アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

その夜の侍 赤堀雅秋

A1XCkXnA0gL._SL1500_.jpg








暑い日差しの中、堺雅人演じる中村が、妻の復讐のために山田孝之演じる木島を追いかける所から始まる。

主に、後ろ姿中心のカットと、暗鬱なBGMでオープニングで、画面に釘付けにされる。

レビューなどは、結構低めで、「意味がわからない」「リアリティーが足りない」という意見もみた。

リアリティの部分は、確かに無理があるなと感じる所もあるし、レビューを低くつける人もいるだろうなと、理解できるところもある。

ただ、個人的には、少数派になるかもしれないが、好きな作品の一つだ。

まず、役者の演技が素晴らしい。


他の出演者には、新井浩文、綾野剛、坂井真紀、田口トモロヲ、谷村美月、高橋努、安藤サクラ、でんでんなど、そうそうたる顔ぶれで、どの方がでてる映画やドラマもおもしろかったイメージがある。

それから、知らなかった女優さんで山田キヌヲという方の演技もいい感じで物語のスパイスになっていた。

この顔ぶれで観ないという選択肢がまず自分の中にない。

もしかしたら、このメンツで脚本が違うものだったらどうなるのだろうとか、邪推もしてしまったのだが、役者の力って大事だなと感じさせられた。

そのうまさをいまさら、ここで説明してもしょうがないけど、うまい俳優というのは、日常にある喜びや悲しみや怒りを、人一倍感じ取ってるんじゃないかと思う。

しかも、感じたそれを、文章を綴る作家のように表現する。

だれにでもできる仕事ではない。


全体として、大掛かりなセットやアクションがあるわけでもなく、静かで人との会話でや表情だけで、物語は進む。

地味で長回しじゃないかと思われるシーンもあるが、わざと長回しにして、視聴者に時間を与えてる監督の思惑が隠れてるような気がする。






そして、ラストは意味がわからないと言われるシーンの一つだが、妻との日常との決別、生きる意志を感じる。

映画のラストらしいラストだと思う。

わからないからつまらないのじゃなくて、わからない事もおもしろい。

日常と一緒だ。

その夜の侍 [DVD]

新品価格
¥3,118から
(2014/7/21 15:37時点)










それにしても、山田孝之は、タバコと傘がよく似合う。









レオン リュック・ベッソン

71eaOU3P+HL._SL1440_.jpg













中学3年のころ、授業のホームルームみたいな時間に映画を観るてことになり、クラス全員でパソコンで観た映画だ。



内容が少し過激で人があっさり死に、歳の離れたいびつな愛の関係に、共学だったのでなにかハラハラしながら観た記憶がある。

それでも、ストーリーの展開と、俳優の演技、監督の画力に、一瞬で引き込まれた。


そして、この映画をチョイスしたのは、先生ではなく映画好きな男子クラスメイトだった。

その子は、そんなに目立つタイプではないが、頭が良く、映画はもちろん、音楽から政治に至るまでいろんな物事に精通していてみんなに一目置かれていた。
そして「レオン」観賞後は、いいセンスの選曲でフロアを盛り上げたDJさながらに、賞賛の声を受けていた。

そんな力を持った映画だった。

僕らの世代で『好きな映画は?』と聞かれればフランクダラボン監督の「ショーシャンクの空に」かこの映画「レオン」だった気がする。

同時期に「フォレストガンプ」や「スピード」なんかも大ヒットしていたが、先にあげた二つのが、内容では優れてるのではないかと個人的に思う。

こんなにヒットした映画でも観てない人は、たくさんいる。
そもそも映画に興味ない方もいるだろうし、20年近く前の映画なのだから、若い子なんかはなおさらその可能性は高い。

僕らの時代は良かったみたいな、くだらない世代間差別をいう人もたまにいるが、そんな世代を飛び越え、さらに僕らの死後も語られてもおかしくない映画の一つになってもおかしくないと思う。

レオン 完全版 [Blu-ray]

新品価格
¥1,409から
(2014/7/12 19:10時点)














この前GAOの配信で久々にこの映画を観て、自分の青春時代を思い出してブログ更新する気になった。

内容もさることながら、[STING]の「Shape Of My Heart」のトランプに関する歌詞の思慮深さに再感銘した。

観てない方はぜひエンドロールまで観てもらいたい。



レオン 完全版 [DVD]

新品価格
¥927から
(2014/7/12 19:10時点)










クライマーズハイ 横山秀夫

71OHgtwZQPL._SL1201_.jpg












何度観ても面白い映画に出会うのはなかなか難しい。

ストーリーはわかってるし、オチまで知ってる。

それでもまた観たいと思える作品のひとつだ。




作品は1985年8月12日に実際に起きた日本航空機123便ジャンボジェット墜落事故を題材にした、地元の新聞社の話で、その社内での人間関係、対立、嫉妬、信頼を回想していきながら現在のストーリーも進んでいく。

悠木(堤真一)が上司と喧嘩したり、挫折したりしながら信念を貫き通そうと奮闘していく姿は何度観てもかっこいい。

その悠木に失望させられたりする部下もいるが最終的には信頼関係が生まれていく。

特に、自分達が寸前の所まで詰めていた事故原因のネタを毎日新聞に抜かれた後の玉置(尾野真千子)のセリフが印象に残る。

悠木
「すまん。おれがデスクじゃなかったら佐山(堺雅人)や玉置はスター記者だったかもな」
玉置
「悠木さんの判断は間違ってなかった。そう思っています。そのことだけ伝えたくて、それだけは誰よりも早く抜きたくて走って来ました。」


ひとつの仕事に突き進んでいく人間の精神状態を山登りになぞり、興奮して感覚が麻痺していく「クライマーズハイ」を制しながら「チェック。ダブルチェック」と葛藤していく姿に、職人みたいな哲学を感じる。


この映画に影響を新聞記者を志した人もいると思う。

そして新聞や報道に携わる人には、社の意向やスポンサーに左右される事もあると思うが、そんな時はこの悠木の「新聞記者のプライド」を何度でも観てほしい。




クライマーズ・ハイ [DVD]

新品価格
¥899から
(2014/5/26 17:25時点)









クライマーズ・ハイ (文春文庫)

新品価格
¥720から
(2014/5/26 17:24時点)


















舟を編む

81R4o9+9sEL._SL1500_.jpg


いい映画に出会うと終わった後もその空気感に浸れる。

こい【恋】とは

ある人を好きになってしまい、
寝ても覚めてもその人が頭から離れず、
他の事が手につかなくなり、
身悶えしたくなるような心の状態。

成就すれば、
天にものぼる気持ちになる。


おくりびとを劇場で観た後の空気感に似ていた。

悲しいけど温かいそんな物語だ。


辞書作りに関わる主人公の内面を、上記のように淡々と言葉の注釈を入れたりするにくい演出がされてたりして辞書ロマンを感じた。
文字や言葉が溢れる世界をセリフが溢れすぎずに淡々と静かなBGMとともに流れていく。




宮崎あおい、松田龍平、オダギリジョーと好きな俳優がでていて、いろんな賞を受賞していて映画から入ったのだが、原作が好きな作家の1人だった三浦しをんさんだったのも嬉しかった。

松田龍平の演技がとにかくすごい。

いけてない無口、挙動不審、コミュニケーション能力に欠ける青年を今まで演じたアヒルと鴨のコインロッカーやまほろば駅前多田便利店からの力の抜けた飄々としたイメージを、いい意味で一掃して全く違う人物に変身していた。

そんないけてないマジメが、時折キッパリと言い切る時の目に男を感じる。


宮崎あおいは何を演じても様になるし評価も高いのだが、個人的には神様のカルテやツレが鬱になりましてみたいな夫を支える献身的な嫁役が印象深く、今回も同様にストーリーの流れとして配役を演じるだけでなく、各要所要所のシーンでのいらんな表情を鑑賞後も想起させるほど印象を残した。

思わず包丁を研ぎたくなった人もいるんじゃないかと思う。

そして2人の絶妙な距離感を保った夫婦像が魅力的だ。
マジメが落ち込んでいる時、側で背中をそっと支えるシーンは象徴的で松本夫婦の八千草薫の慎ましさと温かさに重なる部分がありこの作品のテーマでもある。

普段、主役の多いオダギリジョーは直感型で辞書作りにも向いてないフランクな同僚役といった設定。
15年かけて一つの辞書を作る設定で小さな職場や本に囲まれた自宅で黙々と辞書作りをする暗くて地味な画面に男としては珍しく華を与えてバランスをとる役回りを見事に演じている。

それから以前にもどこかで電子書籍は自分が思っていたより便利で素晴らしいと書いたが、今回この作品を観て紙の本も辞書もなくならないんじゃないかと思わされた。

ページをめくるときのぬめり感、一枚一枚が重なる事無く吸い付く手触り、色や音にまでこだわる職人魂が描かれていて考えさせられた。

書籍というのはただの情報ではなく一つの作品だ。




そして最後の発表式典のシーンで松本の最後の手紙で「感謝という言葉以上の言葉がないのかあの世で用例採集するつもりです」と顔をあげたマジメに映る奥さんの「ありがとう」という言葉と、一緒に辞書を作ってきた仲間たち面々のカットが最高でした。


何回観ても色あせない後世に残したいと思える一本です。


舟を編む 通常版 [DVD]

新品価格
¥3,063から
(2014/5/4 17:01時点)










舟を編む

新品価格
¥1,620から
(2014/5/4 17:00時点)






舟を編む












ストロベリーナイト

81yGvvV-FML._SL1500_.jpg





姫川(竹内結子)と菊田(西島秀俊)と牧田(大沢たかお)の三角関係が普通のサスペンスにないような色と深みを与えていて面白かった。
ひたむきに姫川を支える菊田の実直さと牧田の深い闇の対比。

姫川の闇を象徴を雨に表現している。

少し映像もストーリーもドロドロしている感があるが、時折でてくる甘いケーキやイチゴミルクのジュースなんかのコントラストでのバランスの取り方が、すごく印象に残った。

確かにリアリティに欠ける部分もあり、この作品を斜に構えて愚作だというレビューも見かけたが、フィクションである事をわかって客は劇場に足を運ぶわけだから「刑事だって人間なんだから」というセリフにあるように、もっと寛容に観ないと損すると思う。

レビューより自分の感性の方が大事。


ストロベリーナイト アフター・ザ・インビジブルレイン DVD

新品価格
¥3,000から
(2014/4/14 17:56時点)





インビジブルレイン (光文社文庫)

新品価格
¥802から
(2014/4/14 17:57時点)








アヒルと鴨のコインロッカー 伊坂幸太郎













アヒルと鴨のコインロッカー


このタイトルをツタヤで見つけた時、???

てなりながら「神さま、この話だけは 見ないでほしい」

というジャケットに書かれた言葉に惹かれて手にとった記憶がある。


全て見終わった後はタイトルの意味も神様の意味も全部理解でき、伊坂幸太郎にはまるきっかけになった作品だ。
原作はもちろんだが、キャストを含め監督からボブ・ディランの「風に吹かれて」まで全てがハマってて何度も観た。



つい先日GyaOで無料でやってたので記憶を辿りながら。

ひとつ言えることはとりあえず観て、というしかない。

邦画はつまらいなんていうのは迷信だと思えるし、この映画はネタバレせずにみてほしい。


ただ、再び見ると、当時記憶に残ってないシーンが印象に残ったりする。

以下ネタバレありなので、まだ観てない方は飛ばしていただきたい。
41GVO9IaxHL.jpg



・瑛太のブータン人として泣く演技がうますぎる。当時はストーリーがメインだったが、
こういう役者の演技も作品を引き立ててると改めて思った。

・関めぐみ「ことみ」が「神様を閉じ込めとこう」というセリフと浜田岳の終盤でのセリフが重なる所が印象的。

・ことみがはねられて捕まってた犬が逃げてるのみて安心して弱々しく笑うシーン。



やっぱりいい映画や作品は何度も見るべきだ。

テレビなんかでやるロードショウも一度観たからいいやとスルーする人もいるだろうけど、

当時、見落としてる部分であったり、当時と違う自分の視点から観る醍醐味は必ずあると思う。



アヒルと鴨のコインロッカー [DVD]

新品価格
¥3,683から
(2013/10/14 06:33時点)




アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)










アヒルと鴨のコインロッカー [ 伊坂幸太郎 ]

価格:700円
(2014/4/13 14:23時点)
感想(195件)


夢売るふたり

 「ゆれる」「ディア・ドクター」の西川美和監督最新作です。

いろんなレビューを見ても、賛否両論、意見が分かれる映画みたいですね。

個人的には、正直、すべての登場人物の深層心理や、表情だけでの監督のメッセー

ジを、すべて読み取ったとは言い難いので、もういっかい見てみようかと思ってい

ます。「ゆれる」も二回目のが面白かったですし、何回かみて発見することが多々

あるので。

印象としては、セリフのないラストシーンがすごく心に残りました。明確なメ

ッセージは人によって読み取り方が変わってくる、言わば見てる側にセリフを自分

の人生から導き出させる、最近観た「桐島部活やめるってよ」のラストのシーンを

彷彿させる、すごく映画らしい映画ではないかと思います。

阿部サダヲさんがでてるのでコミカルな内容かと思って手に取りましたが、松たか

子のシリアスな演技が映画全体をギュッと引き締めていて、内容もさることなが

ら、他の脇役の豪華さや演技だけでも、一度見る価値はあると思います。












夢売るふたり [DVD]

新品価格
¥2,590から
(2013/7/1 16:44時点)




桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)

新品価格
¥2,719から
(2013/7/1 17:20時点)















鍵泥棒のメソッド








 久々に当たりて言える映画です。

テルマエ・ロマエとか微妙だったので、邦画熱が冷めかけそうになるのを一変。


香川照之、堺雅人はいろんな賞を貰っていて、日本を代表する俳優さんであること

は周知のことですが、加えて広末涼子の演技もうまいなーって思ったのは僕だけ

じゃないはずです。他のキャストもマッチしていて、荒川良々さんもすごく迫力

と記憶に残る演技でした。


それとなんといっても、脚本ありきの映画です。


ひとつひとつの、シーンに細かいトラップや伏線が張られたりして、無駄も飽きも存在しません。

よく、俳優が悪くても脚本がよければ面白いと言いますが(浜村淳さんがラジオで言ってた)



今回の映画は、


  脚本×俳優 なんでとにかく観て!!

という感じです。


これだけ評価の高い映画でも、たまにレビューなんかに「期待はずれ」とか

「落ちが弱い」とかいう評価も見ますが、「これだけの映画作ってみろよ」

「賞を一個でもとってから言えよ」

て言いたくなります。

こうゆう人達は評価ある映画を貶めて自分の立ち位置を高める、みたいな風潮があ

るのでほっときましょう。

といいつつ、自分も冒頭でテルマエ・ロマエ微妙いうてるので偉そうな事言えませ

が( ´∀`)



 とにかくこの映画は面白いので、ぜひ。


作品中、印象に残ったセリフ


    「金がないくらいで死ぬことないよ」




 内田けんじ氏の映画は前作、前々作も評価がかなり高いのでまた観たら投稿します。










鍵泥棒のメソッド [DVD]

新品価格
¥3,009から
(2013/6/10 12:36時点)






<< 前へ    
プロフィール

ちゃあ
サラリーマンやりながら、ほそぼそとブログやってます。
リンク集
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。