プリキュア覇権カップル
オトナプリキュアは放送されるごとに狂ったように語るオタクがTLに召喚される。
10年単位で溜めこんだ解釈の答え合わせが提示されたのだから無理もない、のかもしれない。
さながら荒れ地に雨の降るごとし、である。
今回は満を持してのぞみとココの関係がクローズアップされた。
シリーズ全体を通しても屈指の人気カップルである。
それゆえに盛り上がりもすごかった。
私はと言えば、まあ狂っていた。
ノスタル爺「死ねー!!!!!!!!!!!!!!」 #precure #オトナプリキュア
— こ (@ko81818) November 4, 2023
ココに対する感情が若干屈折しているのは放送当時からのことだ。
初代、MH、SSと親友関係を描いていて安心して見ていたところにぶっこまれた恋愛要素。
私も表面だけをなぞったそんな理解をしていた時代があった。
しかし考えれば考えるほど、のぞみに対するココの立ち位置はプリキュアにとって必須の要素なのだ。
あの裏声の妖精ボイスすら意味がある。まあ聞いてほしい。
のぞみ、キュアドリームにとってのココ、ココ田コージとは何か?
夢を与えてくれた人、憧れの人、救うべき亡国の王子。
これに対するのぞみは、子どもとして、恋する者として、ヒーローとして、接することになる。
もうこれだけでプリキュアである。
プリキュアの活躍は神がかった強さもあるが、メンタリティまではヒーローのものではない。
メンタリティとしては等身大のものなのだが、その中にヒーローに通じる何かを見出してくれる。
等身大と神がかりの相乗効果で滅茶苦茶爽快なヒーロー像が描けるのがプリキュアの発明、と考えている。
ココがただのイケメン先生であれば3つ目の要素が難しくなるのだが、
あの裏声ボイスの妖精になることでそのバランスを見事にとっている。
のぞみとココの関係を描くだけでプリキュアらしくなる。
そんな絶妙のキャラメイクがココなのだ。
オトナプリキュア5話の話をするつもりが随分遠回りしてしまったなあ...。
10年単位で考察が溜まってるから、しゃーない。
なぜオトナココのぞは疎遠になったのだろう?
オトナプリキュアにおけるココのぞ最大の危機、それはただの男女カップルになってしまうことだったかもしれない。
のぞみが教師になるという夢を叶え、ココも王国を復興させたとしたら。
ふたりの関係性から大事な要素がふたつも薄まってしまう。
その状態で再会した二人を描いてもプリキュアの話にはならなかったかもしれない。
(見たいか見たくないか、とはまた別の話なのだが)
オトナプリキュアで「就職以来疎遠になっていた」の部分、ショックを受けた方もいたようだが、逆に私は安心した勢だ。
ココとのぞみの関係はただの恋愛要素ではなかった、プリキュアの本質が詰まった関係性であることを確認できたようであった。
逆に言えば、ココとのぞみが再開するオトナプリキュアはめちゃくちゃプリキュアをやる意気込みで作られているということだ。
5話を見る限り恋愛の要素も多めに盛られてるっぽい。大人やしな!!
プリキュアをきちんとやるつもりなら、この要素に見合うだけの夢とヒーローの要素も準備できている、と期待していいだろう。
ってことはヒーローを求めるギリギリまでココは追い詰められるかもしれない。というか追い詰められてほしい。
覚悟しろよ! なんか出たココ! とか言ってる場合じゃねえぞ!
ちなみに、前回美翔さんを振った元カレとかいうとんでもないヘイト対象が出てきたわけだが、
恋愛関係で特大のショックを与えておいてからのココのぞ疎遠開示だったので、良いヘイトコントロールだと思いました。
ココ田! 美翔さんに感謝しろよ!
今週のS☆S要素
ダークナイトライトチャンネル。まさかの動画フル再生。
正体はまだ謎のままだ。声優は昔のままのようだが、いったい何者なんだ…
Youtuberを職業にしているってのは妙にリアルなんだよな。戸籍とかなさそうだし...。
いや、普通にPanPakaPanでバイトしてて、趣味でやってる可能性もまだ捨てきれないぞ!
シャドウの存在に最初に気付いた人、という扱いで登場している。
ファンサービスだけじゃなくて、オトナプリキュアの縦軸にガッツリ絡んでくれるのかな、、、と期待してしまう。
前回の感想でも触れたが、S☆Sの変身にはキャスト的にもハードルがあり、簡単に描けないことはわかっている。
花鳥風月揃った時、自分が何を言うのか想像がつかないなあ...。
それこそ「狂ったように話す」人になるのか、語彙を失うのか。
今週の美翔さん。
先週思いっきり失恋したにもかかわらず、ココのぞ話を素の顔で聞けるのはさすがだと思いました。
ほろ酔いとはいえ、いやほろ酔いだからこそ、何の感情も無く聞けるのヤベーよ。
あの辺に美翔さんの対人関係の距離感が表れてていいなーって思うのでした。