2017年09月18日
猫の冒険 その26
気が付くと、ちび黒猫は、また別の場所にいます。
ちび黒猫は冷静に自分の居る場所を眺めています。
今度は慌てずに、何が起こったのか
見極めようとしているようにも見えます。
ちび黒猫は自分が覚えている記憶を
ゆっくりと、一つ一つ手繰っています。
ちび黒猫「どこまで覚えているのだろうか。
目の前に、白猫がいる。
前の場所にも居た。
そして、ここにも、居る。
しかし、この白猫は
果たして、前の場所にいた
白猫と同じ白猫なのだろうか。
それをどうやって確かめるんだろうか。」
ちび黒猫は、白猫の記憶は残っていました。
前に居た場所は、今は多少おぼろげではありますが、
その前の場所にも白猫がいたことは覚えています。
確かに覚えていますが、それが、前の場所、その前の場所
で見た白猫と同じ白猫であるのか、ちび黒猫には
確認しようがありません。前の場所にしても
その前の場所にしても、ちび黒猫は漫然と白猫を見てた
だけでその違いが何処にあるのかも
細部の細かいところまでは見ていません。
しかし、通常は、一度見れば、二回目以降は
間違えることは無いはずなのですが、
なぜ、ちび黒猫は、同じ白猫だと確信が持てなかった
んだろう。それは、きっと白猫が前の場所でも
その前の場所でも全く同じ格好をしてちび黒猫を
見ていたからなのかもしれない。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6712051
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック