2017年12月13日
検診目的の大腸MR検査(MR colonography)の6ミリ以上の腺腫の感度は87%
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「関西大腸CTセミナー 2018」を開催します!
昨年、大変ご好評をいただきました
日時: 2017年1月20日(土)
場所: 大阪
こんな症例の読影はどうする!?
という症例がありましたらご連絡ください。
当日、司会者がその場で読影・解説します!!
非常に中身の濃い企画をご用意しております。
是非、お越しくださいね。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
PubMedから、今日のつぶやき − 132 −
Graser A et al. Magnetic resonance colonography for the detection of colorectal neoplasia in asymptomatic adults. Gastroenterology 2013;144:743-50.
それでは、「検診目的の大腸MR検査(MR colonography)の精度検証」論文
の考察の続きです。
【考察】
Graser先生自身、大腸CT検査の精度検証も実施されているので、
自身の大腸CT検査と大腸MR検査の結果報告を比較について
第4段落で言及しています。
両研究とも対象となる適格者はほぼ同じ。
6ミリ以上の腺腫の感度は
大腸MR検査:87%
大腸CT検査:91%
6ミリ以上の腺腫の特異度は
大腸MR検査:95%
大腸CT検査:93%
読影時間は両検査とも
8〜12分程度。
アドバンスドアデノーマの感度は
大腸MR検査:84%
大腸CT検査:96%
大腸CT検査の長所:
内視鏡類似像(フライスルー)での読影が可能。
大腸MR検査の読影はやはり、2次元画像だけなんですね。
大腸MR検査の長所:
医療被ばくがない。
大腸CT検査を行う際は、この点を患者さんにきちんと説明した上で、
かつ、被ばく低減に努めるべきですね。
大腸CT検査の長所:
経血管造影が不要。
先日ご紹介した画像をご覧になると分かるように、
大腸MR検査ではガドリニウムによる造影は必要ですね。
両検査とも臨床試験を行った立場だからこそ、
説得力はありますね。
でも、大腸MR検査の前処置の負担や検査時間は
短所だと思うのだけれど、今のところ出てきませんね。
もう少し読み進めましょう。
続きはまた次回です。
それでは、また。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23415805
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<検診>
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸CT検査による検診受診率は735%増加した。
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
大腸内視鏡検査による検診受診率は38%増加した。
・腸管外病変診断による利益・不利益バランスには注意が必要。
<検査食は不要>
・低容量腸管前処置においても、ガストログラフィンを使えば食事制限は不要。
・腸管残渣の状態は食事制限の有無に左右されない。
・水溶性造影剤によるタギングの質は食事制限の有無に左右されない。
・食事制限の撤廃は患者の受容性向上に寄与する。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
・術前検査目的の大腸CT検査の穿孔率は0.028%。
・検診目的の大腸CT検査の穿孔率は0.003%。
・精検目的の大腸CT検査の穿孔率は0.014%。
・穿孔率は術前検査目的に比べて検診目的で有意に低い。
・穿孔症例の81%では外科治療が不要。
・自動送気装置の使用は穿孔のリスクを低減する。
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メルマガタイトル:大腸CT検査アカデミー
http://www.mag2.com/m/0001679515.html
日本の大腸CT検査の知識のボトムアップを狙っています。
最新の世界の知識を身につけることで、患者さんに還元するのはもちろんですが、きっと新しい研究の芽も生まれると信じています。
皆でパワーアップしていきたいですね!!
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ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
応援いただけると嬉しいです。
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
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ご質問もお待ちしています。
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・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
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(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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大腸MR検査:87%
大腸CT検査:91%
6ミリ以上の腺腫の特異度は
大腸MR検査:95%
大腸CT検査:93%
読影時間は両検査とも
8〜12分程度。
アドバンスドアデノーマの感度は
大腸MR検査:84%
大腸CT検査:96%
大腸CT検査の長所:
内視鏡類似像(フライスルー)での読影が可能。
大腸MR検査の読影はやはり、2次元画像だけなんですね。
大腸MR検査の長所:
医療被ばくがない。
大腸CT検査を行う際は、この点を患者さんにきちんと説明した上で、
かつ、被ばく低減に努めるべきですね。
大腸CT検査の長所:
経血管造影が不要。
先日ご紹介した画像をご覧になると分かるように、
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両検査とも臨床試験を行った立場だからこそ、
説得力はありますね。
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