とは後天的に大腸粘膜が外輪筋層から外側に突出した
状態と定義される。

症状がない状態を憩室症(diverticulosis)
症状がある状態を憩室疾患(diverticular disease)とする。

憩室疾患は
程度の軽い症状のある憩室疾患
Symptomatic uncomplicated diverticular disease (SUDD)

穿孔、穿通、閉塞、and/or 出血をともなう重度憩室疾患
に分類される。

今日はこのあたりまでにしますね。

それでは、また。


原文
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00330-015-3866-1


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。


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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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