オトナも悪くないじゃない、をりんちゃんとかれんさんが言う
オレンジジュースとぶどうジュースで争ったのも今や昔。
誰かに頼れるっていうオトナ要素をりんちゃんとかれんさんでお出ししてきたのは「わかってる」。
りんちゃんの初回の変身エピソード、かれんさんの変身、りんちゃんとかれんさんのケンカ回など複数の話の要素がこの話を味わい深くしていますなあ。
実は私が一番好きなりんちゃんのセリフが2話だかでのぞみに言った「プリキュアなんてやめな!」である。
ギリンマくんと出くわした後で、ナイトメアはヤバイ、それと戦うプリキュアは危険だというのがわかった後のセリフだ。
昔からの親友であるのぞみを守るために最速最短ド直球のこのセリフを言えてしまうのがりんちゃんの魅力だと思う。
だからこそここからの「のぞみを失うのはもっと怖い」の変身がアツいのだ。
オトナになってからのりんちゃんはシャドウが徘徊してるのを見逃してしまう。
だれかよくわからん人のために危険に突っ込むようなことはできなかったのだ。
でも、過去に喧嘩したからこそ今では弱みを相談できる仲間になっているかれんさんのためなら変身できる。
目の前の誰かのために行動できる、昔のままのアツい情熱があるのがとてもいい。
オトナりんちゃんの変身がのぞみ関連ではないことは意外でもあったが、りんちゃんの成長という軸で考えるととても納得のいくものだった。
りんちゃんとのぞみの関係性は、りんちゃんがのぞみのオカンみたいに世話を焼くポジションでありながら、りんちゃんの方がのぞみの保護者ポジションであることに支えられている依存関係のような面があった。
その原典のニュアンスをくみ取りながら、のぞみ以外の人のために変身することで、
のぞみ依存のステージから成長しているりんちゃんが描かれたようで感慨深いものがった。
一方で、弱みをのぞみには見せられなくって、かれんさんに相談するっていう昔の通りの感情も残していて、とてもバランス感覚がいい。
ほんと昔のまんまでオトナの距離感になってんだなあ。
とにもかくにもこれでメインアタッカー2人が揃って戦力はばっちりだ。
つーか、プリキュア5は6人全員アタッカーなんやけどな!!
(夢みるリーダーのアタッカー、瞬発力随一の秘密のアタッカー、情熱の運動神経抜群のアタッカー、落ち着いた知性のアタッカー、はじけるアタッカー、シールド役の主砲アタッカー)
りんちゃんの仕事はどうなるのか?
営業への異動を示唆されたオトナりんちゃん。胃痛タイムここに極まれり。
上述の通り、目の前の人のために頑張れるりんちゃんは営業の適性があるとおもう。
ひょっとしたらこれは、オトナプリキュアのなかでりんちゃんのデザイナーの夢破れる、が描かれるかもしれんと思っている。
これまた昔語りなのだが、りんちゃんのデザイナーの夢に関してはいろいろようわからん部分が無いわけではなかった。
(そういう歪さも含めてこのコンテンツが好きなのを理解してもらいたいのだが)ビーズメーカーの呪いがかかっている、と言えばわかってもらえるだろうか?
もちろん、ウェディング回などを踏まえたうえでのりんちゃんの今の職業選択に不自然さはない。
ただ、りんちゃんというキャラクターの適性を考えると「営業への異動」は長らくかかっていた呪いが解ける選択のように感じたのだ。
放送枠NHKーEの意味はりんちゃんのためにあった...!
それはそうとしてSDGsノルマはあるんだけどな!
今週のS☆S
りんちゃんとかれんさんが話し合った場所が夕凪町のシンボル、大空の樹である。
ここで小さいころの咲舞、フラチョが出会っており、この時の出会いから世界を救う星空の絆は始まった。
最終回ではすべての命の源である世界樹と繋がっていることが示されている。
反SDGs要素として突然出てきたディベロッパーの開発計画に巻き込まれ伐採されそうになっていて、なかなか穏やかではない。
すわフィーリア王女(世界樹の精霊)命の危機か?
ダークナイトライトチャンネルが2話連続の登場。
パンパカパンのチョココロネをダイレクトマーケティングする思い切りの良さである。
これはもう組織ぐるみの犯行じゃないっすかね?
この関連で咲舞ファンが聞き逃してはいけないのは「パンパカパンには地元のお客さんぐらいしか来ない」というところだ。
地元のお客さんだけで長らく成り立つ経営状況だったわけで、咲の移動販売を始めるモチベーションをどう捉えるかの材料になる。
こりゃもう舞のために始めたのは明らかだ。
しかも販路拡大、過疎地への貢献、ひょっとしたらコロナ禍での中食ブームを捉える、までカバーできるアイデアでもある。
両立しにくい課題を解決するのが広くとらえたSDGsの概念であろうと思うのだが、咲のこの選択もSDGsに沿ったものなのだろうか?