2021年04月15日
大腸CTアカデミア 大腸カプセル内視鏡検査は大腸病変の検出に有用な検査法ではあるが・・・課題は!?
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第107回日本消化器病学会総会
2021年4月15日(木)14:40〜17:10
シンポジウム1 「消化器領域におけるAI研究の進歩」
におきましてナガイチは
S1-9
「大腸CT検査における大腸腫瘍性病変の人工知能(AI)診断の開発」
を発表させていただきます。
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PubMedから、今日のつぶやき − 948 −
Spada C, et al. Imaging alternatives to colonoscopy: CT colonography and colon capsule. European Society of Gastrointestinal Endoscopy (ESGE) and European Society of Gastrointestinal and Abdominal Radiology (ESGAR) Guideline - Update 2020. Eur Radiol 2020 Oct 26. doi: 10.1007/s00330-020-07413-4.
論文(ガイドライン)
「大腸内視鏡検査の代替検査としての大腸CT検査と大腸カプセル内視鏡検査
欧州消化器内視鏡学会(ESGE)および
欧州消化管・腹部放射線学会(ESGAR)共同ガイドライン
2020年アップデート版」
のご紹介です。
【主たる推奨事項】の各項目を詳細にみていきましょう。
大腸カプセル内視鏡検査と大腸癌検診:検出率
大腸癌の家族歴のある患者(ハイリスク群)に対する大腸カプセル内視鏡検査のポリープや癌に対する診断能を評価した研究は少ない。
Parodiらのハイリスク群における研究では、大腸カプセル内視鏡検査の6mm以上のポリープに対する感度は91%、特異度は88%、陽性的中率は78%、陰性的中率は95%と報告している。
10 mm以上のポリープでは感度は89%、特異度は95%であった。
Adrián-de-Ganzoらの研究では、329名に対して大腸カプセル内視鏡検査と大腸内視鏡検査をランダムに前向きに割り当てて、検診受診率を比較した。
予期しないことに、57.4%の患者が個人が大腸カプセル内視鏡検査の割り当てから大腸内視鏡検査に変更され、30.2%の患者が大腸内視鏡検査の割り当てからカプセル内視鏡検査に変更された。
グループ間のクロスオーバー率は、大腸内視鏡検査グループよりも大腸カプセル内視鏡検査グループの方が有意に高かったことから、ハイリスク群でては、大腸内視鏡検査を受けることが望ましいと言える。
ただし、大腸内視鏡検査を受けるよう割り当てられた患者の16.8%が検査を辞退したが、大腸カプセル内視鏡検査を案内したところ、15.0%が大腸カプセル内視鏡検査を実際に受けた。
大腸カプセル内視鏡検査は大腸病変の検出に有用な検査法ではあるが、ハイリスク群では腸管前処置が複数回におよぶ可能性が高くなるため、検診においては大腸内視鏡検査の方が受け入れやすい可能性が示唆されている。
(感想)
ハイリスク群では1回の検査で済ませたいと考える患者の割合が増えるのかもしれません。
それで検査の第1は大腸内視鏡検査となるのですが、それでもそこからこぼれる患者さんを救うために、別の検査の選択肢があることは大切ですね。
それでは、また。
原文
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33104846/
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
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●お願いとお断り●
本ブログの無断転用および複製を禁止いたします。
著者に無断で各種メディアに貼り付ける
などの行為は著作権違反となります。
読者の皆さまの大腸検査に対する知識のお役に立ちましたら幸いです。
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(感想)
ハイリスク群では1回の検査で済ませたいと考える患者の割合が増えるのかもしれません。
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