2018年10月21日
ついに利率はここまで来ました。SBI SLから9%案件が登場。
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9%案件登場
SBIソーシャルレンディングは、サービス開始当初こそ利率のあまり高くない案件を取り扱う事業者という
印象でしたが、その後の「オーダーメイドローン」の登場により一気に人気が加速しました。
一時はあまりの人気ぶりに、オーダーメイドローンの募集開始と同時に、毎回サーバダウンしたほどです。
そんなSBIソーシャルレンディング(以下、SBI SL)から、新しいローンファンドが登場しました。
オーダーメイドローンの利率はこれまで6〜7%でしたが、つい最近7%超え、そして劣後順位ながらも8%
超えが出たと思ったら、ついに9%に突入です。
・SBISLバイオマスブリッジローンファンド6号
募集開始:10/22 9:00〜
予定利率:9%
期間:24ヶ月
貸付総額:22億円
担保:@バイオマス発電事業者の持分に質権設定
A事業用地(土地及び地上権)に抵当権設定
B発電設備の管理建物(建築予定)に抵当権設定
C発電設備(取得予定)に抵当権設定
D工事請負業者の親会社による連帯保証
@〜Cの評価額 22億1,000万円
さて、それではこの案件の詳細について紹介していきます。
案件の紹介
この案件の投資スキームは、以下のようになっています。
資金用途はバイオマス発電所の建設と、諸々の権利の取得費。
返済原資については、発電所完成後の売却となっています。
担保価値は22億1,000万円と貸付額よりも多いですが、担保の大半はバイオマス発電所以外に使いにくく、
換価性(お金への換えやすさ)が高いとは言えません。
発電所の建物や発電設備はほぼバイオマス専用でしょうし、土地もおそらく郊外でしょう。
事業者が吹き飛べば、持分への質権設定は紙くず同様です。
ただし一方で、バイオマス発電所がうまく立ち上がれば、木材の供給は提携済みで安定していると思われ
その売電価格も40円/kWhと高額です。
従って、発電所の想定事業収益は十分であり、買い物として価値は出てくると思われます。
つまり、発電所がうまく立ち上がるかどうか、という点がキモとなるわけです。
この点については、これまで同「かけはし」シリーズで90億円以上の償還実績がありますので、ある程度の
信頼はおけるのではないでしょうか(もちろん、絶対ではありませんが)。
利率9%はリスクの高さの裏返し、と受け取ることもできますが、私は少し別の視点で見ています。
おそらく借り主は、是が非でも資金を集め、発電所の建設を行いたいのでしょう。
発電所ができないうちは、金融機関からの借入はできません。なので、現時点でソーシャルレンディングを
利用した資金調達を行う事は理に叶っています。
価格面の計算
22億円を年利10.5%(SBI SLの取り分1.5%)、24ヶ月借りた場合の総利息は4.62億円。
つまり、1年あたりの利息は2.31億円です。
これに対して、本発電所(2MW)を稼働率80%で1年動かした場合の売電価格は、およそ5.6億円。
(2,000kW × 40円/kWh × 24時間 × 365日 × 80% ≒ 5.6億円)
稼働率80%というのは仮定ですが、バイオマス発電の場合は24時間稼働が可能ですので、ベースロードに
入るなら、定期検査などを考慮してもこのくらいの稼働率にはなると思います。
栃木県の場合、管轄は東京電力。売電できない出力抑制の対象になる可能性はありますが、東電の場合は
出力抑制は年間360時間制限がありますので、リスクは限定的になると思います。
以上のこと、及び「かけはし」シリーズのこれまでの実績から、投資を検討する価値はあると思います。
募集金額も22億円と大型ですので、それほど苦もなく投資できると踏んでいます。
SBI SLでは、今後も魅力的なローンファンドの募集が続くものと思われます。
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posted by SALLOW at 08:00
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バイオマスの管理施設に関してはこれから建てるということなので、現状ではおっしゃる通り、FITと系統連系、あと土地は分かりませんが、そういった権利関係を購入するのでしょう。
現状では施設など何も建っていないと思われることから、おそらく発電を断念したのは相当初期段階であり、高額で売電できるFIT権だけを握りしめていたのではないでしょうか。
少なくとも連系の権利関係があり、高額の売電権利もありますので、資本投入して発電まで持っていければ採算は取れるのではないか、と考えています。
FIT権(土地も?)をそこから買い取るということなのでしょう
少なくとも旧所有者は何らかの理由で開発を断念したはずでそこをどう判断するかかと
SBI SLの他と比べてリスクが高めかと言われれば、そうだと思います。
SBI SLの他の案件ではこれまで、発電設備などの換価性が少ないものについては、担保評価額に繰り入れない査定をしているものもありました。
今回を比べれば、LTVは一見100%あるように見えますが、実際はほとんど売れない担保と考えられます。
私は、資金のやりくりが付けば、50〜100の間で突っ込もうと考えています。
初めてのコメント 様
コメントありがとうございます。
出力抑制についてはその通りだと思います。現在、東電は年間360時間の抑制しかありませんので、その部分をメンテナンスにあてれば、80%くらいの稼働率は確保できるものと思います。
設備については、今回関係しているプレイヤーの一部が例の「お察し下さい」に入るかもしれない国籍ですので、そちらの設備を仕入れる可能性は十分にあると思っています。
ただし、発電所の建築期間は20ヶ月、それに対して貸付期間が24ヶ月。加えてSBI SLのこれまでの手堅さから考えて、既に売り先に一定の目処は付いているのではないか? と推測します。
結果として、発電所のその後の稼働がどうなるかはさほど問題ではなく、発電所がきっちり建設され稼働することが重要なので、ある程度の資金を投入する価値はあるかな? というのが私の考えです。このあたり、ソーシャルレンディングならではの無責任感覚ですけど。
問題は発電所の建設工事及び設置される設備にあるかと思います。
建設工事については予想外のトラブルなどにより工期が遅れるリスク。(こちらは詳しくありません)
設備については、私が知るとあるバイオマス発電所で建設コスト削減のため一部重要機器を海外企業(国籍はお察しください)へ発注した結果、要求したスペックを満たさない製品が納入され、2度3度改修の後、結局日本製へ切り替えたという事例がありました。
また建設場所が内陸部であることから、おそらく空冷式の復水器を使用するでしょうから、夏場における外気温上昇による発電効率の低下も懸念されます。
必要以上の建設コスト削減を目論まなければよいのですが。
SALLOWさんは、今回どれくらい突っ込みますか?