花鳥風月
花鳥風月というのはこの世界の美しいものの象徴であって、S☆Sのプリキュアの力の根源はここにある。
オトナプリキュアでついに咲舞が変身した。
フタリノキズナというタイトルの通り、当時から変わらない二人の関係が変身の切っ掛けとなったわけだが、私としては満と薫もいたこと、さらに大空の樹の前であったことに注目したい。
花鳥風月、さらに泉の郷の象徴たる大空の樹、S☆Sの要素全てを揃えたうえでの変身だった。
フラッピもチョッピもクリスタル・コミューンに入る形で映っていた。
オリジナルキャストへの敬意と、今できる最大の努力をした変身演出と受け取りたい。
フラッピチョッピが無言なことに疑問を呈する向きもあったが、あの場に居るかいないかで言うと確かに居たのだ。
要素が揃うことで、もういない人もその場にいるように感じられるというのは、広い宇宙の中たがいに照らしあう星空の絆を思わずにいられない。
なんというかめちゃくちゃ深いところでS☆S的だよなあと思う次第だ。
4話の美翔さん回に咲舞の変わらないものとして、二人の関係性は変わっていないことを書いた。
>なんか人生絶好調っぽく見えるのも咲の人柄だろう。ミクロで見ると等身大に悩んだり躓いたりもするが、マクロに見ると人の縁に恵まれて幸せで温かい人生を歩んでいる。
>咲を通して見たこの世界は間違いなく「美しい」。
>そんな咲だから舞も安心して親友を続けることができている、そんな関係は変わっていないと感じた。
9話も同様の変わらない関係が描かれていたように思う。
今回の咲の悩みはパン作りを突き詰めたい夢と、大人の責任の間で悩むというものなのだが、まさにこれミクロの悩みである。
マクロに見ると誰もが咲の夢を応援するし、そういう人を引き寄せるのも咲の人柄だ。
この咲の美点を一番知っているのが美翔さん、というわけである。
悩む咲に積極的にアドバイスするあたりもオトナとして成長も感じるポイントだ。
(昔の美翔さんだったらただ寄り添って手をつないでいただけかもしれない。S☆S最終回のように)
大人になったからといって、咲の夢を応援しない人が居るわけがない。
なんてったって咲の周りの世界が美しいことは美翔さんが誰よりも知っているから。
なんというか、改めて言葉にするとめちゃくちゃ強火やな…。いや、強火なんですけど。
なんで17年も前のアニメのキャラクターの関係性を製作者並みに理解できてるのかわからんが、ファンとして誇らしいぜ。
今週のS☆S
全部がS☆Sだ!!
コロネが健在であった。お前何歳だよ! 化け猫になっててもおかしくない。
フィーリア王女の影響でなんか不老不死的なヤツになったのだろうか?
ダークナイトライトチャンネルの中の人の正体も明らかになった。
まさか満と薫がユーチューバーになっていたなんて…
緑の郷の美しいものを知らしめるために活動をしているようだ。
「世界の美しさ」というのは咲舞の関係性のコアでもあり、咲舞と満薫の関係性のコアでもある。
この世界を滅ぼすため滅びの力で生み出されたダークフォールの双子、満と薫。
咲と舞とは対称的な存在。その「ふたり」と「ふたり」が紆余曲折の末手を取り合って世界を救うのがS☆S
という物語だ。
ファンの間でよく言われる「悪のプリキュア二人組」という新設定ネタは17年前にすでに通過済みなのだ…
話が脱線しまくっているが、満と薫も酒場に来てチームプリキュアに合流である。
シャドウ連中の束縛から助けてくれたり、と戦えるふたりだ。やったぜ!
夢原さんが体調不良になってタイムフラワーのリスクが明らかになる中、ノーリスクで戦闘ができる勢がいるのは心強い。
そして咲の結婚相手もちらっと、というか結構映っていた。
咲の実家の近くに来てくれるし、フランス行きもOKしてくれるし、スゲーいいやつである。
(美翔さんの元カレはいったい何だったんだ?)
でも式場がなんとかかんとかいうラインは咲にスルーされて舞の方が選ばれてたけどな!
このへんもわきまえてるから咲と結婚まで行けたのかな?
美翔さんもクライアントから絵の仕事をもらえたと言って順調そうだ。
やはり元カレが疫病神だったんだよ!
しかし咲のフランス行きへのプッシュが極強火であった。
すっぱり仕事辞めて一緒に絵の留学とかに行きそうな勢いである。
最終回のエピローグでそういう展開があってもええんやで?
タイムフラワーくん
今週のタイムフラワーくんの咲き方はエモかった。
2輪あわせて咲くだけで不吉さとかそういうのより耽美さが出るよな。
あの辺のシーンだけ上北ふたご先生が描いたみたいだった。
実際S☆Sで騒いでる場合ではなく、タイムフラワーの影響で夢原さんは倒れてしまっている。
身体への影響大だ。使いすぎはやめといたほうがいい。
ナッツは危ないナツ〜〜とか言ってたけどなんかわかったんだろうか?