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2024年04月07日

プラハラ

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本というものは


総じて価格が高い商品です


何故なら


本は法律により


定価販売が原則の商品だからです





それがたとえ高額であっても定価


世界の絶景写真を美麗に収める写真集然り


大学教授や、省庁に属するような方が書き上げた専門性の高い学術書然り


人気コミックの限定版然り


中でもコミックの限定版は特に需要が高く


発売前に予約が入り


店舗への入荷分すべてが予約で埋まることもしばしば


お客さんとしては発売日に店舗へ行けば買えると思っていたのに


売場に無いとか普通にありました


何故こんな話をするのかというと


近年、限定版界隈が異様に活気づいているからです







10年以上前なら


限定版はあくまで「限定」


初版部数がどれ位なのかを明かすと


価格や予約数にも左右されますが


通常版に対し3%〜5%が目安です


初版が10万部を超える最新巻であっても


限定版は初版3000〜5000部程度


出版社も初回分を捌いたら終わり


それが世の常でした





ところが数年前から


常識は変わり始めました


当時、鬼滅の刃という漫画が流行っていて


いよいよ完結の巻発売のとき


本屋にはおよそ似つかわしくない行列が出来


その日は過去最高の売上となったという声をちらほらと耳にしました


上記の作品は


限定版が同時発売


限定版目当てのお客さんも多く


初日で完売するという異常さ





更には某人気転売サイトにて


定価の倍以上の価格での出品も多数


それが売れなければ時代の波は変わらなかったはずが


完売続出


限定版は転売で売れるという認知が


一気に広まった訳です





限定版が儲かる理由をまとめると


@転売で儲かる
Aコンビニで売ってない
Bスノップ効果


以上の理由が挙げられます


ちなみ3段目の


【スノップ効果】が何かというと


「他人とは違うものが欲しい」という心理が働き、簡単に入手できないほど需要が増し、誰もが簡単に入手できるようになると需要が減少する心理的現象を指し、他者との差異化願望が背景にあるそうです(Webサイト:J-marketing.netより引用)。




いきなりですが


ここからがタイトル回収


コンビニでも買える人気のコミックの限定版を発売することを出版社が決め


問屋や本屋に情報を予め流し


ほどなくして世間に情報解禁


誰もが欲しがる人気作品の限定版ともなれば


価格にもよりますが


相当の需要があります





初版規模は通常版より全然少ないのに


売れ行きが通常版の50%ペースという驚異のスタートダッシュ


時には60%70%80%なんて異常事態も起こり


すぐに売り切れという盛況


売り切れを繰り返すうち


本屋はこう思います


「毎回売り切れるなら、売り切れないように大量に仕入れちゃえ!」と





事前受注生産完全買い切りという例外もありますが


本は基本、返品が利くので


売り損じを惜しむ全国の本屋が


こぞって限定版の確保に勤しむ訳です


結果、売れ残った限定版が


全国の本屋の棚にいくつも刺さっている事態が日常化


限定版の存在が


棚を圧迫し幅を利かせる


題してハイプライスハラスメント略してプラハラ


コミックの棚を眺め


限定版が異様に目立つ通常という光景は


本屋限定の返品地獄へといざなうきっかけとなるのでした








posted by 宮野 at 13:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本屋
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